2011年2月19日(土)
所用で周南市へ行ったので、ちょっと光市まで足を伸ばしてみた。お目当ては、県内随一と言われる冠梅園だ。
梅園の入り口横に冠天満宮なる社があったのでまずはこちらに参詣し、今日の無事を感謝する。
天満宮であるから当然ながら、学問の神様と言われる菅原道真公を祀ってあるのだが、縁起に寄れば、太宰権帥として左遷され、筑紫の太宰府へ下向の際、風波をさけて今の光市の戸仲浦に立ち寄った時に、百姓の神太夫が手厚くもてなしたことへのお礼として、冠を脱いで神太夫に与えられた。
その後、神太夫も亡くなり30数年を経て承平4年(934年)に神太夫の長男の太郎次に夢中のご託宣があり、「東の山の梅の古木に今宵のうちに花を開かしめん、その地に社を建て冠を神体として祀るべし」と。
太郎次が隣家の人々と尋ねて見ると、果たして梅花咲き満ちて春のようであったので、これを瑞祥と見て、承平5年(935年)に神祠を営み、そして梅花を見た10月10日を祭日と定め、氏神として崇め奉ったらしい。
これが冠天満宮の命名のもとで、神社の後方にある冠石はこの時の冠を収め奉ったところと伝えられている。
梅は、満開のものから全てが蕾のものまで木によってそれぞれで、かなり長い期間に渡って楽しめそうだ。とても色っぽい紅梅も、そして清楚な装いの白梅も、共に『もう春はそこまで来ているからねぇ~』と語りかけてくれるようで、気分もウキウキしてくる。
この梅園から南側を望むと、長閑な瀬戸内の眺めがこれまた素晴らしく、暫しの間ぼぉ~っと景色に見とれていた。
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