実践ロハス生活!~これであなたも医者いらず~

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陣内耳鼻咽喉科クリニック通信275号

2010年10月25日 | 院内誌
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  陣内耳鼻咽喉科クリニック通信275号  2010年10月25日 PC版562部
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 ★お知らせ★ 
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★院長の独り言★ 
 以前からアーユルヴェーダ(インドの医学)の特集を組んでいましたが、私自身
 一度は真剣に勉強してみたいと思っていました。このたび日本アーユルヴェーダ
 学会で、初級中級の講座がありましたので、受講してまいりました。食事のとき
 に食前の生姜と、食後のフェンネルを配布するようなユニークな学会です。下記
 メルマガに私なりにアーユルヴェーダについて考えるところを書いています。
 是非ご覧下さいね。
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 ●今日のテーマ●
 【巻頭言】    日本アーユルヴェーダ学会に行ってきました
 【栄養療法】   鉄の欠乏について
 【日常診療から】 アーユルヴェーダのホメオパシーの一番の違い
 【本のご紹介】  『日本近代文学の起源 原本』
 【編集後記】   アーユルヴェーダは肉体も心も循環の思考
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 発行 陣内耳鼻咽喉科クリニック   院長 陣内 賢
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  ◎健康情報に関してはご参考にしていただくに留め、気になる症状がござい
   ましたら必ず専門の医師の診察を受けられるようにお願いいたします。

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実践!新ロハス生活~これであなたも医者いらず(第275号)

2010年10月25日 | メルマガ
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 ●今日のテーマ●
 【巻頭言】    日本アーユルヴェーダ学会に行ってきました
 【栄養療法】   鉄の欠乏について
 【日常診療から】 アーユルヴェーダのホメオパシーの一番の違い
 【本のご紹介】  『日本近代文学の起源 原本』
 【編集後記】   アーユルヴェーダは肉体も心も循環の思考
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 こんにちは。ドクターロハス陣内です。

 このたび日本アーユルヴェーダ学会で、初級中級の講座がありましたので、
 受講してまいりました。食事のときに食前の生姜と、食後のフェンネルを配
 布するようなユニークな学会です。

 一番驚いたのはマッサージの効果ですね。手のひらを上に向け、手首の数ミ
 リ腕側(中枢側と言います)の正中部をマッサージすると、急に気が通るの
 でビックリしました。

 そのときには理論を習いませんでしたが、中医学的には陰維脈という奇経を
 内関というツボ(主治穴)で刺激したようです。手背の同じ場所に外関とい
 うツボがありますが、これは陽維脈の主治穴です。自分のこれらの奇経が流
 れていない(具合が良くなった=普段は悪い)ことに少しショックを受けま
 した。

 新医療研究
 http://blog.livedoor.jp/jjclinic/archives/51088181.html

 では今週もはじめます。


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 【栄養療法】鉄の欠乏について
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 鉄については以前にも話をしたかもしれません。

 とにかく重要なミネラルなので繰り返しになっても良いでしょう。

 鉄欠乏性貧血の方で鉄剤を服用すると胃が痛くなる、という人もいると思い
 ます。私はずっと胃酸過多による症状が出てしまうのだと解釈していたので
 すが、実は違っていました。

 原因はフリーラジカルです。

 胃の中で3価の鉄が2価に変化しますが、このときにフリーラジカルができ
 てしまいます。これが胃痛の原因になっているのです。

 こういう場合でも、胃痛なので胃酸分泌を抑える薬が投与されているケース
 が多いようです。しかし、それだと鉄が2価に変化しませんから、吸収が悪
 くなり、鉄剤を投与している意味がなくなってしまいます。

 やはり鉄剤はヘム鉄の形で2価のまま摂取した方が良さそうですね。

 医師は、鉄過剰症について学生時代に習います。試験にも出やすい項目なの
 で、よく覚えています。反面、鉄欠乏性貧血はありふれているので、かえっ
 てよく分かっていないという面がありそうです。

 鉄の過剰は口から鉄分を摂取しても生じないようです。過剰になるのは、鉄
 剤を注射した場合だけのようです。鉄をたくさん摂らないといけない人はた
 くさんいます。そういう場合にはきちんとしたサプリメントを口から摂れば
 問題ありません。

 質問はメールで結構ですのでお寄せ下さいね。
 lohas@jjclinic.jpまでお願いします。

 新医療研究
 http://blog.livedoor.jp/jjclinic/archives/51088182.html


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 【日常診療から】アーユルヴェーダのホメオパシーの一番の違い
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 先日、日本ホメオパシー医学会のご署名をお願いしました。これは日本学術
 会議が、ホメオパシーを用いるのは適切でないという批判を受けてのもので
 した。

 確かに、ホメオパシーは波動医学であり、学問としての根拠が科学者には曖
 昧に映ってしまうということは否めません。

 私は西洋医学者ですが、波動医学を診察に織り交ぜて使っているので、ホメ
 オポシーも西洋医学と共存できるという考えなのですが、二つだけ西洋医学
 になじまない部分があります。

 一つは効果を出すために溶液を振らないといけないこと、もう一つは濃度が
 薄いレメディの方が強い効果がでることです。これがどうしても西洋医学に
 なじまないですし、ホメオパシーを実践する側も副作用がない、などと言っ
 てしまうので(私は嘘だと思います)、西洋医学と対立してしまいます。

 今回、日本アーユルヴェーダ学会に参加して強く感じたのは、アーユルヴェー
 ダは西洋医学の理論と並列して存在できる学問であるということです。むし
 ろその科学的根拠をサポートする東洋的根拠を矛盾なく与えてくれます。

 例えば細胞の構造に関してですが、各酵素による反応とミトコンドリアによ
 るエネルギー産生はピッタ、形質膜内外のイオンなどのやり取りはヴァータ、
 細胞質と細胞膜による形態維持はカパの働きということで説明がつきます。

 アーユルヴェーダとホメオパシーは統合医療の中では並列の扱いですが、西
 洋医学の理論と対立しない東洋医学の理論であるアーユルヴェーダの方に、
 私は大きな可能性を感じました。

 新医療研究
 http://blog.livedoor.jp/jjclinic/archives/51088181.html


◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◆◆◆
 【本のご紹介】『日本近代文学の起源 原本』
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 『日本近代文学の起源 原本』
 柄谷行人(著)、講談社文芸文庫、2009/03
 http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4062900416/jjclinic-22/ref=nosim

 近代文学?と目を疑った人もいるかもしれません。確かに文学史としてはや
 や難しいように感じられました。

 しかし医学的なことを面白い視点で書いている本なのです。隠喩としての病
 というものが存在し、18世紀には結核はロマンチックな連想を獲得した病気
 であったというのです。

 現実の結核は悲惨な病気であるにも関わらず(だからこそ?)、まるで感受
 性の強い人間がなる病気であるかの如く扱われ、それを正岡子規が写生とい
 う考え方で、悲惨さを悲惨なものとして描いたというのです。

 たった1世紀半前に、ヨーロッパでは健康が野蛮な趣味の兆候であるかのよ
 うに考えられ、結核になりたがる人がいたというのは驚きです。

 また、結核菌が見つかるまで結核は遺伝病と思われていたようですが、病原
 体が発見された事で、逆にどんな病気も相手を叩けば解決するという幻想を
 市民に与えてしまっているという側面を持つようになったようです。

 いろんなものの価値観、見方には絶対ということはないのかもしれません。

 東洋医学と西洋医学に関する洞察もナルホドと思える部分があり面白いです。

 ドクターロハスの読書日記
 http://blog.livedoor.jp/mybook_j/archives/51452096.html


★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★★★
 【編集後記】アーユルヴェーダは肉体も心も循環の思考
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 アーユルヴェーダでは予防を重視します。これは中医学と相通じるところが
 あります。体質を3つ(ヴァータ、ピッタ、カパ)に分類し、それぞれに行
 うべきことが異なります。中医学でも寒熱や燥湿、虚実などの組み合わせで
 体質を分類しますよね。西洋医学はデータ重視ですので、どうしても個々の
 内容に関しては弱くなります。

 食物に関しては自分でないものを自分にするので、その変換がスムーズでな
 いことをとても嫌います。そのときの消化力に見合った食べ方が求められま
 す。そして便などの老廃物が自然を巡って、また自分に影響してくるという
 循環思考です。これは自然保護の考え方にも繋がります。

 メンタル面も同様で、自分が感じたことを言動にすると、それが他者に影響
 を与え、それが環境に変化を与え、その変化がまた自分の感覚に影響を与え
 る、そういう循環になっています。ここからは規律が生まれ、冷静さを求め
 られることになります。社会の規範が自然に生まれるシステムなのですね。

 このようにアーユルヴェーダでは言葉もとても大切にしています。講義の前
 に先生が、必ず歌で祈りを捧げてから講義をされていたのが印象的でした。

 新医療研究
 http://blog.livedoor.jp/jjclinic/archives/51088181.html

 ではまた来週!


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 発行所: 陣内耳鼻咽喉科クリニック(東京都渋谷区笹塚)
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