JH1LKJ

Amature radio のたのしみ。古い無線機のレストアを中心にアマチュア無線やそのほかの話題も。

TS-700S #3 レストア その3(完結編)

2011-02-24 09:26:04 | TS-700S

5.リアパネル分解清掃

リアパネル部も分解して清掃洗浄しました。リアを分解するにはPAユニットに配線されている同軸ケーブルと電源関係の配線を外さないと分解できません。リアはスリットが開いていることもあり汚れが結構多いので分解して清掃するとかなりきれいになります。

清掃後元通りに組み立ててネジをすべて新品に交換しました。

800_img_2188 800_img_2191

 

6.内部も清掃

内部もできるだけきれいに清掃しましたが、プリント基板の汚れはきれいに取るのは不可能ですね。束線バンドをすべてタイラップに交換してすっきりしました。

800_img_2193 800_img_2195

 

7.FM受信音がひずむ

FM受信時の音が周波数ずれを起こしている時のような・・・、マルチパスがあるときのような・・・、ガサガサした感じの音です。なかなか原因が分かりませんでした。

FMのIFTの周波数ずれなのか検波部なのか?結局FM検波の電解コンデンサーだったようです。

Fmif2

電解コンデンサーとトランジスターQ17を同時に交換しましたが、たぶんコンデンサーの方だったと思います。

 

8.カバー塗装

カバーには結構塗装はげがあり、下側のカバーは凹みがありました。下側のカバーは部品取りTS-700GⅡの物を流用していつもの通り黒の艶消しで塗装しました。

黒のTS-700Sもなかなか良いです。(自画自賛)

800_img_2205 800_img_2208

上のプラスティッククリップは固くて開けられなかったので塗装後に新品交換しました。


TS-700S #3 レストア その2

2011-02-23 08:53:27 | TS-700S

1.フロントパネル清掃・洗浄

800_img_2158

フロントパネル部を分解して清掃と洗浄しました。ダイキャストのフレームまで完全に分解したのは初めてでしたが、マイクコネクターと電源スイッチの配線の半田付けを外すことでここまで分解が可能です。

マジックリンをスポンジに着けて洗うと油汚れまできれいに落ちるのでいつも愛用しています。

800_img_2177

洗浄完了後元通りに組み立てて配線も元通りに戻して電源ON。元の状態に戻っていることを確認しました。

実は分解中にモードスイッチの配線を1か所切断してしまい、元に戻すのが大変でした。

800_004 800_003

  

2.VFO修理

800_img_2163

フロントパネルを分解したときにVFOを取り外して修理にかかりました。VFO単体での動作チェックから始めました。

800_img_2166b

TS-600、TS-700シリーズでダイヤルを回して発振が停止するのは大半はバリコンのローターの軸部の接触不良です。ところが今回いつもの通り、ここに接点復活剤を吹きかけて何度もグルグル回しても直りません。

800_img_2173

仕方なく中を開けていろいろとやってみたのですが、安定に動かすことができず、修理をあきらめました。ちょっと悔しいです。回路は簡単なものなのに・・・・また後日トライしてみます。

VFOは部品取り用に確保してあったTS-700GⅡからユニットごと移植しました。 ギアボックスがTS-700SとTS-700G Ⅱは若干違うのでギアボックスは元の物を使用しました。ギアボックスからVFOを取り外すのも4本のネジの内1本がドライバーがかからず苦戦しました。

800_img_2164

このTS-700GⅡのVFOのバリコンはガリもなく、すぐに安定に発振してくれました。

800_img_2180

すべて元通りに組み立てて電源ON。安定に8.2MHzから9.2MHzまで周波数可変が可能なことが確認できました。ディジタル表示なのでTS-700GⅡのように細かな周波数直線性やトラッキングを調整しなくてもOKなのは助かります。まったく無調整で使えました。

 

3.CALLスイッチでメインチャンネル(145.000MHz)にならない

これは単純に水晶発振子が抜き取られていたためでした。これもVFOと同様TS-700GⅡから流用して周波数を調整して完了です。

800_img_2201 800_img_2202

 

4.スケルチVRが3時方向でシャットダウンする

以前にも似たような現象に出会いその時は低周波増幅をシャットダウンするQ16不良だったので今回も同様と思い、これを交換しましたが、外れでした。

結局不良だったのは中間周波増幅のQ7(2SC460)でした。どうもTS-700、TS-600シリーズは難しいことは考えずに2SC460を交換してみるというのが早道かも・・・・・。

2SC460の代替えとして2SC941を使いました。

Fmif1 800_img_2186


TS-700S #3 レストア その1

2011-02-21 20:07:58 | TS-700S

3台目のTS-700Sです。

これもYahooオークションで落札した不動品です。リサイクル業者の出品は大半が「動作未確認」ですが実際は不動品がほとんどです。外観も良くないものが多いですが、安く落札できるメリットがありますね。

【外観】

1.フロントパネル、ツマミ類はかなり汚れがあり汚いですが、傷はなさそう。

800_hokori

2.フロントパネルの縁のダイキャストは錆が出ている。

600_img_2136

3.背面パネルのネジは赤錆が出ているが、傷は無さそう。

600_img_2135

4.ケースは傷、塗装剥げ、錆が若干あり。底カバーに凹みがあって平らな所に置くとガタガタする。

800_img_2140

5.上蓋のプラスティッククリップが固くて手では開かない。

6.手提げハンドルは糸のほつれもなく、きれいですが、取り付け金具部には錆あり。上カバーにガムテープの跡がべっとり。

600_img_2137 600_img_2138

7.内部も埃がかなり侵入している。

800_img_2143

 

【機能】

1.メインダイヤルを回すと周波数表示が出たり消えたりする。(VFO?)

2.スケルチVRが3時方向で音がシャットダウンする。(スケルチ部の2SC460?)

3.ランプはすべて点灯する。(球切れなし)

4.CALLボタンを押しても「145.000」の表示が出ない。(水晶発振子?)

5.FM/SSBともに送信出力は13W。(変調未確認)

800_img_2150

6.スピーカーからの受信ノイズはFM/SSBともそれらしい音がする。(IF部以降は良好?)


TS-700S #2 レストア その9 完結編

2010-12-23 22:09:38 | TS-700S

友人のKZ氏がSSGを購入。早速使わせてもらいにこのTS-700Sを持って出かけてきました。

受信部再調整して完了です。やっぱりSSGがあると安心して調整できます。Sメーターもサービスマニュアルどおり10μV入力でS9に調整して1μV入力でも十分に受信できることを確認しました。

800_p1000810

サービスマニュアルに載っていたアンテナ入力レベルとSメーターの指示値の関係

S_meter2 ほぼこのグラフと近い指示値になりました


TS-700S #2 レストア その8

2010-11-17 09:08:03 | TS-700S

・Sメーターがうまく調整できない(つづき)

RX NB UNITの4個の半固定抵抗をこの基板に実装できるポテンショメーターに置き換えました。旧タイプの半固定抵抗は既に入手は不可能です。

交換したことでメーターの調整はスムースにできるようになりました。

S_img_1441