散日拾遺

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線虫もしくは線形動物 Nematoda ~ 今立先生

2015-03-26 10:00:43 | 日記

2015年3月26日(木)

 体は細長い糸状で、触手や付属肢を持たない。一部のものは体表に剛毛を持つ。基本的に無色透明である。体節構造をもたない。偽体腔をもつ。雌雄異体で有性生殖が主であるが、単為生殖を行う種もあり、同一種内で系統により生殖が異なる場合がある。土壌中に莫大な個体数がおり、地球上のバイオマスの15%を占めているともいわれている。

 

 ・・・ これって、すごくないか?

 

 Nematoda のすごさ、すばらしさを教えてくれたのは、医科歯科大教養部の今立源太良(いまだて・げんたろう)先生だった。ふと思い出して検索すると、2001年頃に他界なさっていたらしい。その10年ほど前、Kさんの結婚式でお目にかかったのが最後だったろうか。「学恩」という言葉を思う。Nematoda だけでなく、体節構造や顎に着目して系統発生のおもしろさを詳しく教えてくださった。御自身がさも楽しそうであるのが、講義充実の証明でもあった。

 

 大半の種は土壌や海洋中で非寄生性の生活を営んでいるが、同時に多くの寄生性線虫の存在が知られる。植物寄生線虫学 (nematology) では農作物に被害をもたらす線虫の、寄生虫学(parasitology) ではヒトや脊椎動物に寄生する物の研究が行われている。

 線形動物には、人間の寄生虫をはじめ、人間の生活に関わりの深いものも多く、それらの研究が進められる一方、自由生活のものの研究は後回しになりがちであった。しかし、自由生活のものの方がはるかに種数が多く、その研究が進むにつれ、種類数はどんどん増加しているので、どれくらいの種数があるかははっきりとは言えない状況である。その最大限の見積もりは、なんと1億種というものがある。これは、海底泥中での研究において、サンプル中の既知種の割合から算定されたものである。これが本当であれば、昆虫の種数を大きく抜き去り、地球上の生物種の大半は線形動物が占めていることになる。

 土壌中の線形動物はその数も多く、生態的に重要な位置を占めていると思われる。細菌など微生物を食べているものと思われる。線虫を捕食するものには、昆虫などがあり、また、菌類には線虫寄生菌や、食虫植物のように線虫を捕獲する線虫補食菌というものがある。

 

・・・ 写真を掲げようと思ったが、二度とブログを見てもらえなくなりそうなのでやめにした。何だろうね、この強烈で選択の余地のない気持ち悪さは。

(本項の Nematoda 関連情報は、すべて Wikipedia からのコピペである。Wiki もすごいな、Nematoda には及ばないけれど。)

 


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