この時代のトランシーバーはレピーターにアクセスするためのトーンがありません。そこでトーンジェネレータを実装してみました。
利用したトーンユニットはKENWOOD用の「TU-4A」を使いました。トーン周波数を可変できませんが、ほとんどのレピーターは88.5Hzなので不便はないと思います。
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2011.2.9 追記
その後、友人からの情報でIC-351にはバージョンがあることが分かりました。後期のモデルにはトーンジェネレータを実装するためのSUB基盤が既に取り付けてあるようです。これがあればジェネレータをこのSUB基板に配線接続するだけでスイッチの配線を改造することなく実装可能のようです。
友人から写真を頂きました。後期バージョンはこのようになっているらしいです。
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1.単体試験
電源+9.0Vを供給して周波数と出力レベルをチェックしてみました。
周波数はVR2で調整して88.5Hzに合わせましたが、10秒カウントしては調整なので大変まどろっこしいです。どの程度正確さが要求されるのか不明ですが、一応合わせることができました。
出力レベルは無負荷で約1Vp-p出ることが分かりました。思ったより大きなレベルでした。
2.準備
ユニットに信号線(シールド線)と電源線、グランド線をはんだ付けして準備します。
3.実装
どこに実装しようかかなり悩みましたが、本体側に実装するとフロントパネルが外せなくなるのでフロントパネル裏に実装しました。ディスプレイユニットを止めているネジを外してスペーサーを使って固定しました。ネジ1本ですが、小さい基板ですから大丈夫でしょう。
4.配線
信号線はMIC GAINのVRに配線します。
シールド線の芯線をVRを裏から見て一番左側、シールド線を一番右側にはんだ付けします。
私はVOXスイッチをTONEのスイッチとして転用しました。
電源線はVOXスイッチに配線します。元の配線(白)を外して収縮チューブをかぶせて絶縁し、トーンユニットの電源線を半田付けします。グランド線も忘れずにアースへ接続します。
5.調整
トーンスケルチを掛けた別の無線機で受信しながらトーンの出力レベルをVR1で調整してスケルチが開く最小限のレベルに調整する。適正なレベルがよく分からないので必要最小のレベルにしました。200mVp-pくらいになりました。
最終的に周波数を確認して別の無線機のトーンスケルチが確実に開くことを確認。
6.仕上げ
最後にパネルにテプラーを貼って完了です。ちょっとカッコ悪いかな?
MIC GAINのVRをPULLスイッチ付きのVR(10KΩB型)に交換してそのスイッチをTONEのオン・オフにアサインしたいのですが、部品が手に入りません。これからも探してみます。
見つかったらVOXは元通りに戻します。