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Amature radio のたのしみ。古い無線機のレストアを中心にアマチュア無線やそのほかの話題も。

TS-711 #3 レストア

2011-10-10 09:02:33 | TS-711

TS-811 #6 と一緒に手に入れました。

【外観】

1.汚れはかなりヘビーです。

2.フロントパネルの傷は少なくきれいです。

3.ケースに傷はありますが、大きな傷と凹みはありません。

4.リアパネル、ヒートシンクの埃がかなりあります。

【機能】

1.送信出力:12Wくらいで問題なさそうです。

2.受信感度:-10dBμVの信号が受信できるので概ねOKです。

3.「RIT」と「CLEAR」のスイッチにの動作が不良です。

 

1.清掃と洗浄

洗浄前

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洗浄後

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2.スイッチ交換

RITとCLEARのスイッチが押しても反応が鈍く、3回に1回くらいしか動作しません。

タクトスイッチ不良のようなのでバラして新品に交換。

他のスイッチは異常なさそうです。

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フロントパネルの裏のサブ基板にタクトスイッチが実装されています。高さ4.3mmで6mm角のタクトスイッチがピッタリです。

3.各部調整

この機械は概ね動いているので壊れているところは無さそうです。

AVR・PLL・IF・RFユニットの順にすべて調整完了。

大きくずれているところもなく、大変順調に進みました。

受信部は各部調整でSメータ2つ分くらいは改善されたようです。送信部は調整後出力を13W程度に調整してOKです。

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Sメーターの感度も調整して受信感度を測定してみると0.13μVの入力でS/N12dBありました。まったく問題なしです。

4.バックアップ電池交換

バックアップ電池の電圧を測ってみるとかなり下がっていました。ホルダーを取り付けて新品のCR2032を入れて交換しました。

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5.完了

ケースのネジをすべて交換して完了。大変きれいになりました。


IC-271 レストア その4(続編)

2011-10-08 22:12:26 | IC-271

5.バックアップ電池交換

バックアップ電池を交換したいのですが、この時代のICOMの無線機はなんとプログラムがRAMに保存されていて、不用意にバックアップ電池を外すとプログラムが消えて二度と再起不能になることが分かりました。

さて、どうやって安全に交換するか・・・・・ただ今検討中です。とりあえずタブ付きの電池CR2032を手配しました。TS-711やTS-811では電池ホルダーを取り付けて電池を交換しましたが、ホルダーにしてしまうと誤って電池を外してしまう危険があるので、やはりタブ付きの電池を半田付けするつもりです。

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2001/10/12

CR2032が届いたので作業に着手しました。

まず乾電池3本の電池BOXに電池を入れて作業中に外れないようにテープで巻きました。

800_img_4429 CR2032は必要なのは1個ですが2個購入

本体から外したRAMユニットに電池BOXのリード線を常用電源+5Vのコネクターの端子とGNDに半田付け

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確実に乾電池から電源が供給されていることを確認してからバックアップ用のリチューム電池を交換しました。

交換後、電圧を確認して乾電池BOXを外します。

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注意は電圧チェックのためにテスターをあてるのは必ずダイオード結合前の所で確認することです。RAMの電源端子にテスターをあてて間違ってショートさせるとご臨終です。

交換成功・・・・元通りに本体に実装して電源ONでちゃんと動くことを確認しました。ちょっと緊張の作業でした。

ところでこの電池って何年持つのか?? 何年経ったら交換時期??

取説には「リチューム電池が消耗したと思われる症状が出たらサービスまで連絡」と書いてありますが、今はもう面倒は見てもらえないはず・・・・・・RAMのプログラムが消えたら無線機はご臨終です。こんなの有りですか??


IC-271 レストア その3(完結編)

2011-10-07 16:31:38 | IC-271

3.送信部・受信部

各IFTを調整しましたが、ほとんどズレは無くSメーターで1くらいの改善でした。

その後、Sメーター感度を調整して受信部完了。受信感度は0.15μVの入力でS/N 12dB ありました。

送信部もIFT調整するも、ほとんど改善はされず出力が目いっぱい上げてあったのでこれではパワーモジュールがかわいそうなので出力15Wに調整して完了。

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4.仕上げ

AF GAIN 、SQUELCH、TONE に若干ガリがありましたが、もう一度フロントパネルを外してVRを外し、接点洗浄剤を吹きかけて何度もグリグリ回して解消しました。一応他のVRにも吹きかけてグリグリ回してOKです。

カバーはきれいにマジックリンで洗浄して、取っ手の取り付け部と傾斜設置用の脚はメッキに錆があったので磨いてピカピカになりました。

カバーの取り付けネジはすべて新品交換でレストア完了。

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IC-271 レストア その2

2011-10-07 11:26:01 | IC-271

2.周波数変動修理

周波数が変動する要因はやはり一番怪しいのはPLLの出力周波数が変動すること。

そこでPLLの出力周波数をカウンターで監視していると、やはり動きます。

145.000.0MHzでPLLの出力は134.250.0MHzです。

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安定しているとこの写真の通り問題ないのですが、時折ポンと周波数が不安定に動きます。

さて・・・どこが動いているのか?なんと10.240MHzの基準周波数でした。

10.240.00MHzの4逓倍40.960MHzを監視していると見事に動きます。

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ICOM America のサイトの情報によるとココのトリマーコンデンサー(C78)が怪しいようです。

このトリマーコンデンサーのまわりを調整ドライバーでつつくと変動します。やはりココの不良みたいです。

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ユニットを取り外して、セラミックトリマーコンデンサーに交換しました。

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134.250.00MHzで安定するようになりました。

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ICOM America のサイトの情報ではC9(1μF無極性電解コンデンサー)の容量抜けの障害もあるようなのでこれも交換しておきます。

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IC-271 レストア その1

2011-10-07 10:59:19 | IC-271

ある方からIC-271を受け取りました。Yahooオークションで購入したそうです。

その方のコメントでは購入時から「FMでは正常に送受信するが、SSBで周波数がズレる。」とのことでした。

私なりのチェックでは

【外観】

1.ツマミやスイッチ、パネル、ケースに汚れはあるが、全体的に傷は少なく大変きれい。

2.リアパネル、ケースのネジは錆が出ている。

3.フロントパネルの縁の部分にちょっと目立つ傷が1か所あり。

【機能】

1.オーナーの指摘通り周波数が突然ポンと1KHz以上動く時があります。安定していると大丈夫です。これはFMでも同様で、FMでは帯域が広いので気付かなかったようです。

2.出力は25W近く出ています。これは出すぎです。パワーモジュールがかわいそう?

3.受信感度も測定はしていませんが、問題なさそう。

 

 

1.清掃と洗浄

いつも通りまずきれいにしました。ツマミとパネルを洗うことで大変きれいになりました。

洗浄前

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洗浄後

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リアパネルの錆びたネジは全部交換 

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