諸角さんの投稿最終回です。
毎年初春寒稽古と称して開催されているゆらぎの里ヴィオラマスタークラス(小樽ヴィオラマスタークラス)は、講師今井信子さん、実行委員会事務局代表高野るみさんの絶妙のコンビで、単なるレッスンだけでなく常に夢のあるプログラムを企画して驚く程に進化に進化を重ねてきたように思いますが、来年1月の第15回をもって満期を迎えることになったとのことです。そのようなこともあり、「第4回東京国際ヴィオラコンクールを振り返って」の最後に、小樽ヴィオラマスタークラスのレッスン及びコンサートで切磋琢磨しながら厳しくもわいわいがやがや楽しく学んだ受講生経験者が、東京国際ヴィオラコンクールにチャレンジしてきた姿をそれとなく描いて見たいと思いました。
小樽ヴィオラマスタークラス受講生の中には世界の国際コンクールを目標に参加するヴィオリストも多いようです。東京国際ヴィオラコンクールも、きっと小樽ヴィオラマスタークラスに参加する受講生のターゲットでしょう。 最近では欧米の音楽大学あるいは音楽院で学ぶ受講生が増えているようです。 また、中国、韓国、台湾などアジアの国々から参加する受講生数も増えてきて、今では受講生数全体に占める割合も日本の受講生に匹敵するほどです。
実際、東京国際ヴィオラコンクールに毎回30名強が出場していますが、その内、8名前後が小樽ヴィオラマスタークラス受講生経験者です。小樽ヴィオラマスタークラス受講生が、いかに東京国際ヴィオラコンクールにチャレンジしてきたか添付資料にまとめましたたのでご参照いただきたいと思います。
2012年第2回東京国際ヴィオラコンクールで日本人として初めて3位入賞に輝いた牧野葵美さんは、2009年の第1回コンクールでは第1次審査を通過できませんでした。小樽ヴィオラマスタークラスを支援する仲間の一人が、当時ジュネーブ在住の彼女を訪問した際に、3年後の第2回コンクールに挑戦するために3年間の綿密なスケジュールを立てて物凄い努力をしている彼女の実生活を見たと語っておりました。そういえば、確か第2回東京国際ヴィオラコンクールで優勝したウェンティン・カンさんも第1回コンクールでは第2次審査に進めなかったですね。 その後大きな夢をしっかりと抱いて精進を重ねたのでしょう。第3回東京国際ヴィオラコンクールの優勝者アンドレア・ブルガーさんも第2回のコンクールでは本選に残れず、その後モチベーションを高揚させてチャレンジする自分をつくるために大変な苦労をされたと伺ったことがあります。
今回第1次審査あるいは第2次審査を通過できなかったあるいは今回参加しなかった小樽ヴィオラマスタークラスの受講生経験者でプロの演奏家を夢みる精鋭たちには、次回2011年の第5回東京国際ヴィオラコンクールに向けてその大きな夢を抱いて、その目標に向かって今から着々と準備するのも価値のある“a part of your life”ではないでしょうか。
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