今まであまり自分の仕事について、書いてきませんでしたが、
最近、製材の記事も載せたので、少し紹介してみたいと思います。
通常、漆器に使う素地は木製で、木地と呼んでいます。
以前の記事で紹介した 買ってきた木材を製材した状態で、これが言わば木地の素です。業界用語では「マエギリ」。
この材木は、切り倒されて間もないので、非常に多くの水分を含んでいます。
その水分を飛ばすために、これから作るものの、かなり大まかな状態まで挽いてから乾燥させます。
木地を挽くには、陶器と同様に轆轤(ろくろ)を使うのですが、陶器とは違ってその機械は横置きです。
これは轆轤に取り付けた「ハメ」と呼ばれるもので、これから作るうつわの大きさ(径寸法)に合ったものを取り付けます。(ちなみにこれは鉢用なので大きめの5寸8分です)
つまり、うつわの大きさごとにこのような「ハメ」があるので、木地師の工房の中はたいていこのハメでごったがえしています。
初めに紹介したマエギリを取り付けて「カンナ」で挽いている所です。
手前に見えるのが「カンナ」で、金属の棒を真っ赤に熱して、金槌でカンカンたたいて、曲げて、研いで作ります。まさに鍛冶屋ですね。
これも、作るものに合わせて沢山の種類があります。
この作業で出来るのは、外側だけ。
これが終わったら、次は内側ですがそれはまた次回に!