Dr. Jason's blog

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2004年交通事故死7358人?

2005-01-03 | Transportation
 あちこちのニュースで,2004年の交通事故での死亡者について,「前年より344人(4.5%減)少ない7358人で、1956年以来、48年ぶりに7500人を下回った.」と伝えている.確かに昨年よりも減っているというのは良いことには違いない.しかし.7358人というのは,本当に少ない数字だろうか?
 2004/8/1時点の日本の総人口は,総務省の人口推計月報によると,12761万人である.(2004年末の統計は数ヶ月先でないと判らないのでこの数字を使うと)7358人といのは,人口10万人あたりにすると,5.7である.手元にある2001年の統計資料では,7702人,6.0だったので,確かに多少は状況はよくなっている.イギリスは,2001年の統計で3423人,5.8だったので,日本はやっと3年前のイギリス並みになったとはいえるかもしれない.
 それでも,年間で7358人というのは,毎日20人の方が交通事故が直接の原因で亡くなっているということだ.さらに,この統計の中には,交通事故で重症だったがその場は一旦はたすかって,24時間後以降(日本の警察の統計では「交通事故死」とは事故後24時間以内の場合らしい)に合併症やその他の症状が臨床的な死因で亡くなったことになっている方は含まれていないはずなので,ご遺族からみて交通事故が原因で亡くなったと思われる事例のうち相当の件数がこの統計には含まれていないことも念頭においておく必要がある.
 すでに飛行機では実用に供されている,時速1000km/hで飛行中に空中接触をさけるシステムや,時速2500km/hで追尾するミサイルをかわしたりするシステムに比べれば,自動車が数10km/hで地上を走っているいとき(たとえ運転手が居眠りしていても)進行方向にいる人等をさけるシステムは簡単だと思うのは私だけだろうか?
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1 コメント

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24時間以内の死亡だけが交通事故死? (Jason Suzuki)
2005-01-04 20:09:57
知人から,「日本の警察による交通事故死の統計は,事故から24時間以内に亡くなった事例だけが含まれる」と教えていただきました.
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