JAHPON LAND( Pucci )

スケートファニチャーやステンドグラス作品などJAHPON.comとして活躍する作家 土屋隆亮(プチ)のメッセージ!

ネガティブの毒

2007年05月16日 | Weblog
好きな映画を聞いてブレードランナーを挙げる人がいます。おれも好きだけど、サイバーな世界観がカッコ良すぎて誤解を生み易い映画です。人間らしさをメッセージとしていてもあの世界観に魅了されて、サイバーな表面だけがファッション的にコピーされて別の映画が生まれます。その時、もうメッセージには辿り着けないのです。暴力反対メッセージを過剰な暴力で吐きそうなくらいの表現で映画にしたら、暴力に憧れる人も生まれちゃうでしょう。ガンダムも作者が「メカがカッコ良すぎた。」と後悔を告白しています。鉄腕アトムに至っては、完全にテーマに関係なく多くの人が同じ未来を夢見てしまいました。こんな未来をつくってはいけないよ!という未来に。これほど表面の表現に影響され易い人間には、ネガティブな表現というのはショックの様なインパクトがあるから、注目され易いけど危険な毒になり易いと思うのです。よけいなお世話ですが、作品が良い程にそのズレにジレンマを感じてしまうのです。見出された価値としてのウォーホルの作品ですら、おれの分類では残念ながらネガティブ表現に含まれて、誤解を生み続けていると思います。もっとちゃんと作品の真意をとらえようよ!って叫ぶには無理があります。だから誤解させる方も悪いんです。そんな理由でネガティブな表現は危険で好きではありません。毒も楽しめちゃう人類には、エンターテイメントが発展すると、同時に実生活もエキサイティングになっていくのは当全です。漫画みたいに残酷な事件が漫画とは関係無いとは言えないのです。オシャレやたわむれから実際の世界も生まれてしまう事を考えると、ジョークやギャグまでもが恐くなりますが、あらゆる可能性を考慮して発表しなければ、表現は完全に自由ではありません。