「天道虫(てんとうむし)の会」

私たちは、今井信子さんのライフワークでもある「ゆらぎの里」での音楽活動に賛同して、「天道虫の会」を立ち上げました。

ヴィオラスペース2015・第3回東京国際ヴィオラコンクール雑感(その1)(転載)

2015-06-21 17:09:40 | 日記

【ヴィオラスペース2015の運営委員を務められた諸角憲治様が他のサイトに投稿されたものを諸角様の了解を得て転載させて戴きました。次回続編も掲載予定です。ご期待下さい。 砂岡茂明 】

ヴィオラスペース2015・第3回東京国際ヴィオラコンクールは、5月30日から6月7日まで上野学園石橋メモリアルホールで開催されました。応募者数は62名で、国・地域別では日本12名、中国12名、アメリカ10名、韓国6名、フランス5名、ロシア4名、台湾3名、イギリス及びスペイン2名、カナダ、ポルトガル、スイス、スペイン/ポーランド、ドイツ、ロシア/ドイツ各々1名でした。そのうち40名が予備審査を通過しました。5月30日及び31日の第一次審査には、課題曲に練習を重ねて準備してきた30名の若いヴィオリストが会場のステージ中央に立ち、第一次審査の課題曲、シューベルト:アルペジオーネソナタ イ短調D821(全員第1楽章を演奏しました)及びテレマン:無伴奏ヴィオラのための12のファンタジー(第1曲、第6曲、第9曲、第12曲から一曲選択)に対して、皆それぞれ自分の育んできた音楽性を聴衆に披露しました。
第一次審査に出場した30名の国・地域別内訳は、日本7名、中国7名、フランス3名、韓国3名、アメリカ2名、台湾2名、イギリス、スペイン/ポーランド、ドイツ、ロシア、ロシア/ドイツ及びスイス各々1名でした。6月2日、3日に開催された第二次審査には、日本4名、フランス3名、中国、イギリス、ドイツ、韓国、ロシア/ドイツ及びスイス各々1名の合計13名が進みました。第二次審査の約45分間、13名の若いヴィオリストが課題曲の武満徹:鳥が道に降りてきた、藤倉大:Engraving for viola(第3回東京国際ヴィオラコンクール委嘱作品)、J.S.バッハ:シャコンヌ ト短調(原曲:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調BWV1004よりシャコンヌ)及び自由曲の4作品に挑戦して緊迫感に満ちた素晴らしい演奏を披露しました。第二次審査の難関を乗り越えて、本選には東条 慧(日本)、Andrea Burger(スイス)、Georgy Kovalev(ロシア/ドイツ)、Louise Desjardins(フランス)の4名が残りました。6月5日本選一日目、課題曲ブラームスのヴィオラソナタ及び現代曲からそれぞれ1作品、6月6日本選二日目、モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲変ホ長調K.364(共演:ダニエル・アウストリッヒ(ヴァイオリン)、原田幸一郎(指揮)、新日本フィルハーモニー交響楽団)に対して、4名の緊張感溢れる演奏が繰り広げられると、上野学園石橋メモリアルホールいっぱいの聴衆は大いに感動し熱い拍手を送りました。同日夜受賞者が発表され、第1位 アンドレア・ブルガー(スイス)、第2位 東条 慧(日本)、第3位 ルイーズ・デジャルダン(フランス)と決まりました。6月7日授賞式及び受賞者演奏会が開催されて、上野学園石橋メモリアルホールで開催されたヴィオラスペース2015・第3回東京国際ヴィオラコンクールの全日程は無事終了しました。授賞式では、ヴィオラ賞等たくさんの特別賞が発表されました。そのなかでも個人的に嬉しいかったことは、第2位東条慧さんが、聴衆賞(本選に参加した聴衆の人気投票で第一位)、サントリー芸術財団賞(邦人作曲家の作品において優れた演奏をした)及びバッハ賞(第二次審査においてバッハのシャコンヌで優れた演奏をした)を受賞したことです。なお、6月1日ワークショップ(第二次審査に進めなかった出場者のための公開レッスン等)、6月4日ワークショップ(本選に進めなかった第二次審査出場者のための公開レッスン等)、及び6月4日ガラ・コンサートⅠ「天国からの音楽」、6月5日ガラ・コンサートⅡ「ロマンス」が期間中開催されました。ガラ・コンサートでは、審査員の先生及び著名なヴィオラ奏者の皆様による、この機会でないと聴けないと思われる感動的演奏に、会場の聴衆は言葉では表現できない程に魅了されました。

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「天道虫(てんとうむし)の会」のご案内

「天道虫(てんとうむし)の会」のご案内   ―小樽ゆらぎの里での今井信子さんの音楽活動を応援する会の発足― 2014年6月23日   私たちが敬愛する今井信子さんが小樽「ゆらぎの里」朝里川温泉で始めたヴィオラマスターコースは、今年の正月で10周年を迎えました。此の間多くの教え子がここから育ち、年々今井先生に憧れ慕う俊秀のアーティストも多くこの地を訪れるようになり、先生を囲み、手伝い、研鑽し、コラボレートする世界にも類のない活動の拠点として高まっています。 この度、私たちは、今井信子さんのライフワークの一つでもある「ゆらぎの里」での音楽活動に賛同して、それぞれの立場でできる支援を行うとともに、それぞれのネットワークを通してこの活動を知ってもらい、多くのクラシックファンに珠玉のコンサートに触れていただくお手伝いをしようと、「天道虫の会」を立ち上げました。 皆さまには、「天道虫の会」の活動にご理解いただき、それぞれにできるご支援・ご協力いただければ幸いです。この会へ参加いただける方は発起人までご連絡ください。会員には、会のシンボルとなる竹製てんとう虫のバッチをお渡しします。 発起人メンバー 高野るみ、諸角憲治、砂岡茂明、樋口義洋、青木真也、須藤正實 <天道虫の会の由来>  天道虫は、太陽=天道(今井信子さん)に向かって飛ぶ習性があるという由来から名付けました <ホームページ> http://blog.goo.ne.jp/igainet  会の活動、小樽での音楽活動、今井さんの演奏活動など適宜掲載します。