福島海道（終） 築地の渡し（2）

渡し場跡の記念碑。参考までに去年の一月に紹介した
日野の渡しの記念碑はこちら。


昭島市築地町を「つきじちょう」と読んでいたが、つきじ
ではなく、ついじである事を知った。


渡し場跡から見た対岸。立川市民である自分からすると、
多摩川の向うは日野という感覚があるが、建物が建ってい
る場所は八王子だろう。その八王子も超えて大山参りの道
は神奈川の大山まで続くが、今回のシリーズはここまで。

福島海道 築地の渡し（1）

多摩川にたどり着いた。多摩大橋の少し下流あたりになる。
橋の架かる前に、築地（ついじ）の渡しで川を渡っていた場
所がちょうどこの辺だそうだ。


浸食によって出来上がった「牛群地形」。百六十万年前の鯨
の化石が発見されたのもこの近くだ。goo地図

福島海道 水田

住宅街の一画に田植え後の水田があった。海道はその中を
横切っている。海道が大山参りに利用されていた時代には
見渡す限りの水田だったのかもしれない。今では限られた
スペースにかろうじて「生き残っている」田んぼに見えた。


すぐ横の昭島用水から水を引いているのだろう。


goo地図

福島海道 昭島用水

用水のほとりで新奥多摩街道と交差している。
写真は新奥多摩街道西方向の眺め。


福島海道南方向。goo地図


新奥多摩街道の南を流れる昭島用水。

福島海道 伏見稲荷

段丘の坂道は下り続ける。


坂の途中で神社を見つけた。


お参りしてから、ちょっと休憩。goo地図

福島海道 福島交番前

奥多摩街道と交差している福島交番前交差点。
奥多摩街道の西方向。goo地図


海道南方向の眺め。多摩川に近づいて、段丘の
下り坂にさしかかる。

福島海道 昭和中学校

福島海道が江戸街道を横切っている昭和中学校交差点。
上の写真で、歩道橋階段の横に写っている路地が先月紹
介した八清住宅の噴水へ続く道になる。


交差点から見た江戸街道の西方向。


同じく、福島海道の南方向。左の生け垣の内側はスポーツ
センターや野球場等がある昭和公園。goo地図

福島海道 村山街道

JR青梅線東中神駅の東隣りにある踏み切りは
村山街道踏切と名付けられている。この福島
海道は地域によって呼び名が変わる事に以前
触れたが、このあたりでは村山街道と呼ばれ
ていたようだ。


踏み切りの南、駅前ロータリーに続く道。
goo地図

福島海道 昭島ガス

福島海道は地図で見るとアメリカ村の南で途切れ、
昭島ガスのゲート前の昭和記念公園西交差点で再び
現れる。写真は昭島ガスのゲート。


交差点から南方向の眺め。goo地図
左側、フェンスの中は基地跡の遊休地。
右側は富士見ヶ丘団地。

福島海道 アメリカ村

分岐点から旧道を真っすぐ南下すると、
米軍基地時代に作られた軍人向け住宅街
に至る。


同じ基地跡周辺でも目まぐるしく景観が変化
していく南側と違って、この一画は独特の時
間の流れを感じる。




フェンスの向こう側は基地跡地で、現在は昭和記念
公園と遊休地になっている。長い間放置されて、一
見すると原生林に戻ってしまったかのように感じら
れる。稀少な動植物も生息していそうだ。goo地図
ここで福島海道はいったん途切れる。

福島海道 分岐

goo地図
ここで大山道は新道と旧道に分かれて、
新道は西へ分岐し大山団地へ向かう。


十年くらい前大山団地は建て直し工事中で、
新しい建物と、この写真のようなこれから建
て直す古い建物が混在していた。


旧道は真っすぐ南下。

福島海道 大山団地東交差点

ここですずかけ通りと交差している。
goo地図


すずかけ通り西方向。
＜参考＞
以下二枚は、正確な撮影日は忘れたが、十年位前の同じ場所の写真。





昭和記念公園砂川口。

福島海道 果樹園

砂川町二のこのあたりはブルーベリーをよく見かける。
網のフェンスに囲まれているのが果樹園、その向うに見
えているマンションは大山団地。


海道の南方向。goo地図

福島海道 砂川三番（2）

「大山道」と彫られた道標。


goo地図


この道標は以前五日市街道と分かれる所にあったもの
を少し移動したそうだ。

福島海道 砂川三番（1）

福島海道と五日市街道が接続している部分が
砂川三番から西へ数十メートルのところにあ
る。この道は土地によって呼び名がいくつか
あるようで、このあたりでは大山道と呼ばれ、
今でもその名前が使われている。江戸時代に
流行した大山参りに使われた事から名付けら
れ、この道から八王子経由で大山まで出かけ
たようだ。　参考


五日市街道から見た接続部分。左（南）へ福島
海道が伸びている。goo地図