「フェイブルマンズ」
スティーブン・スピルバーグ監督最新作&今年のアカデミー賞で7部門だったかな?ノミネートされていてかなりの有望株らしい…のでアカデミー賞授賞式前に急いで鑑賞。
なんでもご本人の自伝的作品だそうで…鑑賞後家に帰ってからWikiで調べたらマジのガチでほぼほぼスピルバーグの生い立ちそのものの内容だったらしい(滝汗)
あらすじ
初めて訪れた映画館で映画に魅了された少年サミー・フェイブルマン(ガブリエル・ラベル)。その後彼は8ミリカメラを手に、家族の行事や旅行などを撮影したり、妹や友人たちが登場する作品を制作したりするなど、映画監督になる夢を膨らませていく。母親(ミシェル・ウィリアムズ)が応援してくれる一方で、父親(ポール・ダノ)は彼の夢を本気にしていなかった。サミーはそんな両親の間で葛藤しながら、さまざまな人々との出会いを経て成長する。(Yahoo!Movieから丸パク)
先ずね、コレは常識の範疇?自分は長らく知らなかった情報なんだけど(10数年前?にたまたま教えて貰って知ったんすけど)
苗字の最後が「~マン」で終わる人、高確率でユダヤ人なんですって。だから本作でも名前聞かれて「サミー・フェイブルマン」って答えたら直ぐに同級生が「お前ユダヤ人か」って突っかかられていましたよね。俳優さんでも何人かいらっしゃいますよね…例えば「ポール・ニューマン」とか「ナタリー・ポートマン」とかさ。
それにしても、1950~60年代のアメリカでユダヤ人差別があったのは知りませんでしたよ。そもそもアメリカは移民が集まって出来てる国なのに何故ユダヤ人差別?むしろユダヤ人が一番大手を振って生きていける国なんちゃうんか!位に思ってたんだけどな。劇中でも同級生から「イエス・キリストを殺した事を謝れ」とかイミフな難癖付けられていて、それに対してサミーが「自分は2000歳でもないしローマ人でもないから(謝る理由がない)」と答えるシーンがあるんだけど、なかなかウィットに富んだ返しで洒落てるなーと思いましたね。
そんな訳でサミー少年~青年が如何にして映画(映像)の世界にのめり込んで行ったのか、そしてどういう生い立ちで「スティーブン・スピルバーグ」という人物が出来上がっていったのかというのが…あ、一応フィクションだからスピルバーグじゃなくてフェイブルマンなんだけど、もうどうでもええやんスピルバーグの事だもんどう考えてもw
で、まあ家庭環境が若干特殊というか…とりあえず「おかんが破天荒系」、そして「おとんがお人好し?過ぎて若干引くレベル」
父親が技術者系(理系)で、母親が世界的ピアニストを目指していたけど多分結婚や出産云々で自分の夢を諦めた感じ。でも時々TVで演奏したりもする位は出来るレベル。まるで畑違いな業界の夫婦なんだけど、割と自由奔放な妻を大らかに全て受け入れて何なら崇めているレベルの夫、という夫婦関係。そして夫の親友(仕事も同業)が常にこの夫婦に絡んでいて夫がステップアップ転職する度にちょっと仕事出来ないけど愉快な仲間みたいなこの親友を引っ張って連れて行く、みたいな奇妙な関係。
その奇妙な関係を夫ではなく妻の方が積極的に望んでいたのだ、何故なら…と、子供ながらにしてある日あるきっかけで知ってしまったサミー少年の葛藤する姿が痛々しい。そしてその後はっちゃけた破天荒おかんに対して怒るでもなくキレるでもなく、ただ諾々と受け入れておかんの好きなようにさせるおとん。お前頭大丈夫か?(コラコラ
で、つらつらと観ていくとサミー少年の気質も何となく見えてくる。
劇中でも妹から指摘されているけど、明らかに才能方面は母親譲り(芸術系)なんですよね。だけど気が小さいオドオド系なのは父親譲りという感じ。でもいざという時にドカーンとぶちかましちゃったりする大胆不敵な気質はやっぱり母親系の遺伝情報が色濃く受け継がれているんだろうなぁと。
プロム(高校の卒業記念パーティみたいなもん)のクライマックスの出し物としてサミーが撮影+編集した、学校行事で訪れた海水浴の動画を流すんだけど、その動画でヒーロー扱いされていた同級生(サミーを虐めていた筆頭のクソ野郎@だがイケメン)との遣り取りは面白かった。サミーとしては多分おべんちゃら状態で良かれと思って編集した動画だったけれど、ヒーロー扱いされた当の本人は自分の(精神的)実像との乖離に苦しんでいるという…あの遣り取りでサミーが「映像は事実を写しているだけだから」みたいな台詞を言うんだけど、それもまた面白いなと。その後「映画」という【究極の虚飾の世界】に身を置く彼の言葉だと思うと含蓄深いというか、そもそも明らかにサミーの編集技術でヒーローに仕立て上げられている訳で。お前は敢えて錯誤誘導している自覚はないんかい!みたいな。それもまた生まれ持った才能なんだろうなぁと思わされたり。
映画が好き、映像が好き、編集が好き、色んな物がごちゃ混ぜになって最後の最後でジョン・フォードと出会うんだけど…あの最後のシーンが最高にオシャレだった!!
「あれ…このシーン、地平線が真ん中なんだけど」と思った瞬間、カメラワークがグッと上を向いて空を大きく取って地平線が下に来る。シビれました✨
スティーブン・スピルバーグ監督最新作&今年のアカデミー賞で7部門だったかな?ノミネートされていてかなりの有望株らしい…のでアカデミー賞授賞式前に急いで鑑賞。
なんでもご本人の自伝的作品だそうで…鑑賞後家に帰ってからWikiで調べたらマジのガチでほぼほぼスピルバーグの生い立ちそのものの内容だったらしい(滝汗)
あらすじ
初めて訪れた映画館で映画に魅了された少年サミー・フェイブルマン(ガブリエル・ラベル)。その後彼は8ミリカメラを手に、家族の行事や旅行などを撮影したり、妹や友人たちが登場する作品を制作したりするなど、映画監督になる夢を膨らませていく。母親(ミシェル・ウィリアムズ)が応援してくれる一方で、父親(ポール・ダノ)は彼の夢を本気にしていなかった。サミーはそんな両親の間で葛藤しながら、さまざまな人々との出会いを経て成長する。(Yahoo!Movieから丸パク)
先ずね、コレは常識の範疇?自分は長らく知らなかった情報なんだけど(10数年前?にたまたま教えて貰って知ったんすけど)
苗字の最後が「~マン」で終わる人、高確率でユダヤ人なんですって。だから本作でも名前聞かれて「サミー・フェイブルマン」って答えたら直ぐに同級生が「お前ユダヤ人か」って突っかかられていましたよね。俳優さんでも何人かいらっしゃいますよね…例えば「ポール・ニューマン」とか「ナタリー・ポートマン」とかさ。
それにしても、1950~60年代のアメリカでユダヤ人差別があったのは知りませんでしたよ。そもそもアメリカは移民が集まって出来てる国なのに何故ユダヤ人差別?むしろユダヤ人が一番大手を振って生きていける国なんちゃうんか!位に思ってたんだけどな。劇中でも同級生から「イエス・キリストを殺した事を謝れ」とかイミフな難癖付けられていて、それに対してサミーが「自分は2000歳でもないしローマ人でもないから(謝る理由がない)」と答えるシーンがあるんだけど、なかなかウィットに富んだ返しで洒落てるなーと思いましたね。
そんな訳でサミー少年~青年が如何にして映画(映像)の世界にのめり込んで行ったのか、そしてどういう生い立ちで「スティーブン・スピルバーグ」という人物が出来上がっていったのかというのが…あ、一応フィクションだからスピルバーグじゃなくてフェイブルマンなんだけど、もうどうでもええやんスピルバーグの事だもんどう考えてもw
で、まあ家庭環境が若干特殊というか…とりあえず「おかんが破天荒系」、そして「おとんがお人好し?過ぎて若干引くレベル」
父親が技術者系(理系)で、母親が世界的ピアニストを目指していたけど多分結婚や出産云々で自分の夢を諦めた感じ。でも時々TVで演奏したりもする位は出来るレベル。まるで畑違いな業界の夫婦なんだけど、割と自由奔放な妻を大らかに全て受け入れて何なら崇めているレベルの夫、という夫婦関係。そして夫の親友(仕事も同業)が常にこの夫婦に絡んでいて夫がステップアップ転職する度にちょっと仕事出来ないけど愉快な仲間みたいなこの親友を引っ張って連れて行く、みたいな奇妙な関係。
その奇妙な関係を夫ではなく妻の方が積極的に望んでいたのだ、何故なら…と、子供ながらにしてある日あるきっかけで知ってしまったサミー少年の葛藤する姿が痛々しい。そしてその後はっちゃけた破天荒おかんに対して怒るでもなくキレるでもなく、ただ諾々と受け入れておかんの好きなようにさせるおとん。お前頭大丈夫か?(コラコラ
で、つらつらと観ていくとサミー少年の気質も何となく見えてくる。
劇中でも妹から指摘されているけど、明らかに才能方面は母親譲り(芸術系)なんですよね。だけど気が小さいオドオド系なのは父親譲りという感じ。でもいざという時にドカーンとぶちかましちゃったりする大胆不敵な気質はやっぱり母親系の遺伝情報が色濃く受け継がれているんだろうなぁと。
プロム(高校の卒業記念パーティみたいなもん)のクライマックスの出し物としてサミーが撮影+編集した、学校行事で訪れた海水浴の動画を流すんだけど、その動画でヒーロー扱いされていた同級生(サミーを虐めていた筆頭のクソ野郎@だがイケメン)との遣り取りは面白かった。サミーとしては多分おべんちゃら状態で良かれと思って編集した動画だったけれど、ヒーロー扱いされた当の本人は自分の(精神的)実像との乖離に苦しんでいるという…あの遣り取りでサミーが「映像は事実を写しているだけだから」みたいな台詞を言うんだけど、それもまた面白いなと。その後「映画」という【究極の虚飾の世界】に身を置く彼の言葉だと思うと含蓄深いというか、そもそも明らかにサミーの編集技術でヒーローに仕立て上げられている訳で。お前は敢えて錯誤誘導している自覚はないんかい!みたいな。それもまた生まれ持った才能なんだろうなぁと思わされたり。
映画が好き、映像が好き、編集が好き、色んな物がごちゃ混ぜになって最後の最後でジョン・フォードと出会うんだけど…あの最後のシーンが最高にオシャレだった!!
「あれ…このシーン、地平線が真ん中なんだけど」と思った瞬間、カメラワークがグッと上を向いて空を大きく取って地平線が下に来る。シビれました✨