2台の内の以前からほったらかしで放置していた1台から手を付けました。
PLLの出力周波数調整
チェックポイントはPLLユニットのTP2
MODEをUSBにしてメインダイヤルを50.999.9にして61.6964MHzにTC2を調整
メインダイヤルを51.000.0にして61.6965MHzにVR1で調整
これを何度か繰り返してPLLの周波数調整は完了です。
キャリア周波数調整
もちろんキャリアの周波数も調整します。TR-9000GとはUSBとLSBが逆になります。
チェックポイントと周波数
チェックポイント:
PLLユニットの右側のキャリアユニットのTPまたはNo.12コネクターの7番端子
周波数と調整箇所:
USB 10.6965MHz キャリアユニットTC3
LSB 10.6935MHz キャリアユニットTC1(オプションのLSB水晶が実装されている場合のみ)
CW送信時/AM送信時 10.6957MHz キャリアユニットTC2(CW受信時はUSBと同じ)
FM RXユニットTP7でチェックして10.695MHz 調整箇所はRXユニットTC1
送信出力調整
IF部の調整も全部終わって最終的に51.00MHz FM で出力周波数51.000MHz13Wになりました。
出力調整ポイント
FM HIGHでPLLユニットの奥のDRIVEユニットVR2で10W~13W程度
FM LOWでDRIVEユニットVR5で1W程度
AMの調整
TR-9000GやTR-9500Gには無いモードAMがあります。
送信キャリアのレベルをDRIVEユニットのVR7で3Wになるように調整して、変調レベルを同じくVR6で調整します。
もう一台のTR-9300で受信してみて音を確認しました。結構AM信号もしっかりした音で出てますね。でもやはり低電力変調よりは終段に直接変調をかけたAM信号の迫力は懐かしいですが。
ずいぶん前に手に入れていたTR-9300が手を付けずに置いてありました。
というのはServiceManualが手に入らず、それどころか回路図すら持っていなかったのでほったらかしになっていました。
先日もう1台TR-9300をオークションで手に入れてしまったので、回路図を何とか入手してこれからレストアしてみます。2台とも外観は傷も少なく比較的きれいで、何とか仕上げたいと思います。
TR-9000Gをずいぶんたくさんレストアしましたから、周波数こそ50MHzですが概ね似たようなものです。周波数構成はPLLの出力が60MHz帯でヘテロダインがTR-9000Gとは逆です。
受信系で言えば50MHz帯の受信信号を60MHz帯のPLLからの局発信号とMIXして下側の出力信号10.695MHzを中間周波数としています。
PLLの出力周波数がUSBモードで
50.9999MHZの時に61.6964MHz
51.0000MHzの時に61.6965MHz
になるようにPLLユニットのTC2とVR1で調整すれば良さそうです。要領はTR-9000GやTR-9500Gとまったく同じです。ちょっと違いがあるのはAMモードがあること・・・・。とりあえずやってみましょう。
上の写真は2台とも分解してクリーニングが終わって組み立てたところです。両方ともなんとなく動いていそうです。送信も10W程度は出ていますし、受信も-10dBμVの信号が受かってますから。
回路図と一緒に手に入れた仕様です。SeviceManual無しでも回路図さえあれば何とかなりそうです。