散日拾遺

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映画で盛りあがると止まらない・・・

2017-10-25 12:06:20 | 日記

2017年10月24日(火)

 勝沼さん、早いですね。映画の話題だとチョー早いですね。

> 子どもの頃ムーの愛読者だった私はスティグマといえばまず聖痕のことで、スティグマの一般的な意味を知ったのは今の仕事をしてからでした。

 やっぱり普通の子どもじゃなかったんだ。

> 聖痕のような宗教的な奇跡は受動的に受けるだけでなく、能動的に役割を担うという意味合いがあるのではないかという話を誰かとしたように記憶してるのですが、石丸先生とじゃないですよね?  誰とそんな話をしたのだろう。。。

 私じゃないと思うけれど、私であっても良かったかな、だってこの主張はあまりにも正しいですから。「能動的」という言葉の意味が問題ですけれど、たとえば「おお太陽、偉大な天体よ、汝の至福もそれを贈り与える相手がなかったならば、いったい何であろう」(ツァラトゥストラ)などというカラクリがあるとすれば、最高に受動的であることによって能動者を意味あらしめるという逆転が、奇跡には必ず伴うわけですから。(そういう意味じゃなかったらごめんなさい。)

> そういえば『スティグマータ 聖痕』という映画があるのですが、ある人に起きた聖痕をバチカンの神父が調査して、信仰なき者に聖痕が起きるはずはないのでこれは神の奇跡ではないと結論づけるシーンがあったのを思い出しました。

 ちょっと妖しいですね、『カラマーゾフ』作中の『大審問官』を連想しましたよ。これは見た方が良い映画ですか?勝沼さんの推薦なら見てみますが。

> 実は私は『クレイマー・クレイマー』も『マディソン郡の橋』もちゃんと見てなかったのですが、『マディソン郡の橋』はつい先日昼のテレビ東京でやってたのを見たばかりなのです。

 ははあ、僕も『マディソン郡の橋』は見てないんですよ。

> そう。メリル・ストリープが演じていたのは結婚を機にアイオワにやってきたイタリア人女性でした。彼女がカメラマンと一緒に町を出ることを断る時に「残された夫は(噂が広まる)この町で生きていけない。そして、夫はこの町でしか生きられない」と言うのですが、これは当時見てたらちんぷんかんだったと思います。去年のトランプ現象の時に知ったアメリカの地方の人の中では生まれた町で一生を過ごす人がかなりいるという情報によって『マディソン郡の橋』がより深く分かったように感じました。主人公の女性が元々町の人ではないという設定はけっこうあの映画の肝心なところだったように思いました。

 アメリカの田舎町は実に小さいのです。セントルイスに住んでいた私の一番の楽しみが、2~3時間ほどドライブしてミズーリ上流のハンニバルを訪れること、そう、マーク・トウェインの生誕地、トム・ソーヤーとハック・フィンの活躍の舞台です。ハンニバルはその地域のちょっとした中心地なのにそれでも小さい。途上にある町々はホントにホントに小さい。そして意外なぐらい人が動かないということがホントにあるようでした。

> まぁもっともこういう見方も地方に住む人へのスティグマかもしれませんが。。。

 ?それはスティグマ付与とは違うんじゃないんですか?「アメリカの地方の人の中では生まれた町で一生を過ごす人がかなりいる」のも事実なら、フランチェスカの出自が作品の重要なキーであるのも個別的に重要なところですから。

 ところで、私にとって第二の故郷とも言うべき名古屋の中学同窓生には、その生涯の大部分が名古屋市はおろか瑞穂区内で完結する人々がちらほらありましたよ。ここまでは事実で青信号、「だから名古屋人は・・・」とやり始めたら黄信号ですかね。年末にはまた名古屋へ遊びに行きます。違った、仕事に行くんだった。ついでに遊ぶ、ここが大事ですね。

    

Ω


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1 コメント

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普通の子どもだった? (勝沼)
2017-10-27 15:21:56
 私は普通の子どもだったかな? 3月21日生まれなので、ひょっとしたらそれが何か関係しているのかもしれません。。。

 『スティグマータ 聖痕』は聖痕が映画のテーマに!と思って見たのですが、決して面白い映画ではなかったように記憶しています。
 奇跡については、起こされた奇跡を引き受けるという能動的(?)な変換作業があるのではないかという感じでしょうか。このへんの作業はカウンセリングとも大きく関係しているように思えます。
 アメリカの地方の小さな世界に住む人々に対して、私は彼らの大半がトランプに入れたのではないかというスティグマを押しています。『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』は今年読んだ中でもベスト5に入る興味深い本でした。
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