天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

コンパの思い出

2008年11月22日 | 駄ネタ
昨日「先生」のネタで書いていて、1つ思い出した事があった。

私は母校の恩師とコンパをした事がある。
世界広しと言えど、自分の恩師と「コンパ」をした事のあるヤツは少ないだろう。
当時21,2歳だったかな。高校時代からの飲み友達の1人が卒業後も恩師と仲良くしてて
連絡を取り合っていて、それで「じゃあ卒業生とコンパしない?」みたいな話に
なったんじゃなかったかと思う。

教師チームのメンツは、私達が卒業後に新任で入ったという見知らぬ手合いから
在学中にはいたけど授業を受け持ってもらった事はなかった教師、更には自分が
学生時に授業を受けた教科担任だった教師まで様々いた。
教科担任だったT教師は、私達を見るなりギョッとして
「何だお前ら。今日のコンパってお前らが相手かよー」と言いつつも
「ま、卒業したんだから関係ねーかっ。よーっし!じゃあ飲むぞー♪」
・・・偏差値の低い高校でしたからね、教師のクオリティもこんなもんですよ(笑)

居酒屋に行って、飲みながら「最近の母校の様子」等を聞いたり。
T教師は「お前らの世代が一番横着なヤツが多かったな。本当に苦労させられたゼ。
今のヤツらなんてほーんとに大人しいもんだぜー」と語っていた。
どうやら母校の教師の間では、私達の世代が伝説化していたらしい(苦笑)
何でも私達の代が開校以来、停学者数がダントツに多かったんだとか。

それから当時女生徒に人気のあったイケメン教師が、実は同僚のある女性教師に
めっちゃくちゃ付きまとわれて、自宅(一人暮らし)まで押しかけてこられたりして
命懸けで散々逃げまくった、等という話も聞いて皆で大笑いしたりした。

その後カラオケ屋に移動して更に盛り上がったのだが、私はたまたま隣の席に座った
私の卒業後に新任で入ったというある教師(F氏・仮名)と話が盛り上がって
「じゃあ今度2人で飲みに行かない?」という話になってお互いの電話番号を交換した。

後日F氏から連絡があり、2人で飲みに行く事に。

某駅前で待ち合わせして「で、今日は何処に行くの?」と聞くと
F氏は「俺、あんまり気の利いた店とか知らないんだよね」と言う。
なんだよ、飲みに行くなら下調べくらいしておけよ・・・と思ったが、そこは笑顔で
「じゃあ私が知ってるお店に行こうよ」と言って、F氏を連れて行った。

時は折りしもバブル経済絶頂期。
私の当時の感覚では「男女でサシ飲み=全額男が出す」というのが基本だったのだが
お会計の時に一応スタイルで財布を取り出して「いくらだった?」と聞くと、
何とF氏は律儀にきっちり2で割った金額を言って来た。(しかも1円単位まで)
「普通は最低でも【男6:女4】だろーよ。お前の方が多く食ったんだし」と思ったが、
そこは「飲みスキル」の高い私(苦笑)、少し多めにお札を出してニッコリ笑顔で
「じゃあ、コレ私の分ね。細かいおつりはいらないから」と言った。
F氏は「ありがとう」と言って素直に受け取った。

帰るにはまだかなり時間が早い。
だがF氏はモジモジしていて何も提案して来ない。
・・・ったく、使えねーなー。と思いつつも、仕方ないので
「近くにショットバーがあるんだけど、よかったらもう1軒行ってみない?」と誘い、
バーに入って適当なスタンダードカクテルを注文した。

ところがF氏はワインリストを見ているだけで、ずーっと押し黙っている。
「どうしたの?」と聞くと「俺、こういう店って慣れてないからさ・・・
カクテルの名前を見ても、さっぱりどういう飲み物なのか判らなくて」と言う。

あいたたた、と思いながらもそこは笑顔で
「ベースは何がいいかなぁ?ジン?ウォッカ?ラム?甘めのリキュール物もいいし、
私はブランデーベースも結構好きだよ。ショートとロングならどっちがいいかな?」
と矢継ぎ早に質問したが、どうやら私の質問の意味自体が判らない模様。
仕方ないので「とりあえずジントニック辺りを注文しておけばいいんじゃない?」
と言うと、F氏は私のオススメに従ってジントニックを注文していた。

どうもこういう雰囲気がお好きではない模様で、話していてもF氏は落ち着きがない。
時間はまだ早いが、私もいい加減に話題を提供するのにも疲れてきたので
「じゃあ・・・そろそろ店を出ようか」と切り出して店を出た。
当然だがバーもワリカンだった。

駅に向かってトボトボと歩いていると、F氏は何か妙にソワソワしている。
「何だろ?もしかしてトイレにでも行きたいのかな?」と思っていたら
物凄~く小さな声で「俺、童貞なんだよね」と言った。

ま、まさかアナタ・・・この後ホテルにでも行くつもりでいたんですか!?

吹き出しそーになるのを懸命にこらえて、彼の必死の告白は聞こえなかったフリをして
「今日はどうもありがとうね。とっても楽しかった。まだ帰るには時間が少し早いけど
私、明日は朝早くから彼氏と待ち合わせしてるから、今日はもう帰るわね。
また機会があったら一緒に飲みましょう。じゃあ、おやすみなさーい♪」
と、満面の笑顔で手を振ってサッサと家に帰った。
当然その後F氏から連絡はなかった。私も連絡する訳がない。

F氏、今頃は同僚の教師辺りと結婚でもして、いいお父さんになってるのかなぁ?
それにしても、あのバブル時代にアソコまでデート慣れしていない人というのも
ちょっと珍しいなぁ~と思ったよ。
少なくとも当時の私の周囲にはいないタイプだったなぁ。
よくよく考えると、教師って公務員だからバブルなんて関係ないもんね。
でも当時は教師ではないものの、公務員の飲み友達(♂)も何人かいたんだけど、
みんな結構遊び慣れていてスマートな対応だったんだけどな。

・・・と、つらつらと昔話を思い出したのだった。


コメント (6)
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