(み)生活

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ep第15話【架空の話】49巻以降の話、想像してみた【勝手な話】

2015-06-01 00:28:21 | ガラスの・・・Fiction
【架空の話】49巻以降の話、想像してみた ep第15話 【勝手な話】

ep第14話←                  →ep第16話
********************
「明日もお仕事ですかー?」
大原が使っていたグラスを片付けながら、マヤが声をかけた。
「ああ。今日はパーティーから直帰したからな。その分仕事がたまっている。」
ネクタイを緩めながらゆっくり缶ビールを口にする真澄を見ながら、
マヤはさっき目をまん丸にして驚いていた大原のことを思い出していた。
「言ってなかったんですね、大原さんに。
 この部屋速水さんくることあるって。」
「そのようだな」
そう答えながら、真澄はあえてそのことを伝えていなかった水城の真意を探っていた。
「明日問いつめるか・・・」
「え、今なんて?」
「いや、なんでもない。それよりマヤ、次の仕事の話は聞いたか?」
「あ、そうだ!」
マヤは手元に残った作品の資料に目をやった。
大原が持ってきた仕事は、今年の7月クールのドラマと、来年公開予定の映画が2本あった。
「どうだ、やれそうか?」
まだ脚本も、さらにはタイトルも決まっていない段階だが、
大原が言っていた通り、マヤの役は主人公の友人という、あまり出番が多い役ではないが
設定が難しく、確かにかなりの演技力が必要とされそうだ。
「テレビドラマって、こんなにギリギリまで出来上がらないものなんですね。」
簡単なプロットと人物相関図を片手にちょっと不安げな顔をするマヤを見て、
「大河ドラマのように、何ヶ月も前から企画を練る作品もあれば、
 放送前に全作品撮り終えているものもある。
 しかし大半は放送と撮影がほぼ同時進行のものが多いし、
 視聴者の反響に応じてストーリーも出演場面も増えたり減ったりする。
 舞台とはまた違った意味での面白さがあるぞ、テレビドラマには。」
そう語りながら真澄は、かつてスキャンダルによって途中降板を余儀なくされた、
『天の輝き』の事を思い出した。
"あの時は本当に、すまないことをしたな・・・"
とっさに真澄はマヤの手を取り、ソファーに座る自分の胸の中にマヤを閉じ込めた。
何もいわず、ただじっとマヤを抱きしめる真澄のその温もりに、
自分を思いやる真澄の優しさを感じ、マヤも安心感を覚える。
「今日の君は、本当にきれいだった。」
「本当?ちょっと大人っぽいドレスで、うまく着こなせるか心配だったんですけど。」
マヤの髪を優しく梳きながら、真澄はキラキラ輝くマヤの目を見つめ、
「完全に、チビちゃんからは卒業したな」
と言い、マヤを赤面させた。
真澄の手は髪からすうっとマヤの手に流れ、小指に光る指輪の所で止まった。
「この指輪との相性も抜群だった。」
とそっとその手にキスをした。
「速水さん、今もホテル住まいしてるんですか?」
「ん?ああ、そうだな。」
紫織との完全訣別を決意し速水の屋敷を出てから半年、義父英介との確執も少しずつ解消、
鷹通との提携解消に伴う対策も少しずつ解決している段階だが、
未だ真澄は大都芸能近くのホテル暮しを続けている。
「ここに住んでもいいんだが・・・」
ぼそりとつぶやく真澄に、顔をさらに真っ赤にしながら
「そ、それは無理ですっ!!」
と断るマヤを意地悪な顔で見つめながら、
「冗談だよ」
と頭をぽんぽんと叩いた。
「君は今、とても大切な時期だからな」
今、万が一にも自分との関係が世間に知られたら、マヤのイメージダウンは免れない。
本当は今すぐに(いつかの青春スターのように)公然と交際宣言でもしたい所だが、
マヤがようやく戻ってきたこの虹の世界でもう一度、真から輝けるためになら、
真澄はどんな我慢だってする覚悟ができていた。
それでも今まで想いを伝えられずもがいていたあの頃よりはずっと幸せな我慢だ。
自分を強く抱きしめる真澄の熱を背中から感じながら、
真澄は初めて真澄がこの部屋にやってきた時の事を思い出していた。


先週、今日のパーティーの衣装合わせをして帰宅したマヤは、
その後もしばらくつきかげ+一角獣のメンバーとの宴会に参加して盛り上がっていたが、
皆帰っていた夜、片付けをしている時に玄関でガチャリという音がした。
「?」
そっと玄関を覗くと程なく、真澄が姿を表した。
「あ・・・・おかえりなさい。」
思わずそう声をかけたマヤに、一瞬びっくりした様子の真澄だったが、
「あ、た、ただいま」
とこたえた。

「引っ越しおめでとう」
真澄が買ってきてくれたケーキをほおばりながら、マヤは今日の引っ越しの事、
みんな大盛り上がりで楽しかったことなど、今日の出来事を矢継ぎ早に報告し、真澄を多いに笑わせた。
「水城さんから聞いてたけど、ほんとに速水さんが来るなんて」
先ほど玄関で遭遇したあと、この建物の隠し階段について説明を受けたマヤは目を見開きながら
「忍者屋敷みたい!」
と驚いていた。
「マヤもよく知っているとおり、俺は仕事で夜遅くなることが多い。
 マヤはマヤで、仕事が始まれば帰宅する時間も不規則になるだろう。
 なかなか一緒にいる時間もとれないと思うが、できれば少しだけでも
 2人でゆっくりする時を過ごせればと思っている」
不在の時にくるかもしれないが構わないか、という真澄の問いに、
「もちろん!」と笑顔で答えた。
「私の方こそ、演劇に集中しちゃうと何もお構いできなくなっちゃうと思いますけど、
 それでもよければ・・・・」
これまでもどかしくもすれ違い続けた2人にとって、ほんの数時間の
ささやかな交流も日常への活力につながる。
「本当は正々堂々と一緒に住みたい気持ちもあるが・・・」
その言葉に、マヤは思わず顔を真っ赤にしながら、
「いきなりそれは、だ、ダメですよ!!」
と声をあげた。
マヤにとっては自分が、そして真澄が深い心の傷を負わせた紫織の事が気にかかっていた。
精神的には大分回復し、マヤの紅天女公演も見にきてくれるなど、
徐々にかつての穏やかさを取り戻しつつある様子だったが、
それでももし万が一にでもマヤと真澄のことを知れば、
もしかしたらまた心にダメージを負ってしまうかもしれない。
以前、紫織と真澄が連れ立っている姿を目撃した時の、
心がきゅっと締め付けられるようなあの思い、
あの辛さをもし紫織が受けたらまた・・・、マヤはそれを気にしていた。
「あ、あの、速水さんにあまり会えないのはさびしいですけど、
 でも私にはやるべきこともあるし、きっとがんばれます。
 それに体は離れていても心はつながっているでしょ。
 私、そのことを信じられるから、ちょっとくらい会えなくても、我慢できます。」
マヤのいじらしい姿に思わずその華奢な体をぎゅっと抱きしめていた。


"速水さん、きっと淋しさを忘れたい時、こうやってくるんだ。
これが速水さんの甘え方なんだ"
初めて真澄がこの部屋に来た時にぎゅっと抱きしめられたことを
思い出しながら、マヤは背中から回された真澄の手を優しく撫でた。
「速水さんが言っていたとおり、大原さんって仕事が出来るって感じの素敵な女の方ですね」
水城さんにそっくり!というマヤの声に、真澄はあの長い黒髪にサングラスの向こうの冷ややかな目線を思い出し、
一瞬肩をすくめた。

**
「ちょっと、あんな大事なこと、ちゃんと教えておいてよ!!」
芸能界に平日も週末もないのは常だが、
所属芸能人やマネージャーのいるフロア以外はさすがに閑散としている、土曜日の大都芸能社。
昼前には出社するであろう上司のため、決裁すべき書類の整理をしていた水城の元を、
マヤのマネージャーとなった大原が訪ねていた。
「ああ、マヤちゃんのこと?」
涼しげな顔に少し笑いをたたえた水城の顔を恨めしそうに睨みつけながら、
買ってきたパンをほおばる。
「聞いたの?」
「と、いうよりお会いしましたよ。マヤちゃんの部屋で打ち合わせしてたら突然・・・」
「ああ・・・、来た?」
「もうびっくりよ。しかもただいま~なんていいながら」
「え?」
もう一緒に暮らしているのかとさすがの水城も驚いたようだったがそうではなく、
最初に部屋にきた時の流れで、何となく訪ねた時はそう言うようになったのだという話をきくと、
「ほんと・・・積年の思いだものね」
とため息をもらした。
「一体いつからなの?ていうかあなた、全部知ってるんでしょ」
白状しなさいよーという大原に笑いながら
「まあ、それはやっぱり当事者においおい聞いてもらった方が、
 部外者の私が話すとただの噂話でしょ。」
とはぐらかした。
それでも今後の仕事に差し障りがあるといけないので、
2人の交際はまだ始まったばかり、ちょうど紅天女の公演直前の辺りからだということや、
紫織との婚約解消からまだ間がないため、このことはまだ社内でも知る者はいないこと、
これからもトップシークレットとして、マスコミや業界内に知られることのないよう
万全の注意をはかってもらうと共に、
できる限りふたりの時間を調整してもらいたいとのことを水城は伝えた。
「上司の機嫌は私にとって死活問題なのよ」
「ふーん、ということは、どっちかというと社長の方がマヤちゃんにベタ惚れって感じなの?」
アイスコーヒーを飲みながら、大原は今までの真澄の社長としての仕事ぶりを思い出していた。
業務上そんなに多くはないが、比較的大都でも大掛かりなプロジェクトに関わることの多かった大原は、
これまで何度か会議等で真澄と同席する機会があった。
巷で言われる通り、冷血漢の仕事の鬼、情勢を見極める判断力と行動力はピカイチで、
厳しい言い回しもその先に明確なビジョンが分かるだけに、
大原のようなさばけた人間からすればむしろ仕事がしやすい上司といった印象だ。
そして何より女っ気がない・・・、そういうイメージだったのだが。
「女優やモデル相手に、あんなにそっけない男もいないと思ってたけど、意外だわ」
独り言のように声を漏らす大原に思わず笑いながら、
「別にそういう趣味ってわけじゃないわよ」
と際どい発言をする水城。
もらった資料によると、マヤの初舞台は13歳、中学2年生で、のちに跡を引き継ぐこととなる
紅天女の月影千草のもとで女優としての活動をスタートさせた。
真澄とはその直前、まだマヤが12歳の頃からの知り合いというから、もうかれこれ8年になる。
「例のあの事件に関しては?」
大原が尋ねたのはむろん、以前マヤが大都に所属していた高校時代のことだ。
「速水社長が、マヤちゃんのお母さんを隔離していたんでしょ。
 それがもとで、マヤちゃんは・・・」
「ええ、あの件は真澄さまも未だに心に深い自責の念を抱いているわ、口には出さないけれど」
水城はあの頃のまだ若かった速水の甘い判断と、その頃はまだ自覚のなかったマヤへの思い、
それに対する戸惑いが生んだ悲劇を簡単に説明した。
「誰よりも、マヤの演劇に対する情熱を知っているのが真澄さま、あの方よ。」
その情熱の炎を自らの手で消してしまった、その後誰も見向きもしなくなったマヤをただ一人、
女優として再起させるために奮闘していたその痛々しいまでの姿を水城は思い出す。
「あの頃、マヤが再び女優への道を歩むため、大都を離れることになったあの日から、
 ずっと大人になるのを待ちつづける決意をしていたんだわ、真澄さまは。」
多くを語らない水城ではあったが、その瞳に本来険しい顔をすべき所属女優の恋愛を応援する
感情を汲み取った大原は、これまでのマヤと真澄の間の試練を見る思いがした。
「いずれにしても、マヤちゃんは決して恋愛にうつつをぬかして仕事ができなくなるタイプじゃないから安心して、
 しっかりサポートしてあげてね。」
自分の気持ちに振り回されて、役の仮面がかぶれなくなることはあるけどね、とメガネをキラリとさせた。

「おはよう。」
真澄が出勤してきた。
「おはようございます」
「ああ大原くん、昨日は失礼したな。今日は仕事は?」
「午後からマヤちゃんのCMの打ち合わせを広告代理店の方と行います」
まだ企画の段階なので、マヤは立ち会わない。
「そうか。」
「では、私はこれで・・・」
秘書室をでようとする大原に、真澄は
「大原くん、ちょっと時間いいかな。社長室で少し話がしたい。
 水城くん、すまないがコーヒーを頼む」
というと、颯爽と自室に入っていった。
思わず水城の方を振り返った大原に、
「きっとこれから、こんな機会日常茶飯事になるわよ。」
とはっぱをかけた。

**
「マヤの新しいドラマに関してなんだが。」
水城の淹れたコーヒーを飲みながら、手にした資料に目を通したまま、
真澄は大原に声をかけた。
「どうだ、マヤはうまくはまりそうか?」
「はい。北島マヤの大都所属が発表されて以降、いろいろな仕事のオファーが
 届きましたが、大抵は紅天女のイメージを引きずったものでした。
 その中で、このドラマは等身大の学生の役ながら、
 心の葛藤を表現する難役です。
 主役ではありませんので最初の露出は少な目ですが、その分、
 ドラマをいい意味で引き立てるスパイスとしてのマヤの演技力は
 きっとすぐに視聴者にも伝わると思っています。」
「うむ。で、映画の方は?」
「1本は来年の3月公開の映画。それほど出番は多くありませんが、ストーリーの
 鍵を握る重要な役どころです。
 抜群の演技力を誇る元女優役ですので、短い出番でその凄みを表現できる
 若手女優としてマヤに指名が入りました。
 もう1本は来年5月公開予定の映画で、おととし国際映画祭で監督賞を受賞した
 監督の作品ということで、注目されています。
 こちらも派手な作品ではありませんが、私としてはこの映画が、
 マヤの国際的知名度を上げる作品になると確信しています。」
「ふむ・・・。」
多くは語らない真澄だったが、大原の要点をまとめた無駄のない報告に、
満足しているようだ。
「あの・・・私からひとつ聞いてもよろしいでしょうか。」
「・・ん?なんだね。」
「プライベートに関することなので、どこまで踏み込んでいいのか分からないのですが・・・。」
「ああ、俺とマヤのとのことか?」
「はい。」
正直大原は、北島マヤという新進気鋭の若手女優のこれからの売り込み戦略に、
これまで以上のやりがいを感じていた。
北島マヤなら、今後長きにわたって日本の芸能界で重要な位置を占め、
なくてはならない大きな存在に成長できる、その可能性をひしひしと感じているのだ。
だからこそ、マヤのそして所属事務所社長であり恋人でもある速水真澄の
考えをしっかり聞いておきたかったのだ。
「何を?」
「お二人のこれまでの事は、正直よく存じ上げませんが、私としてはそれは
 それほど重要ではありません。
 お聞きしたいのは今後どのようなおつきあいをされるつもりなのか、そしてその・・・」
男女の付き合いの先には結婚といういわゆる"ゴール"が存在するが・・・
「おれは、演じているマヤが好きだ」
手にした資料に向けた目線を外すことなく、真澄はそういった。
「マヤが女優としてこれからどんどん大きくなることをサポートしたい。
 そのためにもこれからも大都芸能社長としての職務を果たすことに邁進する覚悟だ。」
「はい。」
「君が感じている通り、芸能事務所の社長として、北島マヤのポテンシャルには
 計り知れないものを感じている。そして・・・」
通常なら結婚という、女性にとってこの上もない喜びを感じるであろう
人生のターニングポイントを犠牲としなければならない職業であることも・・・。
「だからこそ俺は、女優としてのマヤをしっかりサポートすることで、
 彼女の人生への責任を果たしたいと思っている。」
その言葉の向こうに大原は、真澄自身が本当はいますぐにでもマヤと一緒になりたいという
思いを抱え、それを深い愛情で封印し仕事に生きることを決意している事を感じ取った。
「社長・・・・」
「もっともマヤはまだ21歳。俺だって11歳も年上とはいえまだ32、男としてはまだまだだからな。」
そういって初めて顔を上げ、笑いながらコーヒーを飲む真澄の顔はとても美しく、
大原は初めて真澄の本当の姿を垣間見た気がした。
「社長、お任せください。マヤちゃんのことはしっかり私がサポートします。」
気づけば大原自身も、マヤと真澄を応援するファンのような気持ちになっていた。
「ありがとう。そういってくれると心強いよ。」
真澄はそういって手を差し出し、二人はしっかりと握手を交わした。


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~~~~解説・言い訳~~~~~~~~
私のイメージとしては、マヤは実は恋愛に淡白で、
結婚願望なんかはあまりないんじゃないかなと思っています。
あんなに速水さんのこと・・・好き!!!とかいいながら、
真澄と紫織さんの婚約を肯定してたりとか、ちょっと動きが不思議なんですよね。
私の妄想ストーリーでは無事マヤと真澄は交際を始めましたが、
とりあえずそんな感じののマヤちゃんは、恋愛感情さえしっかり
安定されれば、女優業に没頭するタイプかなと、
こりゃしばらく真澄さんの方が待つ身になりそうな予感を感じます。
マヤと真澄のいちゃいちゃも書きたいですが、
マヤの女優サクセスストーリーも書きたい!そして忘れていません、
亜弓さんのこともね☆☆
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