
イタリアの旅もいよいよ最終日です。フィレンツェから南東へ電車で約1時間の所にアレッツオがあります。ここは海抜296m、人口9万5千人の小さな街です。アルノ河はこのあたりに源流がありフィレンツェを経てピサへ流れています。第2次世界大戦ではこの街はこっぴどくやられたようです。
旅の最終日にして失敗をしました。自転車を電車に載せていたときに車掌室から車掌が出てこられたのでボンジョルノと挨拶をしましたがこれがいけなかった。今までは実は自転車の運賃を払っていませんでした。本当は運賃の有無をちゃんと聞いて払わなければならないが、払わなくても検札もなにもないのではっきり言えばただ乗りをしていました。実態を正しく説明するならば自転車の持ち主は分からないので検札をしてもいちいち自転車を持っていますかなどと聞かなければわかりません。
ところが、今朝は車掌に挨拶をしたので明確に覚えられてしまったわけです。検札で自転車の切符は?とイタリア語で聞かれましたが良く分かりません。ただビッチとチケツトという単語が取れましたので「質問の意味は分からないが自転車の切符のことを聞いているならば持っていません」と英語で返事をしました。会話はしばらく空回り。ところが親切にもおせっかいな青年がいて、通訳をすると申し出てきました。本当におせっかいですよ。彼の通訳によると自転車の運賃が3.5ユーロ要る。折りたたみ自転車の場合は折りたたんで袋に入れれば無料になります。とのことでした。そして自転車の切符を持たずに乗ったので8ユーロの罰金を科しますとのこと。次の写真が車内で買いました切符と罰金の支払い証明です。これ以降自転車は24時間電車に乗せられるので旅を楽しんでくださいとの親切なご案内でした。そして青年にはグラッチェとお礼を述べましたがおせっかいに何故お礼なんでしょう。
伝票の penalita の欄に明確に8ユーロと書かれています。
余談ですが、以前に同業者のフィンランド人が成田エクスプレスの切符を買いたいというので駅に行きましたが満席でした。仕方が無いので成田までの切符だけ買って明日は兎に角乗りなさい。検札があっても絶対に英語を話さないように入れ知恵をしました。弁解したければフィンランド語でとも指示しました。無事に帰国できたようでした。フィンランド語を話す日本人はほとんど居ないから成功したのでしょう。

アレッツオ駅にある案内板です。同じような看板が何処の町にもあります。案外トスカーナ規格かもしれません。

自転車止めです。鉄の棒をらせん状にして隙間に前輪を挟み込んで自転車を駐車するものです。ここではあまり利用されていませんでした。

旅も最後になり少々お疲れモードです。大聖堂の階段に腰を下ろして携帯電話でブログの更新です。本当に世の中は便利になりましたね。それでも絵葉書をせっせと買っている観光客がかなりいらっしゃいます。

見物も終了して駅に戻りましたら大変な人だかり、お巡りさんに何があるかと尋ねたならばもう直ぐ自転車レースが来るらしい。ほどなくしてパトロールカーやオートバイが高速で走ってきました。レース用に道を広げる露払いですね。この後10分ぐらいして100台くらいの自転車の塊がシャッターを数枚切る間にゴーというタイヤ音を鳴り響かせて通り過ぎていってしまいました。感激。初めて自転車レースを見ました。自転車1台ではタイヤ音など聞こえませんが数が大きくなるとすごい音です。いや~感激。そのあとを屋根に自転車を搭載したチームサポートの車が数十台追随します。マラソンはまだ速度化低いのでいいでしょうが、自転車は早いときは90キロくらいで走りますから露払いもサポートも大変でしょう。

このようなレースをイタリア中で毎日どこかでやっています。その中継を見るために大体4時半にはホテルに戻りテレビ観戦です。