5月下旬。福島にキャンプ・ツーリングにでかけた。
目的地は小名浜港と安達太良山である。
栃木県の小山まで国道4号線で北上し、50号線に右折して下館の先から北関東道、常磐道とつなぐ予定だった。
しかし、50号線を気づかずに通過してしまった。しかもしばらく走ってからそれを知ったのだ。大失敗。
そこで益子から常陸太田にぬけてゆくルートに変更した。一帯は田園地帯で走っていて気持ちがよい。田んぼに丘に雑木林。空にはツバメがたくさん飛んでいた。ツインリンクス茂木の前もはじめて通った。
常陸太田には板東三十三ヶ所の札所、佐竹寺がある。秋田に移った佐竹氏は元々この地の領主で、このお寺は佐竹氏の時代からある観音霊場である。たまたま通りかかったので立ち寄っていくことにした。
2年ほど前にも来ているが、そのときは荒れた印象だった。山門の瓦はずれてしまっていて、地震の影響か本堂の前の石塔は二基ともくずれていた。それが山門の瓦は葺きかえられていて、色も塗りなおされていた。くずれていた石塔は基礎のコンクリートが打たれ、積み直されようとしている。
茅葺の本堂は国宝なのでこれが本来の姿だろう。以前の状態が気がかりだったので安堵した。
常磐道にはいって北上し小名浜港に到着した。ここにある、うろこいち、という店で食事がしたくてやってきたのだ。うろこいちに来たのは2回目だ。前回は2005年にバイク仲間のマックさんと、ともさんときた。あのころは不景気で金もなかったが、幸せだった。
店にはいってきんきの煮付け定食3000円とちょい刺しという刺身の盛り合わせ390円を注文する。
贅沢だけどたまにはいいでしょ。
きんきは大きい。びっくりするほど。そして美味し。刺身はふつう。でも390円は破格だ。
店の外には張り紙があった。私は食べて応援することしかできない。