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一番危険な大人は子供のすぐそばに

2014-06-02 22:13:18 | Weblog
神奈川県の男児の死体遺棄事件のニュースを見ました。
どうして亡くなってから7年間も見つけられずに放っておかれたのか。全て行政のせいだ、とは言いませんが、あまりにもお役所仕事過ぎて呆れてしまうのは私だけでしょうか。やるだけの処理はやった、後は親の責任だから知らない。そんな感じを受けます。
もちろん子供一人一人の事に深く突っ込んで調べたり心配したりするのをお役所に求めてはいけないんだと思いますが、これが知っている子供だったらこんなに冷たい対応になんて絶対出来ないと思うのです。

そして一番悪いのは親です。自分たちの身勝手で産んで、産ませておきながら最後は家に閉じ込めたまま餓死させても知らんぷり。餓死させたことを誰にも知られないよう家の窓には粘着テープを張り巡らし、鍵をかけ、家賃だけは払い続けて逃げ延びてきた。そんな人間が「親」などと呼ばれること自体反吐が出ます。これは立派な殺人です。

「安全性」と「明確性」。使う人によっては私にとって大嫌いな言葉ですが、腐った組織には一番必要なのに一番足りない物、だと思います。子供を守るために大人は全力で取り組まなければならない。大人もかつては子供でした。今自分が立派に立って歩いて、言葉を話し、働いて、お金を稼いで生きているのは生かされてきたからです。自分が大人になったら今度は子供に対して恩返しするというのが私は大人の使命ではないかとずっと考えています。

ですが大人はえてして身勝手で自分中心に物事を考えてしまいます。自分がどんだけ恵まれているのか。大小様々なトラブルや病気やあるいはケガに見舞われることもあるでしょうが大体のところ人間は生きて自分なりに人生を歩んでいるという幸せを、あまりに考えなさすぎているのではないでしょうか。

こういう悲惨な子供のニュースを見るたびに何とも言えない気分になりますが、いつもテレビやネットでは一過性の話題としてすぐ忘れ去られてしまいます。でも殺されるまで行かなくとも色々な事情で苦しんでいる子供はたくさんいるわけです。それはほとんどが大人のエゴによるもの。
私は最近、当事者の親だけでなく、上辺は子供について熱心であるとかちゃんとやってます、という顔して実は手を汚したくない、目をつぶりたい、面倒だから関わりたくない、と思っている権力を持った人達にも強い嫌悪感を感じています。
私自身の幼少期は、今になって思うと本当に恵まれた環境でした。ちょっとクセがあったり、社会的には高い地位にいないような大人たちが私の一番大事な道徳心や愛情やこの世の中への希望と楽しみを植え付け、育ててくれたからです。
昔私が出会った大人たちを思い、今身の周りの大人たちを見ると、耳を疑いたくなるような言葉を吐いたり、目を疑いたくなるような態度で子供に接したりしています。その人たちはどんな教育を受けて今に至るのかを思うと逆に可哀想に感じるほどです(笑)そんな大人たちに関わって育たなくて本当に良かったと思ってしまいます。

多分今の日本という国において良心のある人が多ければ子供が救われるかというとそうではなくて、きちんと今の日本の現状に合わせて子供の生命を守る仕組み自体を構築しないと、気配りや気遣いだけではもう把握出来ないのだと思います。

今回の事件のように死亡してから動くのが今の日本の現状です。かろうじて生きていればその子供がどんなに劣悪な状況で育てられ、心に傷を負わせられようが「生きているなら」ギリオッケーなのです。本当にそれでいいのでしょうか?私は間違っていると思います。

また、大人の身勝手できちんとした教育を受けない子供が大人になって間違った事を自分の子供にしでかし、負の連鎖を続けるのも問題です。子供に対しての教育を軽く考えている教育者がとても多い世の中、これからまた何人の、何百何千の悲惨な子供たちがその悲劇の日を迎えるのかと思うとたまったものではありません。