台湾の游錫コン(ユウ・シャクコン)総統府秘書長(官房長官に相当)は8日、台北の総統府で読売新聞と会見、日本と台湾が今月行う予定の漁業交渉で、尖閣諸島(台湾名・釣魚台列島)問題が絡む境界画定は棚上げし、漁業問題の解決策を求めていく方針を表明した。
游氏は「日本は台湾の大切なパートナーだ。中国のような非理性的な(反日)民族感情が高まることを望んでいない。(尖閣の)領有権問題を漁業と絡めると、他国(中国)が介入して複雑になる」と述べた。先島(さきしま)諸島近海での日本の取り締まり強化に対し、台湾の漁業団体や親中派野党が「日本に強硬姿勢を示すべきだ」と陳水扁政権に圧力をかけているが、政権中枢にいる游氏の発言は、日台関係に配慮して冷静に対処する姿勢を明確にしたものだ。
今年は、中国や台湾にとっては「抗日戦争勝利60周年」にあたり、親中派には中国と連携する動きがある。この点について、游氏は「終戦という言葉が適切で、歴史問題で隣国同士がいがみあうことは地域の平和にマイナス。未来に目を向けるべきだ」と、「抗日」を強調して反日感情をあおる動きを批判した。(コンは「方」の字を2つ並べた下に「土」)
読売新聞 2005年7月10日
Link
游氏は「日本は台湾の大切なパートナーだ。中国のような非理性的な(反日)民族感情が高まることを望んでいない。(尖閣の)領有権問題を漁業と絡めると、他国(中国)が介入して複雑になる」と述べた。先島(さきしま)諸島近海での日本の取り締まり強化に対し、台湾の漁業団体や親中派野党が「日本に強硬姿勢を示すべきだ」と陳水扁政権に圧力をかけているが、政権中枢にいる游氏の発言は、日台関係に配慮して冷静に対処する姿勢を明確にしたものだ。
今年は、中国や台湾にとっては「抗日戦争勝利60周年」にあたり、親中派には中国と連携する動きがある。この点について、游氏は「終戦という言葉が適切で、歴史問題で隣国同士がいがみあうことは地域の平和にマイナス。未来に目を向けるべきだ」と、「抗日」を強調して反日感情をあおる動きを批判した。(コンは「方」の字を2つ並べた下に「土」)
読売新聞 2005年7月10日
Link