ハーバード・ケネディスクールからのメッセージ

2006年9月より、米国のハーバード大学ケネディスクールに留学中の筆者が、日々の思いや経験を綴っていきます。

Why Tuesday ??

2006年11月09日 | 日々の出来事

 昨日に引き続き、中間選挙ネタです。ラムズフェルド国防長官が辞任するなど、今回の選挙結果は早くも波紋を広げていますが、そもそも、なぜこんなに重要な選挙が「火曜日」に開かれるんでしょう!?  

  日本でもしも選挙が火曜日に開かれたら・・・投票時間は朝の7:00から夜8:00までとは言っても、皆さん、仕事や学校で忙しいため、投票率が激減するのは火を見るより明らかですよね。

 昨日のブログでも紹介したとおり、アメリカの投票率はOECD諸国の中でも最低の部類に属する50%代の前半です。アメリカが民主主義を誇るならば、投票率を上げるようなぜ、投票日を土・日にしないのか!!「いや、法律で決まってるんだよ」「伝統だから・・・・」などと、全く腑に落ちないアメリカ人の友人の答えに納得できなかったため、ちょっとネット検索してみたところ、答えはFederal Election Commission(連邦選挙委員会)のウェブサイトにありました。

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 まず、11月の頭に開かれる理由は・・・

For much of our history America was mostly an agrarian society.  Law makers realized that November was the best month for farmers and rural workers to be able to travel to the polls.(アメリカは歴史的に農業社会です。政治家は、農家や地方で働く人々にとって11月が選挙のために移動するのに最適な月であると考えました。)

 選挙のために移動する・・・確かに、アメリカは広大な国。昔は投票所までいくのに、汽車で数日掛けて移動したのかもしれませんね。

 次に、なぜ火曜日なのか?その理由は・・・

 Most people who lived in rural America had to travel a great distance to vote. Therefore, voting on a Monday was no good because voters would have to start their trip on Sunday--a holy day for so many people who would be attending church services.(アメリカの地方に住む殆どの人々は、投票所に行くために非常に長い距離を移動しなければなりませんでした。よって、月曜日は投票に適した日とは言えません。というのも、多くの人々は、日曜日-教会に行くべき聖なる日-に旅行を開始しなければならないからです。)

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 それなら、土曜日にすればいいのに・・・あ!そうしたら、日曜日に家に戻って来れないのか・・・

  と変に納得してしまいましたが、「中間選挙は11月の第一月曜日の次の火曜日とする」というのは、1845年制定の連邦法で規定だそうです。もう、150年以上前の法律。投票するために「旅行する」人が殆どいなくなった現在、投票率が低いことを問題視しているのであれば、投票日に関する法律を変えようという意見があってもよさそうなものですよね。

 すると、そこはアメリカ、こんなNPOを発見しました。題して「Why Tuesday?」。投票日を変えることをMissionに草の根活動をしているようです。

 是非、彼らに頑張ってもらって、せめて11月の初めての月曜日の次の火曜日は「Election Day(選挙の日)」として、国民の祝日にしてしまえば!そうすれば、この大量にたまった宿題やリーディングも先送りできる!!

 などと現実逃避のネットサーフィンをしている暇もないので、そろそろリーディングに戻ります。。。

 以上トリビアでした。


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