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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

太古の世界からの贈り物!(自己開示力 10/10)

2013-05-29 | 第三章「無意識の世界」

 祖父が住んでいた家は瀬戸内海の沿岸で、川の中洲にあった。そんなこともあり、昔は大雨が降ると川が氾濫し畑が水に浸かったりし大きな被害を受けた。そんな、話を幼いころ良く聴かされた。

 今は、日本中護岸工事が行き届いているようであるが、ほんの50年くらい遡れば、日本中いたるところで水害は日常的だったようだ。

 遠野でも、猿ケ石川が昔はよく氾濫したようで、それにまつわる話が多い。カッパ淵とか太郎淵などカッパの話が有名な場所もいくつかある。カッパは人や馬を水に引き込んだりする話の裏には、水への潜在的な怖れがあるようだ。語り部の方から直接聴いたが印象的だったことは、昔はカッパ淵などは本当に深く、流れも急だったようで。そこにカッパが生きる。

 遠野では、松崎の母也明神(ボナリ明神)に立ち寄った。小さな祠があるだけであったが、そこの伝説は奥が深い。遠野物語拾遺28話にある話である。この話にはカッパは出てこないが、水にまつわる話として考えると、カッパの話にもどこか通じるように感じる。

 巫女が一人娘に婿をとったが気に入らず何とかしたいと思っていた。そんなある日、猿ケ石川の取水口がいつも崩れるので人身御供をしようということになったので、婿を罠にかけて人身御供にしたてた。そこまでは良かったのだが、大事な娘も婿と一緒に行くと決意し、白馬もろとも婿と一緒に川に沈んでしまった。そのお蔭か、堰口に不思議なことに大岩が現れ、以降それを足場に立派な堰が築くことができ、地元の人は随分助かったそうだ。さらに続きがあり、巫女も可愛い娘を殺してしまったことに嘆き、同じ場所で水に沈んでしまったとのこと。

 母也明神は、そんな巫女を祀った祠だそうだ。

 ところで、ボナリは日本の沖縄までひろがる巫女を表す縄文語?のようで、この話もかなり古いらしい。

 調べてみると、こうした人柱伝説は世界中にあるという。当然ながら、日本中にも沢山人柱伝説がある。来月行く近畿地方もあるだろう。

 さて、こうした昔話とか神話はどういう意味が祖先にあったのだろうかと想いを巡らす。厳しい環境の中で生き抜く知恵(心を健全にする何か)が絶対に含まれている思う。今日も、朝テレビを見ていたら、子供の心の病気のことが話題になっていた。今の時代も結構大変な時代だ。

 日本の昔話や、世界中の神話。臨床心理学を学ぶ中で、U先生からいろいろ学ばせていただいた。実によくできている。以前、神話公式というレヴィ=ストロークの理論をいろいろブログでも紹介したが、こころの平安をもたらす深い知恵が含まれているようだ。さらに、語りで身近な祖父母から、直接の祖先から伝え聞く話は、さらに深い意味があるだろう。

 自己開示力 10/10

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