試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ102-493,494,495[ツヌ324F-1] 車体改修 (車体内側塗料粉除去,側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)

2019-02-23 22:46:06 | 国鉄/JR103系
三様。

想定より状態の悪かったKATO製103系ツヌ324F-1(Tc217)の車体改修を本格的に開始する。
竣工したモハ103-338(ツヌ324F-1)以外のモハ103形は軽度な車体清掃で留められた。
対照的に側面窓セル窓サッシ印刷の劣化が進むモハ102-493,モハ102-494,モハ102-495は全車が改修対象となっている。


国鉄103系モハ102-493(ツヌ324F-1)。

モハ103-337,モハ103-339が改修対象から外れたため窓サッシ印刷補修未施工車+窓サッシ補修施工車のユニットが発生する。
油性メタリックマーカー式窓サッシ補修は初期施工車よりも製品印刷に近い仕上がりに達していると思う。
将来的にはモハ103-337,モハ103-339も補修入場が必要になると考えられる。
ただツヌ324F-1に於ける改修はサハ103-768,サハ103-769の車体更新のみの予定だった。
モハ102形に続きクハ103-217,クハ103-218(ツヌ324F-1)の入場も控えている。
よって車体改修進行が優先されユニット間の窓サッシ印刷再現差再現は見切られた。


入工中のモハ102-493

当初はモハ103-338のユニット相手であるモハ102-494を先発させる予定を組んでいた。
しかし各車両の作業内容に変わりは無いと考え車両番号昇順での入場へ変更している。
工程は埃等が沈着する側板の清掃と側面窓セル窓サッシ印刷補修を基本とした。
モハ102-493が装着していた側面窓セルは曇りが激しく先ず磨きクロスで拭き上げた。
ところがサッシ印刷の剥離に拍車が掛かりセル全体が銀粉だらけになってしまった。
銀粉はエアーダスターでも吹き飛ばし難くゴム系接着剤除去用爪楊枝で丁寧に取り除いている。


断面清掃を要した側面窓セル(1-3位側)。

剥離の進行した窓サッシ印刷は各所で透明モールドが見られる状態まで悪化する。
部分補修では対象出来ず1-3位側,2-4位側とも全段が修正対象へ変更となった。
サハ103-769にて役目を終える予定だった油性メタリックマーカーはペン先の成形で延命となる。
細工されたペン先は中段サッシの踏み外しを一切生じさせずにサッシ再現復活へと結び付いた。
ところが側面窓セル断面は車体塗装と思われる朱味を帯びており急遽清掃工程が追加される。
まさかメーカー塗装車であるモハ102-493でこの様な類の現象が見られるとは思わなかった。


塗料定着が甘かった車体内側。

どうにか側面窓セルへ付着した朱色1号塗料粉の拭き取りを済ませ車体に手を掛けた。
組み立てに入ろうとしたところビニール手袋の指先が全て朱色1号朱色へ変わった。
側面窓セル断面に付着した塗料粉は車体内側の塗装が原因だったと判明する。
清掃を終えたばかりの1-3位側側面窓セル断面は拭き上げ再施工を余儀なくされる。
しかも車内塗装除去まで発生してしまいモハ102-493の改修は想定を越える規模に達した。
塗料粉除去専用の新たな白色クロスを用意したが瞬く間に朱色クロスへ変わる程だった。




モハ102-493(車体改修,側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。

たまたま側板清掃前だったため全工程のやり直しだけは何とか避けられた。
車体内側及び車体断面の塗料粉除去工程はマスキングテープ及び綿棒による仕上げとした。
その後磨きクロスにて雨樋付近に溜まった埃を取り除き竣工まで漕ぎ着けている。
モハ102-493での大迂回は当然モハ102-494,モハ102-495でも発生するはずと思えた。
ところが最も症状が激しかった車両はモハ102-493で入場順の変更が幸いしている。
ただこの時点ではこの様な結果に至る予想が付かずモハ102-494からは室内清掃を第一工程へ廻した。


入工中のモハ102-494(ツヌ324F-1)。

モハ102-493の改修は約45分を要して全ての作業が完了する長丁場となった。
作業順都合で1-3位側の側面窓セル断面は清掃が二度に渡ったため致し方ない面もある。
但し作業延長が続くと限られた時間では竣工させる車両数を削減せざるを得ない。
改めてモハ102-494にて作業時間を計測し直し場合によってはモハ102-495の入場は取り止める方向とした。
入場させたモハ102-494は側面窓セル窓サッシ印刷の再現をモハ103-338へ近付けたい。
窓サッシ印刷劣化が進行していたモハ103-338に合わせ現状に関わらず全段補修とする。


強固に接着されていたF&MODELS製貫通幌(2エンド側)。

先ずは車体内側,車体断面から浮いた朱色1号塗料粉の除去に取り掛かった。
モハ102-493の作業で大半が朱く染まっていた元白色クロスは余りその面積が拡大しない。
拭き上げに比例して車体断面へ蓄積するはずの塗料粉も想定を下回ってくれた。
仕上げはマスキングテープを持ち出すまでもなく綿棒1本だけで終えられている。
車体側板は両幕板以外に2エンド側妻板の上約1/3程度がかなり汚れていた。
サハ103形750番代組込編成の103系0番代にはF&MODELS製貫通幌を装着していた。




モハ102-494(ツヌ324F-1:車体改修,側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。

F&MODELS製貫通幌はツヌ324F-2(Tc217)での試行から一貫してサハ103形750番代との連結部より取り付けを開始した。
2エンド側の汚れが進んだ原因は幌座へ合わせる要領を掴む前にモハ102-494を入場させたためだと思う。
曇りの殆どが手脂で占められており車体への配慮に欠けた中期出場編成ならではの弱点が伺えた。
KATO製103系量産冷房車は妻面窓サッシが車体側に再現され窓セルも無い。
この製品仕様が補修箇所の増加に繋がらなかったのは不幸中の幸いであった。
ちなみに取り扱いに注意を要すると思われたF&MODELS製貫通幌は微動だにしない安定度を誇る。




モハ103-338+モハ102-494 (ツヌ324F-1:側面窓セル窓サッシ印刷補修施工車+側面窓セル窓サッシ印刷補修施工車)。

F&MODELS製貫通幌はゴム系接着剤による上下2点止めで固定を施している。
KATO製103系量産冷房車,205系向けの専用品であり接着剤量を抑えても不具合が生じ難い設計だと思われる。
モハ102-493では妻板の汚れが目立たず全くと言って良い程気にしていなかった。
皮肉にも車体状態の悪さがF&MODELS製貫通幌の強度確認を呼ぶ切っ掛けになっている。
側面窓セル窓サッシの補修結果は大凡モハ103-338に近い仕上がりへ至ったと思う。
両車とも斑点状剥離が各所で見られたが油性メタリックマーカーにより隠蔽された。


入工中のモハ102-495(ツヌ324F-1)。

モハ103-338+モハ102-494は側面窓セル窓サッシ印刷補修施工車同士のユニットとなる。
修正の個体差はかなり抑えられてきた様に思え施工時期の違いは要注意項目から外そうと考えている。
入場から約25分でモハ102-494は竣工に至りモハ102-495の同日竣工突入が決定した。
ツヌ324F-1のモハ102形3両のうちモハ102-495は最悪の側面窓セル窓サッシ印刷状態であった。
特に1-3位側の窓サッシモールドは側面窓セル窓裏面から反対側が透けて見えるほど剥離が進んでいる。
2-4位側も崩れた銀色塗料が側面窓に付着する始末で作業の長期化が予想された。


新品の油性メタリックマーカーに切り替わった窓サッシ再現。

難航すると思われたモハ102-495の改修であったが車体内側の朱色1号塗料は非常に安定していた。
そのため清掃工程は簡略化され側板を中心とする曇りの解消が中心となる。
短時間で車体の清掃が完了し側面窓セル窓サッシ印刷補修は予想より早く開始となった。
しかし事は順調に進まずペン先を成形した油性メタリックマーカーのインクが尽きる。
新品を卸し作業を再開したもののこれまでとは異なる感触にかなり手間取った。
ペン先幅とモールド幅を揃えられずモハ102-495だけはインク被膜が二層化された。




モハ102-495(ツヌ324F-1:車体改修,側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。

新品の油性メタリックマーカーはインクの出が抑えられたせいかモハ102-493,モハ102-494との窓サッシ再現差が少なく見える。
途中で交換する羽目に陥るとは思わなかったがその影響は最小限に留められた。
上手く纏められたとは言えモハ103-338から油性メタリックマーカーを切り替えるべきだったと思う。
強い節約志向が裏目に出てもおかしくなかっただけに今後へ向けての反省点とする。
なお少しでもペン先を熟すため1-3位側,2-4位側双方の窓サッシは全段補修を選択した。
モハ102-495は車体内側,車体断面の清掃が縮小されながらも約35分を要しての竣工であった。

ツヌ324F-1の改修対象車はクハ103-217,クハ103-218の2両を残すだけになった。
油性メタリックマーカーの絶命は計算外であり窓サッシ補修に及ぼす影響は少なくない。
仮に朱色1号塗料粉除去が加わるとモハ102-493並の作業時間に達すると思われる。
無理な同日竣工は狙わず1両事の改修を行う方向へ進むだろう。
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