山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

雨にも負けずメタボにも負けず(マイタケⅣ)

2019年09月25日 | キノコ採り
 本日は夜勤があるけど、今日遊びに行かないと、暫く山遊びは無理という状況。真っ暗闇の中を出発して、山に向かう。
 今回の目的地は真東向きの尾根。マイタケ採り場としては最短距離にあるのだが、斜度がきついので、疲労も大きい。でも、この斜面を克服さえすれば最短時間で帰宅できるので、出勤前にしっかり休憩を取って職場に向かえるかもという計算なのだ。
 そうして問題の尾根へ。ボルダリング必至の斜面である。春の健診で、ついにメタボを言い渡された身としては、身が細る想いで遙か上を見上げる(ダイエットを願う身には願ったり叶ったりのはずですけど)。
 あの、崖の上に天空の城が待っているのだ。飛行石を持っていれば簡単に辿り着くことができるのだろうが、私が身につけているのは、重たい肉ばかりである。それでも行くしかない!


踊りたくなるサイズです
 
 しかし、悲しいメタボの身体は、10mも登ると息絶え絶え。目的のラピュタまであと百m以上登らなければならないことを考えると気が遠くなってくる。
 間もなく雨が降り始める。結構強い雨脚だ。私の心の中に住む虫が囁き始める。
「この雨の中、賢明なマタギなら事故に遭うことを回避するために行動するはずよ。無理しないで引き返しましょう。」
 確かに、これは言い訳になる。帰ってしまおうかな。あとは、夜勤まで家でゴロゴロしているのもいいよなあ。
 その時、別の虫が声を掛けてくる。
「ここで負けては駄目よ!メタボを脱出するためには、ここで苦労を乗り越えなくてはいけないわ!!」
 それもその通りだ。
 心の中は迷っている。休みたい。息が切れて苦しいし引き返したいのだが、身体の方は歩みを止めない。
 やっぱりそうだよね。わざわざここまで来て、こんな苦労をしているのは、あの感動を味わいたいからだよね。
 雨が何だ!メタボが何だ!さあ、マイタケの城に辿り着くのだ。
 期待していた木は3本あって、最初の2本は空振り。かなり落ち込んだのだが、気力を振り絞って辿り着いた3本目で報われた。


株はまだまだありましたが食べ頃の奴だけ戴きました

 ああ、頑張って良かった。この感動があるから、止められないんですよね。

次回の楽しみもいっぱいでした


出勤前にこの子たちの下ごしらえは無理です

 とりあえず、シャワーを浴びてお休みなさい。
 

都合がつかなくて(マイタケⅢ)

2019年09月21日 | キノコ採り
 9月も下旬になる。普通の年ならマイタケのハイシーズンに突入しているはずなのに、まだ、1度もお目にかかれていない。
 プロの皆さんのブログを読むと、植野稔さん(栃木)巨大マイタケに出会ったそうです。山釣り紀行さん(秋田)初物が採れたそうです。まるかじり屋さん(新庄)こちらも初物に出会えた模様。…だったら、この村山地域でも出始めるんじゃない?
 18日に探索に行き、撃沈しているんですけど、再チャレンジしてみたくなってきた。
 さて、次に行くとすると、21日からの3連休あたりになるかな?この3日間のうち、22日は町内会の公園清掃だと。23日は台風17号が襲来して暴風雨になりそうな予報。で、残った21日は、前勤務先からイベントへの招待状が届いている。
 困った。遊びに行ける日がないではないか。
 いろいろ考えた結果、前勤務先のイベントをキャンセルすることに決めた。20日、午前中に診察の予約が入っているのだが、その朝に前職場に顔を出す。
「すみません。明日はどうしても都合がつかなくて…。」
実のところ、山に行くための都合なのだが、都合は都合ということで仕方がない。逆に、イベント前だったので職場も落ち着いており、昨年までの知り合いと旧交を温めることが出来たのでかえって良かった感じ。安心した。明日は、心置きなく遊ばせて戴きます。

       まだ可愛いんですけど初物なので戴いてきました
 さて、本日、3日前に丁寧に見ていなかった『森』の木々を探索してみた。そのうち、1本だけ発生が始まっていた。まだ、『マメ』が中心なのだが、4株あったうちで比較的成長の良い2株だけ戴いてきた。

       置いてきた『マメ』(次はどうなっているかな?)
 次回、訪ねたときに、大きくなっていてくれると良いのだが、帰り道で何人かとすれ違ったので、どうなるかは分からない。

下ごしらえが済んだ収穫物
 はっきりと分かったことは、今年のマイタケの発生は、不作と言うよりも遅れているということ。これからも、諦めることなく山に通うことにしましょう。
 うまく都合をつけてね。

マイタケ探しⅡ

2019年09月18日 | キノコ採り
 世の中は3連休。山形では「日本一の芋煮会」等々、秋のイベントが各地で催されているが、私は勤務。3日間、ひたすら室内にこもっての業務であった。

 そうして本日、久しぶりの休日だ。これは、遊びに行くしかありません。山です。思い切り歩き回って、固まってしまった身体をほぐしましょう!
 先週、全く出逢えなかったマイタケを求めてN川に向かうことにする。

          マ○タケは食べ頃でしたが
 ただ、直近の情報では、秋田の『山釣り紀行』さんが、「ずいぶん遅れている」みたいなコメント。車中のラジオで聞いた九州の状況も「10日は遅れています」と言われていた。これは、今日も無理かな。
 思い当たる理由がある。これは、あくまでも私の経験による基準だが、秋のキノコ達は、最低気温が一けたまで下がる日が来ないと眠ったままで顔を出してくれない。ところが、山形市で、ようやく20℃を切ったのが、ごく最近。山間部でもせいぜい15℃ぐらいまでしか下がっていないのだ。
 ま、状況観察はやっておいた方がいいだろうし、何よりもマイナスイオンの世界で活動することは、私の身体に必要な栄養である。収穫はなくてもいいから歩きましょう!
 車止めに着くと、平日なのに先行車。見覚えのある車。A氏である。
「来てたのね。だとすると…。」
彼の行動を想像する。多分、途中の木々には目もくれないで、上流の『森』まで行ってしまう。その後、沢を渡渉してから尾根を探索するはずだ。
 だとすると、私は、手前の尾根を探ってみますか。
 去年見つけたばかりの北面の尾根を登る。息を切らせて登り続け、巨木を巡り歩く。運動不足の身体には極めて良い刺激だ。残念ながらマイタケの気配はなし。代わりにマスタケが出ていたので、柔らかそうな所を選んで戴く。
 尾根を下って、『森』を探索している所に、上流側から聞き覚えのあるクマ鈴の音。声を掛けて近づくと、やっぱりA氏であった。

         ミズコブでお茶を濁しました
 上流の様子を聞いたが、やっぱりまだ早そうである。2人で渓を下ることにする。想いは同じ。でも、自然の摂理に抗うことは出来ません。諦めましょう。
 私は途中でミズコブを採って帰ることにする。A氏は別の森に入ってハナビラタケを物色してみるそうだ。エールを送りあい、再び別れる。
 …舞い踊りは何時になるやら。

マイタケさがしⅠ

2019年09月12日 | キノコ採り
 植野稔さんのブログでマイタケの収穫が紹介された。今年初のマイタケ情報である。
 いよいよ出始めましたか。遂にシーズン突入。ワクワクします。でも…。
 このところの気象が異常すぎるため、暦だけからは生物界の季節進行を読み取ることがすごく難しくなっているのも事実。
 「50年に1度」とか「これまで経験したことがない」みたいな形容がつく雨や風や雪や気温。皆さんがおっしゃるように、地球温暖化のせいだと思う。そのため、「異常」が当たり前になってしまったのだ。
 
      いつ来ても豊かな森です
 で、今年はどういう異常かというと、梅雨入りがやたら遅くなった代わりに、梅雨明け後、体温を超えるような高温が9月に入っても続いている。挙げ句、「これまで経験したことがない台風」が首都圏を直撃し、送電線や電柱がなぎ倒された。猛暑日や熱帯夜の続く中、数十万世帯が停電したまま数日が過ぎようとしている。
 我が姉弟夫妻達は無事だったみたいだけれど、「想定外」とか「何とかなる」みたいな説明は、もう止めてほしいと感じてしまうのは私だけだろうか。
 さて、9月12日は休みだ、これまでの記録を見ると、山の様子見に行く価値はありそうな気がする。


       もったいないトビタケ


 ほしいのはマイタケだが、真の目的は、自分自身に対する甘やかし解消。定年退職後、アルバイトみたいな仕事はしているけれど、運動量は、ほとんど皆無。メタボ解消のためにラジオ体操をしたり、タラタラと散歩をしたりしているが、これでは体力が衰えていくばかり。息を切らして汗を流しながら自然と対峙すること。身体をいじめつつもワクワクの世界を楽しむことが今の私には必要なのだ。何も採れないかもしれないけど行ってみましょう!
 丁度1ヶ月ぶりのN川入渓。案の定、マイタケの気配は全くなし。でも、豊かな森や渓谷に浸り、いい汗をかくことが出来ました。
 出掛けてよかった!


      ナラタケモドキが出ていました

      佃煮になってもらいました(旨かった)