トミーさんの井戸掘り勉強塾

[マチャアキJAPAN、2011ネパール、2012ザンジバル、2015カンボジア][2013/Dash島]テレビ出演

井戸掘りの 「イドセン」

井戸掘り30年、個人職人の井戸屋さんです。 時代と共に井戸掘りの機械は随分変わりました。 小さな機械で井戸を掘る昔ながらの井戸屋はほとんど姿を消しました。 このブログより、井戸掘りの理屈を皆さんに提供していきたいと思います。 「自分で井戸が掘りたい」「井戸について知りたい」など、井戸についてご質問のメッセージを頂ければ詳しくお答えいたします。 個人職人の井戸屋さん「イドセン」http://www.idosen.sakura.ne.jp/idosen/

井戸工事の金額・格安井戸とは・・・

2012年07月29日 | 日記
井戸を掘りたいと考える場合、

井戸掘りにかかる金額が一番気になる事だと思います。

安い金額で井戸を掘り、飲める井戸水が出れば最高ですよね。


井戸工事にかかる金額は、人それぞれに大きな誤差があります。

家庭用井戸、ポンプ込みで一式30万円!・・・という広告に、

安い!と思う人もいれば、高い!という人もいます。


さて、世間には様々な業者がいます。

何でもかんでも安くすることを考える業者

高くても高品質を考える業者

あなたはどちらを選択しますか?

「高品質で安く」・・・これが一番でしょうね。


私は、家庭用井戸は電動ポンプを含んで一式15万円で工事を受けています。

もちろん、極限られた一部の地域のみですが・・・

この金額は、日本一安いのではないかと思います。
(ひょっとしてもっと安くやる業者がいるかもしれません)

なぜ安いのか?

それは、経費を安く抑え、長年の経験と技により実現しています。


井戸は、深く掘ると金額が高くなると思う人がほとんどですが、

深さだけで金額が変わるわけではありません。


砂や粘土を掘ることは比較的簡単です。

しかし、砂利や大きな玉石が出てくると、作業効率は悪くなり、

掘削資材の消耗も激しくなります。


細い穴を掘るのは簡単で、掘り出す土の量も少ないです。

太い穴になれば、掘り出す土の量も多く大変です。

例えば、直径6cmで10m掘ると、掘った土の体積は約27L分です。

直径12cmで掘れば、掘った土の体積は約110L分です。

と、いうことは、直径が2倍でも体積は4倍になります。


このようなことから、井戸の金額は大きく変わってくるのです。


私の工事の実例として、

10mの掘削φ40仕上げ、地上式ポンプ付きで、一式15万円

20mの掘削φ100仕上げ、水中式ポンプ付きで、一式120万円


この金額を見て、みなさんはどう思いますか?

10mの井戸が15万円で出来た。

20mの井戸が120万円もかかった。

井戸の深さと金額だけを考えれば、ものすごい差になりますが、

それには、それなりの理由があるわけです。

1日で終わる工事もあれば、1週間かかる工事もある。

消耗品がほとんどない事もあれば、何十万円もの消耗品がいる現場もある。


井戸工事とは、掘削する大きさ、深さ、地質、消耗品、などによって

大きく金額が変わります。

どこの地域でも同じ条件で掘ることはできません。

ここは20万円でできるが、50m離れた場所では50万円かかる

といったことも、珍しい話ではありません。


井戸掘りは結構なお金がかかります。

しっかりと業者を見極めて依頼しましょう。


最近、簡易的な簡単な井戸掘りをして、本業の工事店と同じくらいの金額で

井戸掘りをやっている人が増えているようです。

工事を発注するときは、後々のメンテナンスや保証など、

きちんとしている業者を選ぶことをお勧めします。