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新聞の切り抜き

2014-03-28 10:08:43 | Weblog
舞台美術家の朝倉摂さんが亡くなられたニュースを見ました。亡くなられた人の話題ばかりするつもりはないのですが、私にとって朝倉摂さんと言えば思い出に残る方なので、この機会に綴りたいと思います。
私がまだ学生時代、実家で取っていた新聞のとあるコーナーに朝倉摂さんのコラムが載っていたことがありました。そのコラムの切り抜きがどっかに残っているので今度読み返したいのですがおそらく実家にあるはず・・・。
その時、なんて格好いいおばあちゃんなんだろう、という衝撃を受けました。舞台美術家で、文化功労賞の受賞もされている方なのですがいい意味でとてもモダンで偉ぶった感じがなく、そして常にアーティストでした。こんな風に年を重ねられたらいいなあという初めての人でした。

私がアニメの専門学校に通い、卒業制作の企画に出した物語の主人公の名前が「摂」という女の子なのですが、その名前のモデルは朝倉摂さんでした。結局私の企画は通らなかったのですが別の企画が決まり、私はその演出をさせていただきました。それも大変でしたが、今振り返ってみてもとても貴重な経験をさせていただきました。

その時の私の企画はどんなだったかと言うと、高校生で進路に悩む女の子の話なんですが、詩歌が大好きでその女の子の想像(妄想?)が現実になる、という話です。私自身が古典の和歌、俳句などが大好きなので詩歌の世界をアニメにしたら面白いだろうなあという発想でした。今考えると恐ろしく作るのが難しそうなので、その企画じゃなくて良かったかもしれません(笑)。

だから朝倉摂さんは私にとって学生時代の思い出の人、なのです。
物を作る、ということを生業にしよう、仕事にしたい、と思い色々な事に挑戦し模索していたあの頃が懐かしく思い出されます。そして今もあまり私の根本は変わっていないんだなあと気づかされます。モノづくりということが私にとって昔も今も生きる上でかけがえのない財産であり、苦しくも一番楽しい瞬間なのですね。

朝倉摂さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

イラストレーター 南姫

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2 コメント

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素敵な方でした (悠輔)
2014-03-28 15:34:12
はじめまして。朝倉先生の検索から偶然訪問させていただきました。内容を読ませていただき、コメントしたくなったので、急な書き込みで申し訳ありません。
先生はいろいろな方の心の中に生きているのだと感じ、嬉しかったもので。
また訪問させていただきます。
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管理人です (南姫)
2014-04-03 07:53:58
コメントありがとうございます。悠輔さんのコメントだけ見ても、朝倉摂さんてやはり色々な方に愛されている素敵な人だったんだなあと思いました。偶然見ていただいて恐縮です。亡くなった方自身の物語はそこで終わるかもしれませんが、それを記憶している人の胸でいつまでも生き続ける、と私は思います。
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