JAHPON LAND( Pucci )

スケートファニチャーやステンドグラス作品などJAHPON.comとして活躍する作家 土屋隆亮(プチ)のメッセージ!

HARVEST

2007年05月11日 | Weblog
中古スケートボードを切り抜いて指輪やジュエリーを作るHARVESTという会社があります。一目惚れで友達になった程、魅力的な作品はボードのプライ断面のカラフルさを生かして、工芸的マニアックさで秀逸です。まずド肝を抜かれたポイントは、おれのスケートファニチャーでは元のボードを切る事も穴をあける事も出来なかったのに、彼は潔く切り、指にはまる程滑らかに磨き上げたという事にショックを受けました。「もう一度乗りたくなったらどうしよう」という貧乏性がファニチャーのシステムを作ったので、面白い程対極した愛のかたちです。あまりのショックで頭の中で何度も他の物に例えては、自分を罵倒しました。愛犬の剥製とかね。それだけ嬉しかったんです。色々なカルチャーで、世代の特徴ってあると思います。おれ等が元のイメージをひねる程度で改革した気でいるのに、若くなるにつれて簡単に破壊してくれます。ルーツに捕われる我等第一おたく世代には無い軽やかさが痛快です。ルーツ無しだと感覚的になれるしね。でも軽すぎるのもイライラするから、程があります。今の若いバンドは自由で「次、スカやりまーす」なんて普通だからね。オヤジうぜーだね。とにかく物を大事にする方法はそれぞれでも、その心は見たら解りますね。老舗スケートショップPROLINEの社長のボードには後ろのトラック(車軸部品)の取付穴がいくつもあけてあって、テールが削れて減る度に前に移動させて乗り続けた痕だそうです。かなり短い板になってる!というのが、ビンに詰めた1センチになった鉛筆みたいに感動してしまいます。やっぱりモノの価値というのは、素材でも無ければ稀少度や人気でも無い、想いや時間の様な見えないストーリーに漂っていて、商品ならば、そのもやもやが消えない様に手渡され伝わるといいんだよなあ。にんげんだもの。  HARVESTサイト要チェック→http://www.harvest-re.com