1.清掃と洗浄
いつも通り清掃と洗浄から開始しました。とてもきれいに見えましたが、それでもツマミやボタン、フロントパネルを外してマジックリンを使って洗ったら真っ黒な水が出ました。
やはり手垢とか埃とかタバコとかの汚れがあるようです。
リアのファイナルユニットも外して清掃しました。ファンにも埃は若干ありましたが、大変少なく驚きました。あまり現役で使われていなかったのかもしれません。
2.AVRユニット
セオリー通りまず電源電圧の調整から始めました。
13.8V、9V共に若干高めでしたが、問題なし。規定値に調整して送信、受信切り替え出力等確認してすべて問題なしです。
3.PLLユニット
Service manual に従って各コイルのコアとトリマーコンデンサーを調整。これはかなりずれているものがありました。
キャリアOSCもTS-811ではPLLユニット上に実装されていますが、これの周波数も調整して特に問題なし。若干のずれはありましたが、問題になるほどではなくOKでしょう。
4.HETユニット
ココに問題ありでした。PLLユニットからTCXOの10.240MHzを4逓倍した40.96MHzの信号をもらって、このユニットのQ5(2SC2026)で7逓倍して得る286.720MHzの出力がありません。
どうもこのTRがいかれている模様です。送信受信共に出来なかったのはこれが原因のようです。これならつじつまが合います。
ココが直らないと先へ進めません。手持ちに代替えにできそうなTRも無く、新規にTRを手配して一旦休戦します。
5.MHz切り替えスイッチ
休戦中にMHz切り替えスイッチのDOWN側が働かない件の修理にかかります。
スイッチ不良でないことを祈りましたが、ダメでした。やはりスイッチの不良のようで、スイッチを押したときに抵抗値が数Ωあります。UP側を見ると確実に0Ωです。オシロで波形を観測してもDOWN側は信号が0Vに落ち切っていません。
まったく同じタクトスイッチが見つからず、寸法のよく似た物を2種類手配しました。どちらかが取り付けられることを願います。
これも部品手配中で休戦。現在TS-811はバラバラのまま放置です。邪魔です。