天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】「グレイテスト・ショーマン」@7本目

2018年02月19日 | 映画感想
「グレイテスト・ショーマン」

ヒュー・ジャックマンが「ラ・ラ・ランド」制作チームと組んで仕掛ける極上ミュージカルエンターテイメント
主人公の「P.T.バーナム」は19世紀にアメリカに実在した興行師だそーです。

あらすじ
19世紀アメリカ、貧しい仕立屋の息子として生まれたバーナム(ヒュー・ジャックマン)は幼馴染みの富豪令嬢チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)
との恋を実らせ結婚、2人の娘にも恵まれるがなかなかいい職に付けずに家庭は貧しかった。家族を幸せにしたいバーナムは一計を案じ、
才気溢れる個性的な人々を集めてサーカス興行をする事を思い付き大成功を収めたが、上流階級からは認められずに詐欺師呼ばわりをする者も少なからずいた。
世間から認められたいバーナムはイギリスで出会った美貌のオペラ歌手ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)をアメリカに呼びツアーを成功させれば
一流プロモーターとして認められると考え、リンドを口説き落として全米ツアーに遁走するのだが…

もうね、映画始まると同時にいきなりクライマックス状態よ。余りにもきらびやかで鳥肌立ったわね。
出オチですっかり心掴まえられて、そこから一旦落ち着いてドラマが始まって行くんだけど、話自体は割とありきたりな立身出世物語みたいな感じ。
アイディア勝負で当たった興行師だけどお品のよろしい社交界からは「成金ペテン師」扱いで認めて貰えなかった事で「絶対に見返してやるぅ!」と躍起になり、
そもそも家族を幸せにする為に始めた事業だったハズなのに家族も仲間達も置き去り状態で1人突っ走って気付いたら家族も金も自分の身の回りから消えてた、と。
ま、話がココで終わったら「ただの貧乏人根性丸出しで暴走して何もかも失った成金野郎の栄枯盛衰物語」なんだけど、ちゃーんとその後があるからサw

ところでP.T.バーナムさんの事をちょこっと調べてみたんですが、まあ↑上のあらすじには「才気溢れる個性的な人々」と書きましたけど
ペラッと言っちゃうと「世界びっくり人間大集合」番組みたいな事を最初に思い付いた人、という事みたいでしてね。シャム双生児の人だったり小人だったり
自称だか噂だかで160歳だというフレコミの黒人のバーサンをどこかから買い取って(!)見世物小屋作って見せて金稼いだ、という事らしいです。
まあ160歳っつーのは真っ赤なウソなので(当たり前)そりゃー世間からはペテン師呼ばわりされても仕方がないのです。だってペテンだしw

まあそんなエゲツない事やって金稼いだんだよー、ではミュージカル映画には成り得ないのでここら辺は大胆に話が変わっていて
「歌やダンスやジャグリングやショービズ的才能には溢れているものの、その見た目が醜かったり常人外れな様子な為に世間から迫害されている人々」に
スポットを当てて才能を開花させてあげられる舞台を演出した興行師、という仕上がりになっています。
でもまあ本作でも最初のとっかかりは銀行でたまたま見掛けた小人のおっさんに将軍コスプレさせて馬にでも乗せたらおもろいんちゃう?みたいな発想が出発点だから
ゲスいっちゃーゲスいんですが(苦笑)、それが見ていて全然ゲスく見えないのは…単にこのバーナムというゲスなおっさん(コラ)の役を演じているのが
ハリウッドきっての「いい人オーラ全開俳優@ヒュー・ジャックマン」だったから、に他ならないと思いますね。

だってさー、ネットの海から拾い上げて来てやったぜ?P.T.バーナムさんのお写真



ほら見ろ、誰がどーみても金勘定しか考えてない、人を商売道具としか見ていないゲスなオヤジにしか見えねーだろーが!(コラコラ
コレ今ご本人さん画像見てたらさー、この役ヒューじゃなくてジャック・ニコルソンとかがやってたらさぞかし史実に則った話になっただろーなーってw
それが脚本で史実を大胆にアレンジして「いい人補正」しちゃうと…



こーなる訳だ。
バーナムが詐欺って言うよりも本作最大の詐欺はバーナム役の人選だったな(笑)

そんな訳で一時は妻子への愛も忘れ、サーカスの仲間達の事すらおざなりにして「社交界で成り上がってやるぅ!」の一念で突っ走ってしまうバーナムだけど
何もかも失った時に初めて「仲間の大切さ」「家族の有難み」「本当に自分に必要な物」「本当の幸せとは」という事に気付かされるのです!
何もかも失ってから気付いたって遅いんだよバーカバーカ、ではないのです!そこは思いっきり「いい人補正」入ってるヒューの「ボク、目覚めたよ!」の
爽やかな笑顔で観客は皆一緒に「そーだよ!大切なモノに気付けて良かったネ!」と笑顔になれるのです!素晴らしいヒュー様マジカル!!

いやもうねぇ~、イケズなBBAがレビュー書くと↑クソ厭味ったらしく聞こえるかもしれませんがね、コレが素で本当にそんな気分になれるんですよ!
またサーカス団のメンバーがすんげー個性的なビジュアルなんだけどやたらダンスがキレッキレでカッコ良くってシビれるわ!
多分本作観た人の7割強はヒゲのダイナマイトボディに心持ってかれちゃうと思うんだけど(薄笑)実はアタクシはザック・エフロン君に萌え萌えでした♪
バーナムがフィリップ(ザック・エフロン君の役名)を相棒に誘うシーンなんてホントに2人共素敵過ぎて悶絶だったわネ!
空中ブランコ乗りの彼女を口説くシーンも可愛かったけど、ラストクライマックスのショーのシーンが可愛くて可愛くてっ!(ゼーゼーハーハー)

楽曲も良かったしねー。本作の主題歌「This is me」がアカデミー賞の主題歌賞にノミニーされてるでしょ?コレ取るでしょ。間違いなく今年はコレっしょ!

という訳でヒジョーに満足度の高い、誰が見てもいい気分になれる、スクリーンで観るべき迫力のあるミュージカル映画でしたね。
上映時間104分があっという間でしたよ。まーったく飽きる部分がありませんでした。
「個々の人物像の掘り下げが~」とか「内容が薄っぺらく~」等と小難しい事を考えてはいけません!
エンターテイメントとして極上の仕上がりになっていればそれでいい。こういうパワーのある作品に久し振りに出会った気がしますね!
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