「夜会」VOL.16「~夜物語~本家・今晩屋」の初日を観るために、1時間早く退勤。
溜池山王駅で降りて、徒歩で会場のACTシアターがある赤坂サカスへ。
すると、「きゃ~!」という女性の黄色い声が聞こえたので、声のする方へ歩いて行くと、人が集まっていた。
どうやら野球のイベントが開催されている様子。
赤いカーペットが敷かれた坂道を野球選手らしき男性が歩いている。
だが、私は野球にうといので、日ハムのダルビッシュ選手しか顔がわかる選手はいなかったので、夕飯を食べるために店探しに行った。
たくさん店があり、ウロウロ迷った結果、チェーン店のラーメン屋でチャーハンセットを注文。
食べ終わってからまたサカスに戻ると、イベントはまだ続いており、原辰徳監督と梨田監督がステージに出てきたので、しばらく眺めていた。
さらに何かを受賞したセ・リーグとパ・リーグの選手が出てきたのだが、顔を知っているのは巨人の阿部と小笠原、横浜の内川選手の3人だけだった。
イケメンの選手だと女性の声援が多くなるのだが、みんなダルビッシュ狙いのような気がした。
なのに、ダルビッシュ選手は出てこなくて、あれれ?という感じで、会場は肩すかしをくらったような雰囲気に・・・。
あとで出てくる予定だったのかもしれないが、私は友人が赤坂に到着したとのことで、イベント会場を離れ、ACTシアターへ。
19時30分頃入場し、パンフレットを購入して2階のA席へ着席。
チケット代が高すぎるし、再演なので、もうA席でいいや~ってことで。
今回は1度しか観ないし、2階席から全体を見渡せる方がいいしね。
毎回思うことだけど、3,000円のパンフレットも高いよなぁ。
しかも今回は前回の夜会写真が中心で、内容は去年と変わりない感じで、買う必要はなかったかも・・・。
開演5分前の携帯電話などの注意をする場内アナウンスを、今回はみゆきさんが行っていた。
みゆきさんの声なら、みんなちゃんと聞いて着席も早まって、ルールも守ってくれそう。
というわけで第一幕が始まったのだが、何か変えてくるかなと期待したのに、セットは去年と全く同じ。
「あ~、こりゃダメだ」と、私は開始直後に失望・・・。
だって私は、「今晩屋」が自分のツボにはまってないから、今回は再演ということで、ガラッと変えてみせて欲しかったのだ。
もしかしたら第二幕はガラッと変えてくれるかもと淡い期待を抱いたが、やはり同じでガックリ。
しかし、台詞や小道具はどころどころ変わっていて、前回より少しだけすっきりして、わかりやすくなっていた。
どこがどう変わっているかは、他のみゆきファンの方のブログやファンサイト掲示板の書き込みなどを参考にされてください。
私は面倒で書く気がないので。
「ほうやれほ」のところで、客席から鼻をすするような声が聞こえたと友人が教えてくれたが、私はその場面はうつらうつらして意識が無くなっていたので、感動して泣いている人には気付かなかった。
確か去年もそこのシーンで泣いたという人の話をブログで読んだ記憶がある。
泣ける人は、母親の気持ちに感情移入できる人なのかな?
私は今回は夢を見ていた。
舞台上のみゆきさんにカメラを向けて、写真を撮っている夢だった。
コンサート中の撮影は禁止されてるじゃんと気付いて、目が覚めた。
まったく、高いお金出して眠りに来てるなんて、最低だ。
でも、「今晩屋」は面白くないんだもん。
なんか今までの夜会に比べて、クオリティが落ちてる気がするんだよね。
そう思うなら再演は観にこなけりゃいいじゃんと言われそうだが、もしかしたら構成を変えてくるかもという、わずかな望みに賭けたのさ。
でも、たった1年の間にそんなに構成なんて変えられるわけないよね。
期待した私がバカだった。
そもそもなんで再演だったのだろう?
初演が不評だったから、やりなおしたかったのか?
それとも最初から2年連続で「今晩屋」の公演を考えていたのか?
たぶん考えていたんだろうと推測されるけど。
パンフレットのあとがきに、「今晩屋」のストーリーが出来上がった経緯と、わかりにくさのお詫びが載っていた。
経緯は理解したが、みゆきさんが思いついた「山椒大夫」ワールドには、なかなかついてこれない人が多いかもね・・・。
みゆきさんは文学部出身だから、文学に対する思いが色々あるのだろうということは、今までの夜会を観ても推察される。
でも、みゆきさんが興味を持っている文学作品を誰もが知っていたり、好きというわけではないからね。
「今晩屋」の下敷きになっている「山椒大夫」を読んで、「母が何故やすやすと騙されたのか」など、みゆきさんと同じ疑問を抱く人がどれだけいるというのだろう?
誰もが感じている疑問に対して、夜会を通して解釈を示すなら理解もされやすいだろうけれど、元になっている文学作品が一般人受けしない作品だと、観客は導入部分でつまづいてしまう。
着眼点は良くても、あまり知られていない作品だった場合は、それをどう表現するかが難しいね。
最後のカーテンコールの挨拶で、みゆきさんは「元祖から本家になっていろいろ直しました。直すつもりはなかったのに今日だけ違ったところもありました」と言っていた。
初日ならではのハプニングが何かあったのでしょうね~。観ている側にはわからない何かが。
私はもう初日だけで終わりだが、みゆきさんと共演者、スタッフの方々には千秋楽まで無事に公演を続けられますよう、祈ってます。
来年の夜会はどうでもいいんで。
ゆっくり休養して、昔のような感動できる夜会を練りに練っていただきたいかな、と。