試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

京成3500形3519[3520F-4] 更新車 現行仕様 塗装補修施工,行先方向幕基準表示化,走行部品組込 ※TOMYTEC製

2018-07-12 21:15:39 | 京成線:3500形
補修基準。

TOMYTEC製京成3500形3520F(2両口)+3552F更新車(3520F)の第一次整備には時間を割いた。
これにより第二次整備の工程は集約化され走行部品組込と車体塗装補修に集中出来る環境となった。
3520Fは3532F更新車現行仕様(3532F-2:3532F-1+3544F-1)よりも塗装状態が芳しくなく補修工程に充てる時間を確保している。


京成3500形3520F(2両口)+3552F 更新車。
3520F:[3520]-[3519]+[3552]-[3551]-[3550]-[3549]。
※TOMYTEC製。

入場はM2車より整備項目の少ないM1車からとする。
3552F更新車での暫定出場は考えておらず順次竣工させた後にM2車の入場へ移る工程とした。
第二次整備の先陣を切ったのは上野寄M1車の3519である。
3519,3551,3550各々の塗装状態は3550が多少ましだった以外ほぼ変わらなかった。
このうち3551は動力ユニット搭載が工程に加わる。
塗装補修に然程時間を割かれないと思われる3550は後の入場でも差し支えない。
消去法で3519が入場となった。


入工中の3519更新車(3520F)。

3520Fで残る床下関連整備項目は金属車輪化,ウエイト装着,座席部品と台枠の一体化である。
車体関連は車両毎に措置を検討する方向とした。
3519の車体は側面黒色窓枠の印刷ずれや塗料撥ねが散見される。
対策に時間を要するのは明らかであり先に床下関連から着手した。
走行部品に廃車発生品を転用した3532F-2は走行音が極めて大きくなってしまった。
まだ2両分の発生品が残っていたが3520F-4には3両が不足する。
騒音との兼ね合いもあり予備品の起用へ変更した。


金属車輪化したFS-389非動力台車(成田寄)。

金属車輪は新品同様で清掃の必要が無く3532F-2より輪心黒色化も行い易かった。
FS-389非動力台車枠はTNカプラーSP対応化済である。
よって車輪交換を終えた直後には座席部品と台枠の一体化へ取り掛かっている。
ウエイトは従来通りゴム系接着剤で固定する。
座席部品と台枠の溶着はダミーカプラー取付孔から流し込み接着剤を投入する両端2点止めである。
長らく座席部品と台枠の空間への追加投入を続けてきたが3520F-4を以て廃止する。
流し込み接着剤の追加を行わなくても十分な強度が得られるため作業の簡略化を図った。


整備を終えた3519用床板。

いよいよ車体関連の整備に移る。
3520Fの側面種別・行先表示器は[普通 うすい]表示が印刷済で千葉線系統への充当には相応しくない。
ただ[普通]種別幕は支障なく活用する方向とした。
当初は青マッキーで行先方向幕を塗り潰し基準表示化を行った。
しかし[うすい]表示跡の隠蔽が上手く図れずインクの塗斑が目立ってしまった。
ここで路線を切り替え塗り潰した[うすい]幕ごとペイントリムーバーで消去する。


[うすい]幕消去中の側面種別・行先表示器。

幕間と[普通]種別幕に影響を及ぼさないよう少しずつ[うすい]幕の剥離を進める。
行先方向幕の印刷は白地と青地が二重で行われていた。
極細綿棒と爪楊枝を捌き幕間の境手前まで消去を終えた。
この状態であれば[うすい]表示跡は覗かない。
残った箇所は青マッキーで塗り潰し印刷消去部へ馴染ませている。
第一次整備字の清掃で側面窓セルに付着した謎の粘着物質は大半が除去された。
しかし側面窓縦桟との隙間は未措置であった。
側面窓セルは断面を中心にクロスで拭き上げ問題の無い状態まで引き上げている。


清掃を施した側面窓セル。

側面窓セル窓サッシ印刷の欠落は見られなかった。
万が一に備え準備した超極細字マッキーは出番が来ないまま終わっている。
今後の入場車次第では使用機会が巡ってくるかもしれない。
早く極細字側との違いを確かめ仕様箇所の棲み分けを図りたい。
なお側面窓セルの整備は白地ウレタンを下地にした。
側面行先方向幕基準表示化が切っ掛けだったが他箇所の補修にも向いていた。
今後黒色窓サッシ車両の入場時には予め準備する方向である。
側面窓セルの整備が完了すると本題の車体塗装補修へ突入する。
工程は黒色窓枠補修及び側面窓車体断面黒色化と塗料撥ねの修正に区分できる。
先ず3532F-2で実績のある前者から開始した。
3519は窓枠モールドから黒色印刷のずれた箇所が山側に集中して生じていた。
このまま補修を進めても歪んだ窓枠が残ってしまうためはみ出した黒色塗料は全て剥離している。
その上でマッキーを当て黒色窓枠に復旧させた。




側面黒色窓枠を補修した3519(海側)。

塗料撥ねの修正は車体へ窓セルを装着した後の施工へと変更した。
車体剛性を高めた方が爪楊枝に掛けた力が抜けないと思えた。
補修箇所が比較的多い3519は今後の塗装修正へ向けての試験車になっている。
黒色窓枠と同じく補修対象は山側が大半を占める。


銀色塗装に戻った成田寄側扉腰板部(山側)。

中でも成田寄側扉腰板部は縦方向に赤色塗料が線状に走る酷い状態であった。
爪楊枝式印刷消去はTOMYTEC製品でも通用する事例がある。
特にステンレス車体を模した銀色塗装には有効だった。
従って側扉は殆ど跡を残さずに修復を終えられている。
腰板部の赤帯と青帯に間隔が無くなっていた箇所も爪楊枝式で筋を通し銀色塗装を露出させた。
塗料撥ねは主にステンレス部への飛散が大半を占めたため側面見附はかなり改善された。


乱れたまま残る幕板青帯(海側)。

その一方で修復に至らなかった箇所も存在する。
海側幕板青帯成田寄端部は雨樋の変形が重なり塗装被膜の変質を招いたと思われる。
ここだけは爪楊枝が全く通用しなかった。
潰れた雨樋はどうにか平行まで戻せた。
しかし幕板青帯端部はみ出しを残したまま修繕を打ち切っている。


3531の塗装状態に近付いた3519 (3531,3519:3532F-2,3520F)。

各部の塗装補修だけで60分を越える作業となった。
ただ集中して作業に当たれたため大凡納得できる塗装状態には達したと思う。
第一次整備の内容を深めた効果は十分に得られた。
車体を組み立て3531(3532F-1)と比較した。
ほぼ見附は同等で離合させても違和感は抱かないと思える。
3532F-2の進行方法を採用していたならば見切られた箇所が増えていただろう。
以後の入場車は3519を基準に補修を行う。


[普通 ]:行先方向幕基準表示化(海側)。

側面行先方向幕基準表示化はTOMYTEC製3500形更新車で初の施工となった。
3532F-2の[特急 成田空港]表示とは雰囲気が異なり青地が群青色系に見える。
但し別途基準幕化を施したマイクロエース製京成形式と同一再現であり統一感は守れた。
むしろ側面行先方向幕を存置した3532F-2が異端と言える。
なお施工時に裏面の塗り潰しを失念してしまった。
竣工直前に気付き両面の青色化へ改めた。




3519更新車現行仕様(3520F-4:塗装補修施工,側面行先方向幕基準表示化,走行部品組込)。


3519(3520F-3:側面行先表示器基準幕化施工車)。
※マイクロエース製。

竣工した3519更新車現行仕様(3520F-4)だが海側車体裾の波打ちは解消されないままとなった。
当初から成形がささくれ立っていたため手の施しようが無かった。
ここは外れを引いた運命だと思うしかない。
取り敢えず第二次整備の所要時間は掴めた。
但し各車の塗装補修次第で状況が変わってくる。
第一次整備での貯金を有効に使い3519に近い仕上がりを目指す方向である。
この記事についてブログを書く
« 京成3500形3520F(2両口)+3552... | TOP | 京成3500形3550[3520F-4] 更... »