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Amature radio のたのしみ。古い無線機のレストアを中心にアマチュア無線やそのほかの話題も。

TR-751 TR-851 のランプ交換

2013-01-31 08:48:17 | TR-751

TR-751の液晶の裏のランプ交換の方法について質問のコメントを頂きました。

手順を書いてみます。

1.樹脂製のフロントパネルを外す。

ツマミを全部外して、メインダイヤルのナットとパネルの両サイドの4本の黒いネジをを外す。

樹脂製のフロントパネルが外れます。

ココまでは問題ないと思います。

2.フロントパネルアッセンブリーを前に倒す。

両サイドの4本のネジの内上側のネジを外し、下側のネジは緩めてフロントパネルアッセンブリーを手前に引いて前に倒す。

Img_8508  

3.コネクターを2個所抜く。

下の写真の黄色矢印のコネクターを2か所抜く。

4.ネジ3個を外す。

下の写真の赤矢印のネジ3本を外す。

002

5.液晶パネルが実装されている基板を前方に引き出す。

メーターへの配線が引っかからないように、フラットケーブルの配線を切らないようにプリント基板を前方に引き出すとランプの半田付け部にアクセスが可能です。

赤丸部が2個の麦球です。

基板の座を傷めないよう手早く半田を吸い取って切れてしまった麦球を外し、新しい麦球と交換します。

Img_8505


ただ今、レストア作業中 TR-751 #c とTR-9300 #2

2012-07-20 20:54:42 | TR-751

現在作業中のTR-751とTR-9300です。

Img_7276

 

先日完了したTR-9300 #1とは別のもう一台です。これも大きな問題は無さそうで調整だけで完了しそうな感じです。分解洗浄は完了していて各部の調整中です。

PLLの調整はOKです。PLLのつなぎ目で不連続があり、50.9999から51.0000に変化した時に逆に周波数が下がってました。これも調整でほぼ100Hzの変化になりました。

 

TR-751の方はRF GAINとRITのボリュームがダメでした。先日書いたとおりバラして修理しましたが、その前に手持ちの正常品と交換して修理品をストックすることにしました。

操作系がイマイチおかしな動作をしていました。とりあえずRESETして概ねOKかと思ったら、MODEがAUTOの時に145.00から周波数を下げるとUSBになってしまいます。

AUTOの時は144.100から144.600までがUSBで144.60から145.80までがFMになるはずです。RESETしても直りません。海外仕様の状態になっているのかと思いましたが、北米仕様やヨーロッパ仕様とも違うようです。

CONTユニットのダイオードの実装状況を他のTR-751と比較してみるとD9にダイオードが余分に改造実装されています。北米仕様やヨーロッパ仕様にもD9の実装は有りません。

取り外してみたところ正常に動作するようになりました。結局何のための改造だったのか解明できないままオリジナルに戻しました。受信の拡張はされていたのでそれはそのままにしておきました。バンド外の送信改造はされていませんでした。

 

過去に何台かオークションで落札した物にバンド外送信改造されているものがありました。即刻オリジナルに戻していますが、オフバンドでの送信は電波法に違反します。アマチュア用の無線機は業務用には許可になりませんし、無免許あるいはアマチュアの免許があってあえてバンド外で交信するのか?送信可能な改造をする合理的な理由はありません。


TR-751 TR-851 のボリューム修理

2012-07-18 11:48:59 | TR-751

以前にもTR-751のレストアで記事を書きましたが、TR-751、TR-851のボリューム不良は定番の故障です。

かなりの確率で中古機の AF GAIN、SQUELCH、RF GAIN、RITのボリュームが壊れています。ひどいものは音がまったく出なかったりします。ガリがあるのはあたりまえのような感じがします。

根本的にはボリュームを交換することが修理の方法ですが、アルプス製の特殊なVRで同じ仕様の物は有りません。KENWOODにも既に保守部品は無いようでKENWOODに修理に出しても「部品なし・修理不能」のようです。代替え品も見つかりませんでした。

昨日届いたTR-751もRF GAINとRITがまったくダメです。そこはアマチュア・・・・・・ボリュームをバラして修理することになります。AF GAINとSQUELCHのVRは交換した形跡があります。まだKENWOODに部品が有った時に修理してもらったようです。

 

1.無線機本体からVRを実装しているSUB基板を外します。

 

2.SUB基板からVRを外します。

ココが一番難しくて、また慎重に作業しないと抵抗体の脚にストレスがかかってこわしてしましまいます。半田吸い取り機で半田を吸い取って外すのが一番簡単です。半田吸い取り線やスッポンで取るのはかなり大変です。

 

3.2本のピンをやすりで削ってバラします。

バラす前に組み立て時のことを考えて油性マジックでマークを書いておくと間違えません。

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4.可動ブラシがプラスティックの台から剥離しているので、これを元の位置に戻してにエポキシ系の接着剤を爪楊枝を使って塗布して固定します。

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ブラシが台から浮き上がっているのが分かると思います。

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接着剤で固定しています。細かい作業なので大変・・・・・。

 

5.抵抗体の表面を接点洗浄剤を綿棒に着けて清掃します。

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綿棒が真っ黒になります。

 

6.接着剤が十分に固まったら元通りに組み立てます。

このときの注意・・・・軸の挿入角度に注意です。間違えるとツマミの方向が180度反対になります。

 

7.最後にピンで固定します。

削って外したピンは再利用不可能です。ゼムクリップをまっすぐにのばした物が太さがピッタリでした。

 

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このボリュームの修理はかなり慣れが必要です。私は何個か壊してしまい、そのために修理不能のTR-751が数台あります。何とか新品が手に入ると良いのですが・・・・。


TR-751 #2 レストア その2(完結編)

2011-10-05 15:59:50 | TR-751

2.修理・調整

「CALL」と「RIT」のスイッチのチャタリングは洗浄剤の塗布で解消できました。タクトスイッチだったら交換するのですが、特殊な押しボタンスイッチで代わりの物がありません。

他には不具合個所もなく送信出力は18WはあまりにもM57713には酷なので14Wまで落としました。

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受信部もIFTを若干調整とSメーターの調整をして終了。

感度測定をしてみると0.12μVの信号でS/N 10dB以上ありましたので大変優秀です。

FMの受信も問題なし。簡単に終了してしましました。

 

3.VS-1実装

オプションの音声合成ユニットVS-1を実装しました。

元はTS-811に実装されていたのですが、モービル利用の機会がこちらの方が多いであろうことからこちらに移植しました。

「VOICE」のスイッチを押すと「イチ」「ヨン」「ゴ」「ゼロ」「ゼロ」「ゼロ」としゃべります。モービルの時は便利かも??

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4.仕上げ

トップカバーとボトムカバーも一旦スピーカーを取り外して洗浄完了。大変きれいになりました。

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この傷は残念ながら修復の手段がありません。

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TR-751 #2 レストア その1

2011-09-29 09:19:34 | TR-751

TR-751 10W機を入手しました。

オークションの商品説明は

・通電し送受信は問題ない事を確認。

・すべての機能はチェック出来ていない。

・AFボリュームに少しガリが入るのを確認。

・受信感度等の経年劣化はあるかもしれない。

・使用感や擦り傷はあり。

品物が到着して私なりのチェックです。

【外観】

・概ねきれいです。フロントパネルも清掃してあるのか埃も少ない。

・リアパネルもきれいです。アンテナコネクターは若干クスミあり。長期間アンテナは接続されずに保管されていた感じです。

・トップカバー、ボトムカバーには小さいですが傷が数か所あり。

・一番残念な傷はフロントパネル上部の傷。(修復不可能?)

【機能】

・送信出力18Wで問題なし。というより出すぎな感じ。

・受信感度 -10dBμVの信号が十分受信できるので問題なさそう。

・「CALL」と「RIT」のスイッチが反応が鈍いあるいは2度押し状態になる。

・AF GAINのVRにガリあり。他のVRは健全でこの機種に多いVRの破損は無さそう。

 

1.清掃洗浄

1ステップの分解清掃と洗浄を完了。元々きれいだったので写真では分かりません。

下の写真は清掃後に撮影しています。アンテナコネクターもマイクコネクターも光を取り戻しています。

カバーのネジを新品に交換したいのですが、セルフタッピングのバインドネジでしかも色が黒です。これは持っていません。買うとバラ売りが無く1000本単位の購入になるのであきらめます。1000本も買ったら何台レストアすることに???

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800_img_4240 この傷は修復不可能でしょう