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私のDNA

2014-06-20 11:49:01 | Weblog
渋谷Bunkamuraミュージアムにて開催されている【デュフィ展】に行ってきました。何度かブログにも登場していますが、フランスの画家ラウル・デュフィが私は大好きです。高校くらいの時、NHKの新日曜美術館という番組で一目みてからずっと好きです。デュフィは日本では比較的人気があるみたいで時々展示会がやっていたり、画集も色々出ています。デュフィはまずその色の鮮やかさに目を奪われます。絶妙なバランスで配色される色使い。また、主線と塗り色をずらすことで対象物に動きをもたらす手法。色と動き、という私にとって多分一生のテーマをデュフィも描いていることがたまらなく心地いいし刺激になります。

そして今回とても嬉しかったのは、この度の展示会の目玉である絵を長年見たくて探し続けてきたということです。デュフィに出会った番組で、目を奪われた一枚の絵。とある家族の肖像画で、家族が皆騎乗し、その背後には眩しく鮮やかな緑の木々。今まで何冊も画集を買い、展示会に行き、ネットで探してもついに会えないままだったその絵。私の勘違いだったのか、とさえ思うほどでしたが記憶の中で鮮明に残るその絵はボストンにあるテート美術館所蔵の一枚だったようです。
会場でその絵を前にして、不覚にも涙してしまうほど、「やっと会えたー!」という感じでした。また、アニメの専門時代、学校の関係者に頼み込んで譲ってもらったポスター(当時箱根の美術館の広告にデュフィの絵が使われていたので)を今も部屋に飾って毎日眺めている「パリ」の原画にも数年ぶりに会えました。毎日見ている絵を今度は生で美術館で観る、というのはなんとも不思議な感覚。

デュフィの存在は私の中で血肉となり流れている、そんな感じがしました。例えば親や祖父母のDNAが自分にも受け継がれているのを実感したような変な感じ、とでもいうんでしょうか。デュフィは絵画の他にも木版画やデザインにも力を入れていることはファンの方ならご存知の方も多いと思いますが、今私が南姫ラボを通して自分の絵をパターンに起こすことも、もしかしたら無意識の中でデュフィの影響なのかな、と思いました。デュフィのことを師だと言ったらおこがましいかも、ですがインスパイアされているのは間違いないと感じました。