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Amature radio のたのしみ。古い無線機のレストアを中心にアマチュア無線やそのほかの話題も。

TR-9500G #2 レストア その3(完結編)

2011-09-11 13:50:12 | TR-9500G

3.受信部

受信部のIFTを調整してSSBの受信はOKになったのですが、FMの感度が良くありません。

0dBμVの信号でやっとスケルチが開く程度です。あちこち調べてみますが、原因が分かりません。TS-780 #d の時ととても良く似た症状で回路構成もそっくりです。TS-780 #d も未だ未解決で放置していますが、こちらはジャンク機から取り外したIF ユニットの移設で復旧させることにします。

SSBで0.13μVでS/N 10dB以上ありますから十分仕様を満足しています。FMも-8dBμVでスケルチが開きますので問題ないと思います。

Sメーターを20dBμVでS=9に調整。

800_img_4095 そっくり移植したIFユニット

 

4.送信部

実は受信部より先に送信部を調整済みだったのですが、IFユニットを交換してしまったので送信部も再調整です。

キャリアバランスを取り直して、各コイルを調整して、ALC調整で出力を13W程度にしました。

SSBもFMも問題は無さそうです。

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5.ケース取り付け他

ケースのネジを新品交換して、ゴム足があまりにもくたびれていたのでこれも新品交換。

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TR-9500G #2 レストア その2

2011-09-10 11:06:17 | TR-9500G

2.AVR部・PLL部

AVR部の出力電圧調整と送受切り替え出力を調整確認してからPLL部の調整。

ServiceManualに従ってPLLの調整をしてみるとPLLのロックがかかって周波数が可変出来るようになりました。

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周波数表示機の表示がいくらか暗い感じがしたので、ドライバー側の問題なのか表示機側の問題なのか不明のまま表示機をジャンクから取り外したものと交換したところ、明るく表示するようになりました。不良と言うほどでもないのでしょうが・・・・・

表示機側の問題だったようです。

左:交換前   右:交換後

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TR-9500G #2 レストア その1

2011-09-09 18:03:18 | TR-9500G

次はTR-9500Gです。前回はTCXOのクリスタルで大苦戦をしましたが、今回はすんなり行きたいものです。

オークションの商品説明は「電源を含めて動作未確認ジャンク」でした。

電源ケーブルもマイクもありませんが、傾斜設置のアングルだけは付属しています。

【外観】

トップカバー・ボトムカバーには大きな傷はありませんが、小さなものはそこそこ有ります。リアパネル・フロントパネルも小さな傷はあります。外装のネジがかなり錆びています。カバーのネジも錆びたり頭が潰れていたりしています。

電源の入力コネクターが一部欠けています。

【機能】

電源は入りますが、メインダイヤルを回しても周波数表示は動きません。433.000のままです。

PLLのロックが外れているようです。したがって受信も送信もまったくNGです。

 

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800_powercon

 

1.清掃洗浄

フロントパネルとリアパネルをバラして洗浄しました。ツマミやスイッチトップもすべて洗浄してさっぱりきれいになりました。

リアパネル兼ヒートシンクは洗浄した後黒艶消しで再塗装しました。傷はきれいに消えました。

ネジを新品に交換して組み立て。その際、欠けていた電源ジャックはジャンクから外したものと交換して欠けが無くなりました。

アンテナコネクターも真鍮ブラシで磨いて光を取り戻しました。

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TR-9500G #1 レストア その4(完結編)

2011-08-12 09:13:39 | TR-9500G

3.受信部

IFユニットのIFTを若干調整しただけですが、感度を測定してみると0.13μVでS/N10dBありました。問題なさそうです。

取説のスペックは0.5μVでS/N20dBとS/N20dBのポイントで規定されていたので測定し直してみると0.5μVでS/N21dBありました。スペックは満足しているようです。

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4.送信部

送信部もキャリアバランスを取り直したくらいで特に問題は無さそうです。出力を433.00MHzで14Wに調整して周波数特性を見てみると結構偏差が大きいです。

BPFをいじると収集がつかなくなりそうなので一応このままということにします。

Power

5.完了

MEMORY、SCAN、REPEATERアクセス機能を確認して終了です。

塗装の必要もなく。ネジを何本か新しい物と交換しましたが、こんなにきれいなジャンク品は初めてでした。

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TR-9500G #1 レストア その3

2011-08-11 07:52:18 | TR-9500G

2.PLL調整(つづき)

その後ジャンクのTR-9500を探していましたが、やっと手に入れました。

早速X'TALをジャンクから拝借して取り替えてみてもやはりなかなかうまく調整ができません。原因不明・・・・・。だんだん意欲が失せてしまってついにユニットごと交換してしまいました。安易な修理方法が見えているとつい誘惑に惹かれてしまいました。

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さすがにユニットごと交換すると順調に調整もでき、PLLユニットがやっと正常に動きだしました。

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Service Manual に従ってPLLを調整して送信出力の周波数をチェックしてみると3KHzほど上にずれています。

433.000MHzで送信すると433.003MHzくらいになります。FMでもちょっと気になるズレです。USBで送信して別の受信機で受信すると明らかにずれています。SSBではかなり気になります。

もう一度PLL部、IFの局発周波数をチェックしてもManualに記載されている周波数とそんなにずれていません。規格の範囲内です。

よくよくManualを見直してみると調整値が誤記だと思われる個所がありました。PLL部の出力周波数(122.0MHz~127.0MHz)がManualによると432.9999MHz USB で124.99840MHzとなっていますが125.00140MHzが正解ではないかと・・・・

433.0000MHz FMで125.00000MHz USBで125.00150MHz になるはずです。この周波数に再調整して出力もほぼOKになりました。後日のためにMANUALは追記しておきました。

Het Manual
 

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