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Amature radio のたのしみ。古い無線機のレストアを中心にアマチュア無線やそのほかの話題も。

またまた見つけたTR-9000Gの不良

2013-12-18 16:41:13 | TR-9000G

またまたTR-9000Gのレストア中に工場での製造エラーを発見してしまいました。

背面のFINALユニットに配線されているビニール線材がヒートシンクとシャーシーの間に完全に挟まっています。

ヒートシンクの取りつけネジの様子を見ると、ちゃんと緩み止めの接着剤が付いてます。修理時やユーザーがネジを外した形跡は有りません。工場で組み立てた際に挟んでしまったようです。

幸い絶縁ビニールが潰れただけで中の導線がケースに短絡していないので機能的には障害になっていません。だからこそ機能的な検査では引っ掛からなかったのでしょう。

なんだかTR-9000Gには製造時の問題が多いような・・・・・。これで3台目。ちなみにこの時代ですから外国製ではありません。銘板にも「JAPAN」の文字があります。

もちろん分解したときに修復しておきました。

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TR-9000Gのハンダ付け忘れ

2013-10-22 09:08:28 | TR-9000G

TR-9000Gのレストア中に発見した製造時の不具合です。

電源ONでスピーカーから低周波の発信音が出っぱなしです。以前の経験でサイドトーンの発振部のタンタルコンデンサー(RXユニットC130)の短絡だと思って外してみたのですが発振は止まらず。

その前のR149を外すと発振は止まります。R149よりも前の部分に原因があることが分かったので順番に追っていく中でこれを発見しました。

リアパネルのKEYジャックの配線がハンダ付けされていません。

<wbr></wbr>工場のお姉さんがついお隣さんとおしゃべりしながら作業してハン<wbr></wbr>ダ付けするのを忘れたのでしょうか?・・・・検査もすり抜けてしまっ<wbr></wbr>た製品です。

私の前職ではこんなのがユーザーに行こうものなら大騒ぎです。数回は対策会議でしょうね。製造部門、検査部門、品質管理部門総出でユーザーさんのところに行って原因、対策・・・・・・。懐かしいですけど。プロ用通信機とアマチュア用通信機の違いですね。価格が違いますからね!


Photo

原因はこれではなくてTXユニットのダイオードを交換してすぐに直ったのですが・・・・。

レストア中にこんなのを見つけるとテンションが上がってしまいます<wbr></wbr>。半導体が劣化したり、コンデンサーが抜けた<wbr></wbr>り、半田が劣化したりは頻繁に有りますが、明らかに工場で製造し<wbr></wbr>た時のトラブルを見つけるとうれしくなっちゃいます。


最近のTR-9000Gの修理事例 2

2012-12-10 12:52:12 | TR-9000G

最近遭遇したTR-9000Gの修理事例です。

2.タンタルコンデンサー不良

【症状】

受信時にモードや周波数に無関係に常にスピーカーから発振音「ピー」が聞こえる。

オークション出品者は商品説明で「受信は、ビート音が出て不可です。」と表現していました。

AF GAINを回してもその音の大きさが変化しない。(←これが障害個所の特定に重要なポイント)

【原因】

CWサイドトーン発振部のキーイングフィルターのコンデンサーが短絡して常に発振状態になっていました。

RXユニットC130(0.1uV35V)タンタルコンデンサーが短絡モードで破損していました。

【修理】

コンデンサーを交換しました。

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このところタンタルコンデンサーの不良にやたらと遭遇しています。

 


最近のTR-9000Gの修理事例

2012-12-05 20:12:13 | TR-9000G

最近遭遇したTR-9000Gの修理事例です。

1.コントロールユニットのプリント基板スルーホールの導通不良

【症状】

メインダイヤルを回して周波数表示が不連続に変化したり表示が正常な数字にならない。

現象として現れる症状はまちまちだと思います。

【原因】

プリント基板の表裏のスルーホールの導通が0Ωでなくなり抵抗を持っていました。

【修理】

一か所だけではなく複数個所不具合があり、全回路を回路図とパターン図を見比べながら導通チェックしジャンパー線で修復しました。作業はかなりの根気と根性が必要です。

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↓ 赤ペンで消しこみをしながら全回路を導通チェックしました。回路図だけを見るとそれほど多くは無いように見えますが、やってみるとかなりの労力を必要とします。チェックしながら半田の修正もしました。

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TR-9000G #l 初めての不良パターン

2012-09-05 09:21:09 | TR-9000G

昨日届いたオークションで購入したTR-9000Gが初めてのパターンで不良がありました。

SSBで受信できない

アンテナをつないで受信チェックしてみるとFMは受信しますが、SSB時にSメーターが8割ほど振れっぱなしでほとんど受信できません。もちろんRF GAINは最大になっています。

RF GAINを反時計方向に回してみるとSメーターは振り切れます。正常な動きです。

AGC回路であることはすぐに想像出来ましたからDRIVEユニット上のRG1の電圧をチェックすると1.5Vくらいしかありません。正常値は4.0Vです。

RF GAINのVRの所を見るとRITの発光ダイオードのリードがRF GAINの端子に接触していました。発光ダイオードのリードには絶縁チューブがかぶせてありますが、これがズレて見事に接触してました。

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ロータリーエンコーダーの回転が重い

メインダイヤルを回してみると今までにレストアしてきたこのシリーズの中で若干重い感じがしました。不良と言えるほどでもない気もしましたが、ジャンク機の物があるので一応交換しました。

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ロータリーエンコーダーを取り外し

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取り外したロータリーエンコーダー

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ジャンク機の物を元通りに取り付け完了して動作確認完了