JAHPON LAND( Pucci )

スケートファニチャーやステンドグラス作品などJAHPON.comとして活躍する作家 土屋隆亮(プチ)のメッセージ!

熊の子太郎 7

2007年10月31日 | 熊の子太郎
景色は 夕暮れのオーケストラから いつしか
満天の星がきらめく オルゴールに なっていて、
やわらかく なぜていく風に 枝もふわふわとゆれるので
ふう は すっかり眠っていました。

太郎は ふう を 背中にそっとのせ、
月あかりで 青くなった お山をのぼって
太郎の家の ふわふわのベッドに
ふう を寝かせました。
今日の太郎は ひとつも迷わずに帰れたので、
まんぞくで なかなか寝ませんでした。


熊の子太郎 6

2007年10月30日 | 熊の子太郎
お山は 険しいけれど、ふう は すばしっこくて
太郎と かけっこになっても 負けません。
ふたりは 転がる様に山をのぼり、
ちょっと 突き出たところにある
太郎が「ばんざいの木」と呼んでいる
太くて 大きな木の下に 着きました。
太郎は さっそく 木にのぼりながら
もう片方の 太い腕の様な枝をゆびさしました。
そのとうりに ふう が するする のぼると
座り心地の良さそうな ふし が あります。
すっぽりと座ると そこからちょうど広がる景色に
ふう は息をのみました。

一面のピンク色の雲の遠くに 大きな太陽が燃えていて
どこまでも広く 山や野原を 染めています。
ふうは「とくとうせきだぁ」と 真っ赤な太郎を見ると
あっちの腕に座りながら ゆっさゆっさと
木をゆらして 答えました。


熊の子太郎 5

2007年10月27日 | 熊の子太郎
ふう には おじいさんがいましたが、
今は ひとりで暮らしています。 村のみんなには
「ふう は 立派なこどもじゃよ。」と
認められるほど 元気で明るい こどもで、
なんでも なんとかする ふう は不思議な力に
守られていると みんなが信じていました。
だから ふらっと村からいなくなっても
心配もしないで、帰って来ると いつもしてくれる
不思議な話を みんなで楽しみに待っていました。


熊の子太郎 4

2007年10月26日 | 熊の子太郎
「どんっ どんっ どんどんどんっ」
「どんっ どんっ どんどんどんっ」
「どんっ どんっ どんどんどんっ」
「どんっ どんっ どんどんどんっ」
 
いつのまにか唄は どんどん に変わり
どれだけ回ったのか 空も赤くなってきました。
「とっても見えるところがあるよ。」
太郎は お山をゆびさして言いました。
ふう は ささの葉に はあぁっと息をかけて
おでこに貼りながら「いこうっ いこうっ」と
いいながら 大きくげんこつを振っています。
ふたりは踊りながら 山をのぼっていきました。


熊の子太郎 3

2007年10月25日 | 熊の子太郎
太郎がふり返ると あの形の葉っぱを手にのせた
こどもが 立って 笑っています。
太郎は 手の上をじっと見ていましたから
こどもは太郎の方にささ舟をさし出しました。
太郎は そおっと受け取り鼻にあてがいながら
「これは なんだい?」と言いました。
「ささ舟だよ、くまさん。」笑いながら
こどもは 手をぶらぶらさせています。
「くまさん って ぼくのこと?」まねして
太郎も 手をぶらぶらさせながら言います。
「ぼくなら 太郎だよ。きみはだれだい?」
「おいらは ふう だよ。太郎ちゃん~」
ふう は お互いのぶらぶらが だんだん踊りみたいに
なってきたのが可笑しくって 橋の上を回りながら
ちょっと唄う様に答えたのです。
「おいらは ふう だよ。太郎ちゃん~」
太郎は それがたいへん気に入って
ふたりは ぐるぐる ぐるぐる 唄いました。



熊の子太郎 2

2007年10月24日 | 熊の子太郎
その日は 川遊びに夢中になっているうちに、
見なれない 山の下の方まで来ていました。
川には 四角い橋が かかっていて
太郎は それが たいへん気に入り、
あっちの端から流れたものが 本当に
こっちの下から出て来るか どうかを、
何度も行ったり来たりして しらべていました。
その時です。見た事のない形の葉っぱが
流れて来ました。太郎の知らない ささ舟です。


熊の子太郎 1

2007年10月23日 | 熊の子太郎
太郎の家は深い深い山の中にあります。
太郎はそこを「お山」と呼んでいましたが
なにしろ 山ばっかりのところですから、
どの山がそうなのかは 太郎ですら
ときどき 迷ってしまうほど ややこしいところなのです。
このあいだも、ゴロゴロ光る雲から逃げようとして
ついつい 遠くまで走ってしまい、どこだか
知らないくぼみで 寝ることがありました。
でも 心配は いりません
太郎は、考え事をすると すぐに眠くなるくせがあるので
そんなに ちゃんと家に帰らなくても平気なのです。


熊の子太郎 予告編

2007年10月20日 | 熊の子太郎
次週からは自画自賛のステンドグラス大型作品「熊の子太郎」の物語を連載しようと考えています。制作過程の話では無く 太郎の世界を 童話としての言葉で表現してみよう!という無謀な挑戦です。毎朝 出勤しながら書く事を考える 勢いと新鮮さが臭い立つラフなスタイルを試みているので、続いて行く長い話は初挑戦で不安ですが 無理して気張らずにやってみます!「熊の子太郎」は短い おはなし付きで発表してあり シンプルに世界観の導入に活躍してくれました。今日は新たな挑戦の旅立ちに 改めてここに発表して 物語の導入としてみようと思います。
作品写真は http://www.JAHPON.com の ステンドグラス 新作 内にあります。

熊の子太郎

太郎は、雪をとかす風に泳ぐちょうちょの夢を見ていました。
しだいに滑り出す景色はトンネルになっていて、
小さくなってゆく見覚えのある木に手をふってみたり、
きれいな川面に映る自分の鼻をくっつけたりしていました。
そのとき、ふわっとまわりが明るくなってかるくなりました。
太郎は手足を回して泳ぐふりをしながら、
大好きなお山を遠くに見つけました。「ほら、もうかんたん。」
ひよーっと あのちょうちょをくすぐりに飛んでゆきました。

おちょうしもんの風にあったら、それは太郎かもしれないよ。


純粋テレパシー2ちゃん

2007年10月19日 | Weblog
スピードの時代!安易に 速くなる事を否定するのも疑問です。先日始まった新シリーズ「金八先生」でもネットの学校裏サイト問題が登場して風刺を切っていましたが、どんな物にも有る 困った暗い側面が現れて困惑しているだけの様に思います。そう思ったきっかけは「2ちゃんねる」サイトから厳選した話題をまとめて読み易くしたサイト「まとめる君」で 彼が おれのブログにコメントくれたのをきっかけに 毎日チェックする様になったのです。中でも「やべぇ従姉妹が泊まりにくんだけど風呂入ってねぇ」という題名の進展に 思わず泣けてしまった時、こんな感動は初めてだし 他のメディアでは不可能な世界観に 明るい側面を感じたのです。タイトルの風呂に入ってないヲタクの主人公が ネットの中の見知らぬ人に恋の相談をするのです。ネットの中には住人と呼ばれる程 いつでも繋いで観察してる人が沢山居て 様々な答えが返ってきます。その速さが凄いのです!事実 おれも遠く忘れかけていた淡く甘酸っぱい若い恋のドキドキ感をリアルタイムで共有している感覚で 次の報告が登場するのを待っていた程で、住人たちは主人公が留守の間も討論したり 勝手にあだ名を付けたりするのです。主人公は相談に対する住人からの提案に 多少答える義務があり「安価」と呼ばれる実行で進展すると 恐ろしい程のリアリティや一体感でテレパシーの様な輝きを感じるのです。住人は何を書いても自由な訳ですが 面白い とんちの利いたコメントを競って書く傾向があります!酷い事を書けば 瞬殺で叩かれますし 暗黙の価値観は空気となって守られているのです。これは おれがヲタク寄りの人間だからかもしれませんが エロい変態だったり 社会的に不適合な性格だとしても「悪い」やつはいないと思うのです!「正直に生きて純粋過ぎる不器用な人間がヲタクになる訳で、唯一の大事な広場を明るく守りたいのは当然です!」それに対し「社会とも適当にやっていける人間が 憂さ晴らしの はけ口にネットの暗い側面を巣食っているのだ!」と、無知による偏見で、純粋で劣等感や現実の社会の薄っぺらさに葛藤する弱い人種を一色単に批判する風潮に、このリアルなスレによるドラマを読んで欲しいのです。「今 世界は(良い悪い)では無く(信じられるか信じられないか)のリアリティで判断されるべき時代じゃないだろうか!」2ちゃんねる まとめる君 要チェック。
http://haialfa.blog111.fc2.com  「やべぇ従姉妹が泊まりにくんだけど風呂入ってねぇ」お勧め欄に題名ボタンがあります!日付け順に下の方から開いて読みましょう!言葉はすぐ慣れますよ!

柳沢慎吾とトールキン病

2007年10月18日 | Weblog
昨日の ユズル君の絵が動きだした感覚に似た感触を 言葉で現せる事の出来る人がいます「柳沢慎吾」ちゃんです。勝手な親しみで呼んでいる慎吾ちゃんがテレビに出ると「慎吾ちゃん出てるよ!」ってみんなを呼んでしまう程大好き!先日「はなまるカフェ」に登場した慎吾ちゃんも最高でした。あの細かい描写で画面の背景や雰囲気 臨場感を描き出す言葉は まるで魔法の様ですが、要点を急ぐ時間の限られたテレビでは 細か過ぎる導入部分を「そこ要ります?」とか ツっこまれてしまいます。テレビのこっち側では「うるさいヤクマル!」と 慎吾ちゃんだけを 何時間でも見ていたい程で、異常なしつこさ細かさが魅力なのです。あっ!しつこいと言えばファンタジー文学の巨匠「トールキン」にも通じるしつこさだ~っと思い出します。ロードオブザリングの原作 指輪物語で有名ですが おれが特に大好きで何度も読んでしまう「ホビットの冒険」でも 細かく見える物を言葉で丁寧に説明して行くしつこさは、人によっては まどろっこしくて読みづらく苦手と感じる様です。国語が苦手なおれは さんざん喋った揚げ句に「その話2行で説明出来るよ!」と言われたり「で、オチは?」なんてイライラさせる事が多い人間なので、話全体の構想をまとめてから話さなければ迷惑だなぁ~と反省はしているけど、どのディティールも大事だし オチも無く面白いかも解らない話もしたいから、バランス良くしつこくて面白い慎吾ちゃんに憧れちゃうのです。時代のスピードは欲望のスピードに比例して 特にテレビは 刺激が曖昧な面白いかどうかよく解らない微妙なものを嫌いますが、そんな世界観のテレビの中だからこそ スベってる!と言われてしまう様な不器用な人にリアリティを感じて おれは笑ってしまいます。人それぞれスピードが違う事は当然の事で生き物を均質な価値観にしてしまうのは、劣等感のあるおれには とても不安です。すぐに散らかってしまう おれの机の上が おれのまとまらない頭の中そのもので、この机の安心感が 世界が価値観をまとめる事への不安なのかな? ...にしても そろそろかたずけなきゃ!

ペンキの精霊ユズル君

2007年10月17日 | Weblog
では具体的に どんな症状で病的な深読み遊びをしているのかを検証してみます。自由が丘の巨大な壁画作品を鑑賞します 最初に見てから読んで下さい!(ユズル君のサイトに写真があります)まず遠くに黒い海が見えます 壁の色のまま残した空はグレーの曇り 右の小屋の屋根の上で その波をチェックするサーファーが1人 左の家の窓からは白いオバケが オバケポーズでニョッキリ!煙突?からピンクの煙がもくもく オレンジの道にはパーカーをかぶったスケーターが読書しながらカメラ目線でニッコリ そして近景には巨大に描かれた 青いウサギらしき動物を抱えて黒いペンキ缶を下げたボクちゃんが歩いて来ています。最初に引っかかる事は黒い海です!あれー?黒い色のペンキ持ってるし 海を塗っちゃったの?ホワイ何故~に~?ここで永ちゃんでは無くローリング・ストーンズの曲「Paint It Black」が聴こえてきます!幻聴です!口ずさむなら清志郎の日本語カバーでOK!「黒く黒く黒く塗りつぶせ」という心理には不満や何かしらのネガティブ要因がある,,,ここでこの絵の主人公のボクちゃんに おれが憑依してしまいます。「おれぇ~海が恐いんだよね、前世で溺れたかも...友達にサーファーが多くて スケート狂のおれなら絶対ハマるって誘われるんだよね~でもぉ...」実際 異常に憧れていて「好き 好き 大嫌い!」な分裂症ぎみの感覚が絵の中のボクちゃんに ピったり一致したのです!「青い海なんて だいっきらいだぁ~」なんて昭和的な青春シーンがチラつきます。でもそんなに深刻じゃ無いんだよね!イタズラ的な感覚で 大好きな女の子を ついつい いじめてしまうのに似た 正直なラブコールで 奇麗な色の海を描く「ラッセン」的なストレートな絵よりも、この黒く塗っちゃった事の方が断然リアリティーのある愛情ではないかと思う程 信じられる感覚なのです。そんな事を考えながら作品を見上げていたら、少し感動して来ちゃって、彼女に 大っ嫌いって言いながら抱きしめられる想像したら眼も潤んでしまいました。次にスケーター!古典絵画にも見られる絵の中から絵を観てる人を見る カメラ目線の人物!それは作者だと定説がある通り 笑うユズル君かな。しかも 中沢新一先生著「精霊の王」によるとフード ずきん をかぶった子供 = 精霊です。世界の神話や風習から紐解かれた この存在は霊性の世界との壁や動物との境界等を流動的に行き来する通路を持つ者なのです。こういった書物からの深読みの際「知らなくても不思議と無意識に知っている事が起こるのが絵なのです!」何故なのかは読んでみて下さい。イタズラに反応したオバケちゃんが べろ~ん!ピンクの煙はもくもくもく 火事かしら?同時に起こるインスピレイションは、意味よりも感覚で 音を口で当てて言ってみるのがオススメです。結局 絵に たくさんの何かが登場すると、全部作者の幽体離脱した分身なんだよね!無い所から生んじゃってる訳だから当然か!って時に 絵の中に現実のユズル君が黒いペンキ片手に梯子に登って海を仕上げ塗りしだした時なんて 可笑しくて吹き出しちゃいました!最高!パラドックス!ライブ見に来て良かった。そうやって全キャストの関係や設定を勝手に把握すると途端に絵が動きだすのです!オバケなんて 出たり入ったり ハト時計みたいでしょっ!勝手な効果音とか、リズム感の無い自分の声のBGM「くろく~くろく~」とか にぎやかです。こんなに 病的に長い時間楽しむ事が出来るのは、おれの チャンネル チューニングの様なものがユズル君と合うからかもしれませんが、繊細な愛情を 決してハート形なんかで下品に現さないリアリティのセンスは、多くの人に 簡単では無い 複雑で見えづらい 人間や世界の 本当の美しさを導える力を持っているのだと信じられます。ありがとう!

魂は譲らないでユズル君

2007年10月16日 | Weblog
芸術の世界に於いて評論のサポートの指命は大きく 今日 ARTが混迷している原因としても評論家の減少や衰退が関係していると言えます。それだけ活字離れや 解り易いインパクトによる表面的な時代の病気が深刻な事を意味していると思えますが、芸術を深く味わう優雅な楽しみ方を忘れてしまっては「消費するだけの 使い捨ての知性」で 加速エスカレートした刺激欲は自爆滅亡へと向ってしまいます。セルフプロヂュースによる解説説明で世界に認められ大成功した 村上 隆 の様に自分の素晴しさを自分で説明するのはセンシティブな作家にとって自殺的に勇気のいる行為で、言えないから描いている訳だから 描くリアリティを疑ってしまうサムい事です。だから好きな作家へのラブコール エールとして得意の「深読みコンビナート」を試みてみようと思います。昨日 自由が丘のカリスマ サーフスケートショップ「m&smith」の外壁に大きなライブペイントを成功させた「YUZZLE」君です。最初の遭遇は「細野晴臣の夢日記」と言うWEB上の「ほぼ日刊イトイ新聞」内の企画での挿絵で、不思議な世界観に直ぐに引き込まれ 偶然m&smithを通して知り合ったのです。よく登場する黒目の無い人は 人間が皮を脱いだ皮だけのぺらぺらした様な存在で、ユズル君自身の「夢遊病の様に幽体離脱した姿」ではないかと読んでいます。あなたは 妄想でイメージする時や夢で行動する時に自分が画面に登場しますか?人によって視点は様々ですが、おれは自分が登場しない 夢に出演している自分の眼からの映像を主に見ます。これが よく現実との境界が混ざってしまって混乱するのですが、こんな感覚を表現すると目玉だけが妄想の世界に飛んで行く 目玉に羽が生えたりする表現になり、ゲームのパックマンが好きなおれは 死んだモンスターが目玉だけになって巣に飛び戻る様に死んで体が脱げたら魂は眼だけ!というイメージに偏っていました。だからユズル君から脱げたユズル君’(ユズル君ダッシュ)をユズル君の眼が俯瞰で見ているという絵は おれにとって刺激的でたまらないのです。この現象は冷静に自分の立場を俯瞰で観れない「空気を読むのが苦手な おれ」とも繋がりそうですが そんな悲しい話は置いといて、心理学的にも絵には自分が映し出されるものです!やんちゃなイタズラ好きだけど 静かなロマンチストっぷりが自由に現れるユズル君の世界は 切なくて感覚的!時にシニカルな問いは人間の存在自体を考えさせられます。乗り物でもある自分の人間の皮を たまには俯瞰で観察しなければ、見失っていた大事な事を忘れてしまうよね。続きます!コンビナートに意味はありません。作品ブログを要チェック! http://yuzzle.exblog.jp

カステラ青春の変態唱歌

2007年10月13日 | Weblog
邦楽をバカにして洋楽やYMO ゲームの音を聴いていた ひねくれ中学生のおれは 高校生になり ラップを含むワールドミュージックやサイコビリーが好みになっていました。ある日邦楽に目を向ける革命的なバンドに出会うのです!「カステラ」です!日本人ばなれした馬鹿さかげんで、常識やタブーをふっ飛ばしてくれる感覚的な歌詞をタイトな曲に馬鹿な高い声で歌います。先輩に教わった途端にファンになってしまいました。当時は正統派として「ブルーハーツ」の時代で、十分 常識的な普通から見たら過激なバンドだけど「誰も言えなかった本当の叫び」はマトモで広く共感される正常な感覚を正直に歌ったものでした。夜の歌番組に初めて登場した時は テレビに映して良い人なのか不安なくらいカッコ良くて鳥肌が立ったけど、キザな青春が似合わない自覚のあるおれには 少し背伸びしたリアリティだったのです。とは言っても当時惚れた娘がファンで おれの片想い 上手く行かない恋に「ブルーハーツ」で良く泣きました!だから絶対的に認めざる負えないけれど、そこへ「カステラ」のスーパーリアルな変態の正直な歌が おれにピったり!はまるのです。「遊園地よりも戦場の方がずっと面白い!」と詠う曲「兵隊さんになりたい」なんて完全に自由な世界に飛ばしてくれて 説教臭さや教訓 道徳なんてまるで無いし「電車はいいな」や一番好きな曲「歯が抜ける」の様な生活の歌は、実生活から自然に流れ込むサイケデリックで 絶対的に楽しくなれます。邦楽も捨てたもんじゃない!っと見直したものの、思い返してみると「たま」や「スチャダラパー」「ランキンタクシー」等 クセがあるのばかりでした。「カステラ」は現在はありませんがボーカルが「トモフスキー」としてソロで馬鹿健在を貫いています!最高!「ブルーハーツ」ヒロト君 マーシー率いる「クロマニヨンズ」は だいぶ力が抜けて感覚的な面白い曲になって来て大好きです!歳を取って変わって来たのでしょう!素敵です。「やっぱり見た目は大事!普通には表面がカッコ良く無きゃ注目もしてもらえない この世は見た目こそが大事!なんだなぁ~にんげんだもの」そんな定説に負けない「不器用でも強く 正直で飾らないブサイクにこそ真の面白さや魅力はある」と おれは信じているよ!頑張れトモフスキー!いつもカラオケで「歯が抜ける」歌ってるよ~! メィジャーdeクレイヂー 馬鹿万歳!

あらしキャップのパワー

2007年10月12日 | Weblog
夢の世界から飛び出して来たパワーアイテム!最初の遭遇は1997年原宿 商売というものを教わった遊び場 電脳系ショップ「BINARY」で企画販売した「ゲームセンターあらし」の「インベーダーキャップ」です。時代的にもこの発想はかなり病的なもので、すがやみつる先生に許可を取り高いグレードで完成しましたが、街で大流行!というアイテムではありません。やはり おれみたいな病人が好んでかぶる事になるわけだけど、こうした別次元からスピンオフしてファッションに落とし込む手法は今では常套手段でも 当時は画期的な狂った技術だった時代です。漫画に登場する帽子を自分が本当にかぶれちゃう感覚は トトロの めい で言う「夢だけど夢じゃなかった~」です。コスプレ プレイヤーの衝動と同じでしょうが、実生活で着なければ意味が無いのです。先日食堂で 何気なく手にした雑誌に「サラリーマントレーダーあらし」という大人になった あらし君が株に挑戦する!驚きの新連載に遭遇しました。さすが先生!「ゲームセンターあらし」でも おれ等が持っているゲームウォッチが宇宙戦争の勝負に使われるサイケデリック感で、不思議な夢の世界に引きずり込んでくれていた魔法が、今度は超現実的なマネーゲームに挑戦するなんて!おれみたいな馬鹿が読んだら ウっかり株に手を出しかねない面白さです。あらしの最終17巻には 未来人が「このインベーダーキャップは、歴史上の英雄の印。」「歴史に名を残した人物は、すべてこのインベーダーキャップをもっていたのだ。」と、秦の始皇帝 イエスキリスト 釈迦 ナポレオン 徳川家康 がみんなインベーダーキャップをかぶってんの!多分 辞書持ってんのがナポレオン!そんで インベーダーマークを奪われたティラノと地球を懸けて戦うパワーの足りない あらしに みんなで水魚のポーズで「あらし!おれたちも心の中で戦いに参加するっ!ビキキーン」だって!当然マンガ読んでる おれも水魚のポーズになるでしょ!絶対おれの眉間も光ってた筈だぜ!「スーパー・ノヴァ トリニティ~~っ!!」メィジャーdeクレィヂー 最高!

うんち君スーパースター

2007年10月11日 | Weblog
この世には 色々なタブーがありますが、その危うさを超える 優れた料理を施すと不思議な芸術が生まれます。偉大なる鳥山 明 大先生の名作「Dr.スランプ」ご存じアラレちゃんに登場する「うんちくん」の話です。いつもの様に街をパトロールしていると、ゲームセンターのUFOキャッチャーに あの「うんちくん」のぬいぐるみが!興奮して即手に入れました!アラレちゃんの小さな帽子をかぶったうんちくんは 片手に乗る原寸サイズながら精密に難しい立体を布で再現されていて しわが雰囲気出してるし 目や口は刺繍だし 完璧な仕上がりに異常に興奮して握り続けました。つれと御機嫌で飲んだ後 テンションが上がり自転車で爆走して家に帰るとリュックにぶら下げていた「うんちくん」が無いのです!一気に酔いも冷めて青くなって爆走した道を這う様に探して戻りました...が見つかりません!「あんな宝物 落ちていたら絶対拾うよな~」と何回も言いました!自分が散歩をしていて あのカワイイうんちくんを拾う想像をしたら!最高に幸せ~とニヤニヤしたり、羨ましくて悔しくて!泣けてきたり、暗い中うんちくんを探す挙動不審の変質者になっている自分に笑えてきました。相対する切なさは笑いを倍増させる巻き込み作用があると言います。当然 次の日には鬼の勢いで沢山UFOキャッチしました。ピンク色のうんちをリュックからぶらさげている自分を見て小学生は笑うだろうなぁ、女子高生はキモいって声に出すかなぁ、って不安はゼロです!もう「うんちくん」は鳥山 明 大先生のおかげで市民権を得ている 街を歩いてもいい存在なのです!こんな愉快な事は 楳図かずお先生の「ビチクソ」では絶対無理だった偉業です。思い返すと 宇宙人の蠅 ブビビンマンがうんちを美味しそうに食べてしまう衝撃に始まり、喋りだすサイケデリックは正に芸術です!ニューヨークのアーティストKAWSが飛びついてサンプリングするのも当然です。そんな二次元の夢の世界から飛び出して来たこのぬいぐるみは、おれに未曾有のパワーを与えてくれます!どこかで見かけたら「つんつくつん」してパワーを貰ってみて下さい。やっぱり メィジャーdeクレィヂー万歳!