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Amature radio のたのしみ。古い無線機のレストアを中心にアマチュア無線やそのほかの話題も。

TS-780 #6 レストア その4

2011-05-26 20:36:37 | TS-780

7.IFユニット・RFユニット送受信部調整

受信はあらかじめIFユニットに中間周波数を挿入してIFTの調整をしてからANTから144/430MHzの信号を挿入して調整しました。144/430共に-10dBμVの信号も受信でき、感度も問題なし。Sメーターを144MHzで20dBμV入力でS=9に調整して430MHzを確認してもほぼ同じSを指示しました。

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送信部もほぼ調整することも無く定格電力が出ていました。ALCを調整して144/430MHz共に13W程に調整完了。15W以上にも出来ないことはないですが、パワーモジュールのスペックを考えるとこのくらいが妥当かと思います。

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TS-780 #6 レストア その3

2011-05-26 19:37:59 | TS-780

3.AVRユニット

AVRユニットの出力電圧調整と送受信切り替え/144・430切り替えの電圧出力確認を行い、特に問題なし。

 

4.PLLユニット

PLL部の調整前にCARの調整です。若干のずれは有りましたが、問題なし。

続けてPLLの調整です。前回のTS-811の時の失敗がありましたが、今回はデジタルテスターの電池も大丈夫です。各コイルのコアとトリマーを調整して問題なし。TS-780としては珍しくズレも大変少なく、もしかすると製造後一度はメーカー調整されているのかもしれません。

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5.430HETユニット

ここのOSCには若干大きめのズレが有りましたが、調整完了。

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6.IFユニットのローカルOSC

TS-780の周波数ズレの一番の原因であるIFユニットにあるローカルOSCです。この機械もここのズレが一番大きくずれていました。

ココはなかなか合わせるのが大変です。トリマーから調整ドライバーを離すとスーと周波数が変わります。何度かトライして妥協するしかありません。

800_img_3088 41.560MHz

ここのズレはそのまま表示誤差として現れます。


TS-780 #6 レストア その2

2011-05-26 10:07:05 | TS-780

2.清掃・洗浄

いつも通り、清掃と洗浄から始めます。

フロントパネルをすべて分解して洗浄します。かなり汚れてましたが、きれいになりました。ツマミやスイッチヘッドも一つ一つ丁寧にスポンジとブラシで洗いました。

外れて落下していたスモークのアクリル板も両面テープを張り直して取り付けました。

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リアパネルもバラして清掃しました。ヒートシンクのフィンの間にはかなり埃がありましたが、きれいになりました。

内部の埃もきれいに清掃完了。トランス周りとRFユニット周辺は特に埃が多かったですが、掃除機とエアーダスターで清掃しました。

組み立て時にネジを新品に交換しました。

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TS-780 #6 レストア その1

2011-05-25 22:22:28 | TS-780

6台目のTS-780です。初見の状態確認しました。

【外観】

1.トップカバーとボトムカバーの傷は大きな物は無いですが、細かい傷は結構有り。

2.フロントパネルは埃とスイッチのカビのような汚れは有りますが、傷は無さそう。

3.白のスイッチトップの黄ばみが少ない。

4.マイクコネクターのクスミが無い。(マイクが刺さったまま保管されていた模様)

5.周波数表示部のスモークのアクリルが下に落下している。

6.リアパネルは埃は有るが、錆は少ない。

7.ネジはかなり錆が有り。

8.内部の埃はかなり多い。

9.電池部のフタのクリップ破損。

【機能】

1.バックアップ用電池ホルダーが破損している。

2.送信は144/430MHz共に12Wくらいの出力あり。

3.受信は144/430MHz共に5dB~10dBくらい感度が悪い。

4.トーンユニット未実装。

5.制御系の動作は異常が無さそう。

6.AF GAINがガリオームです。

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外観はかなり汚れていますが、機能的には状態は結構良さそう。

きれいに清掃洗浄して調整をすれば完了できそう。壊れているところはないかもしれません。


TS-811D レストア その7

2011-05-23 09:47:45 | TS-811

9.IFユニット・RFユニット調整

受信も送信もそれなりにできるようになったので、IFユニットとRFユニットの調整を再度やりました。

受信は事前に中間周波数をIFユニットに挿入して一度調整していますのでほとんどいじることはなく完了できました。RFユニットも若干出力同調回路が離調していたようですが、簡単に終了です。

20dBμVの信号をアンテナ端子から挿入してS=9にSメーターを調整して一応完了かな?

-10dBμVの信号も受信できるので感度も問題ないと思われます。

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送信部も同様にIFユニットとRFユニットを調整することで軽く30Wの出力になりました。30W以上にも出来ないことはないですが、POWERモジュールのスペックシートを見る限り、これくらいが上限かと思います。30Wでも少し多すぎかも?

周波数表示の偏差はすべてTCXOの10.240MHzの確度に依存するのでTS-780に比べると調整も楽ですし、変動も少ないと思います。

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10.CH-Qスイッチの動作

CH-Qスイッチが押しても動作しないことが有ります。パネルスイッチの問題なのですが、この一部のスイッチだけを交換は不可能です。交換するにはパネルスイッチ全部をパネルごと全取り替えするしかありません。ジャンク機を見つけて交換する手は有りますが、ジャンク機がこの機械より状況が良いとは限りません。

押しても変わらないときはもう一度押せばOKなのでこのまま行くしかなさそうです。

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2011.7

その後ジャンクのTS-811を入手でき、そこからスイッチパネルを移植できました。

スイッチの動作も完璧になり、気分が良いです。

 

11.バックアップ電池

バックアップ電池を交換しておきたいのですが、タブ付きのCR-2032はなかなか見つかりません。ホルダーを取り付けてタブ無しの物を入れるしかないでしょうね。

今のところバックアップはちゃんとできていますが、いつ交換したものなのか不明なので交換したいところです。

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2011.5.27

バックアップ電池を手に入れて交換しました。

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2011.7

気になっていたフロントパネル右上の色はげもジャンク機からパネルを移植してきれいになりました。

Panel

これですべて完了です。

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