ハーバード・ケネディスクールからのメッセージ

2006年9月より、米国のハーバード大学ケネディスクールに留学中の筆者が、日々の思いや経験を綴っていきます。

朝のひと時

2007年06月07日 | インターン@インド ハイデラバード

 

 ハイデラバードに到着して4日目の朝を迎えました。Basixのゲストハウスの管理人であるラマナさんと奥さんのラマさんがとてもよくしてくれることもあり、体調はすこぶる良好。毎日8:00過ぎまでオフィスで仕事をし、8:30ごろ帰宅した後、9:00から夕食。そして夜10:00過ぎには自然と眠りにおち、朝は6:00過ぎに自然とパチッと眼が覚めるという何とも健康的な生活が続いています。また、ご夫妻は敬虔なヒンドゥー教徒のベジタリアンであるため、朝夕はヘルシーな野菜のみの食事であるため、インドで最も懸念されるお腹の調子も今のところばっちりです。

 今朝も朝6:00に目が覚めたので、朝食が始まるまでの間、ゲストハウスの周りを散策してみました。

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 僕がお世話になっているゲストハウスはハイデラバード市の北部、Banjara Hillsという地域にあります。3号線(Road No.3)という大通りから小高い丘のような所に上がったその一帯は、ラマナさん曰く、政治家や企業経営者など高所得者が住んでいるそうで、なるほどガレージには何台もの車が並ぶ3階建の立派なお屋敷が目立ちます。

 ただ、坂を下りたすぐの所にはインドの一般の人々の生活が広がっています。一瞬足を踏み入れるのがためらわれるようなゴミゴミとした路地に入っていくと、人々の生活の息遣いが聞こえてきました。

   

 長屋を思わせるような共同住宅が連なる路地。朝の水浴びや洗面をする人々、野菜を売り歩く商人の威勢のいい声、はだしで駆け回る子供たち、朝食の準備をする女性・・・

 最初はいわゆるスラムかと思いましたが、そこに息づくのは正にハイデラバードの人々の普通の生活のようです。

   

 こちらは駅の売店を思わせるような雑貨屋。ポテトチップスや飴玉といったお菓子の他、たばこが売られています。

    

 家の近くを散歩する子供たち。お姉さんと弟でしょうか。インドの子供たちは皆目がクリッとしていてとてもかわいらしい。でも、多くの子供たちは靴を履いておらずはだしです。

   

 こちらは路地のなかにあった学校。中をのぞいてみると、雑然と椅子が並べられた小さな教室の前に、何人かの子供たちが腰をかけて授業が始まるのを待っいる様子。

    

 こちらは鶏肉屋。ヒンドゥー教徒にとって牛は神聖な動物である(その割にはこき使われているシーンを見かけることが多いですが・・・)とみなされているため、牛肉を食べることはありません。また、ハイデラバードにはイスラム教徒の人々も多く吸いんでいるため、不浄であるとみなされている豚肉もみかけません。そこで人々が日々食べるのがマトン(羊の肉)と鶏肉だそうです。

    

 朝のお手伝いなのか、野菜売りのおじさんのところに買い物に来た女の子。この子も靴を履いていません。

    

 30分ほど迷路のような路地を歩きまわったあと、大通りから路地の入口を振り返る。牛が草を食んでいるその後ろに大勢の人々の生活が広がっているのです。

     

 ここに住む人々は何を生業にしているのだろう?日々何を感じ生きているのだろう? 

 彼らは、経済発展の目覚ましいハイデラバードの変化をどのように見ているのだろうか。

 子供たちは学校に通っているのだろうか。子供たちはどのような未来を描いているのだろうか・・・

 次々と浮かんでくる様々な疑問に答えを見つけるすべもありません。次第にボリュームを増すクラクションの音と生ゴミの臭い、痩せこけた野良犬、そして人々の生活の声を背に、僕はゲストハウスへと戻っていきました。

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 5月には40℃、時には50℃近くまで上がるというハイデラバードの気温も、6月から雨期に入ったこともあり、朝は25℃前後と快適なくらい。ただ、湿度が相当高いため、少し歩きまわっただけでもじっとりと汗がでています。

 時刻は8:30。そろそろ朝食の時間です。

  こんな風にして今日もまた、新しい発見の一日がスタートしました。


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