『施工能力向上研修』という高知県土木部主催のセミナーを聴講してきた部下が、帰ってくるなりわたしの顔を見てニヤニヤと笑う。なんでも講師を務めたU博士が、わたしのことを話の俎上に乗せ、褒めてくれたのだという。
いわく、
1.メタ認知ができる
2.ラーニングジャーニーをしている
3.フィードフォワードを意識的にしている
”1”の「メタ認知ができる」については、かつてその評を伝えた娘に一笑に付されたのでとりあえず置いておく。
”2”の「ラーニングジャーニー」は少し耳慣れない言葉だが、わたしには何かで読んだ記憶がかすかにあった。
え・・・あれは・・・と、たしか「U理論」関係の本、そうそう、中土井遼の『U理論入門』じゃなかったか・・な?
と見当をつけ、さっそくKindleのライブラリから『U理論入門』を取り出し、ハイライトをつけた部分だけをうしろから飛ばし読みし始めると、すぐあった。(どこでも思いついたときに本をひっぱりだせるのと、うろ覚えのセンテンスを検索して見つけられるのは、電子書籍の便利なことこの上ない利点ですネ)。
中土井遼
PHP研究所
ラーニングジャーニーとは、何か問題が生じている現場に足を運び、現地の状況を肌で感じるとともに、現場にいる人たちの目玉を取り入れることで、レベル2「観る(シーイング)」、レベル3「感じ取る(センシング)」に到達する手法です。
一般的にダイナミックな複雑性が高い場合、現場から離れたところで議論すればするほど、レベル1「ダウンローディング」かレベル2「観る」に留まりやすく、表面的な問題処理に終わるか、現場に何かしらの禍根を残す判断になりがちです。これは人伝えに聞いた現場の状況を単なるデータとして処理してしまうがゆえに、言葉として表現されていない情報をキャッチしていないことが大きな原因の一つです。こうした要因を取り除き、深いレベル3「感じ取る」に到達したところから、より本質的な解決策を見出すきっかけとなるのがラーニングジャーニーです。(位置No.4783付近)
たしかに、これはふだんから意識している。そして、何かしら上手くいかないときは、きまって現場から離れたところだけで表面的な問題処理をしているときだ。そういう意味で、「答えは現場にあり」というのは、自分自身に対する戒めの言葉としてもある。
知らなかったのは”3”の「フィードフォワード」だ。「意識的にしている」という当の本人の知識にはないその「フィードフォワード」とはいかなるものか。さっそく検索してみた。
たくさんあるが、U博士はどうもこのことを言っているらしい。
《feed forward》自動制御の方式の一。出力に変動を起こさせるような外乱を予測し、前もって打ち消してしまう制御方式。
きっと、やれフロントローディングだの、やれ「リスクを先読みして問題を前倒しで解決しよう」だのと、アチラコチラで事あるごとに言い放っているわたしの言動から推測してくれたことだろう。わかったようで、よくわからない部分もあるので、グーグルさんに戻って他のサイトを開いてみることにした。
そのなかで、「お、これなんか良さそうじゃない」と開いたのは、
『フィードバックとフィードフォワードの違いを教えてください』
『Yahoo知恵袋』だ。
Q
フィードバックとフィードフォワードの違いを教えてください。
具体例も添えていただくと幸いです。
ベストアンサーに選ばれた回答
炒飯に塩コショウをかけるときに、炒飯が●人分だから塩コショウの量はこれくらい、、って思ってかけるのがフィードフォワード。
ちょっとずつ、味見しながらかけていくのがフィードバック。
王将の炒飯は、ほとんどフィードフォワード制御で作られていますw
たしかに・・・「ちょっとずつ味見をしながらかけていく」というのは、わたしの炒飯づくりの作法にはない。塩もコショウも調味料も見当と目分量でふりかける。終わり間際に味見をして調整だ(ほとんどの場合、そこで失敗する ^^;)。
しかしそれにしても・・・、なぜ「王将の炒飯」なんだ?
U博士から身に余るお褒めの言葉をさずかったらしい、ことを聴き、いったんは鼻高々になったものの、「王将の炒飯」が気になって気になってたまらなくなった自分を、別の自分が嘲笑う。
こういうのをメタ認知と言うのだろうか?
なわけないわな (^O^)/
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