若いころ大阪で独身生活をしていたころ、先輩から、「時々、豪華に自分の好きなものをたらふく食べることは、とても大事!」と教えてもらった。それから、何処で何を食べるかということを、時々考えるようになった。不思議なことに味覚というか、食を大事にすることで、精神的に落ち込んだ時も救われ、明日への元気が湧いてきたものだ。
「生き甲斐の心理学」では成育史を宝のように大事にする。そんなこともあるので、自分の幼いころからの美味の原型をあれこれ思い出していると、いろいろ気づく。幼いころは味覚だけでなく、スキンシップもあり、それだけ満足感も印象的な気がする。小学生のころ、中学生のころ、高校生のころ、大学生のころ、そして就職したころ、青年、成年時代、中高年時代、。。。いろいろ思い出して気が付いたのだが、「あの時は、うまかったな」という記憶がある時代は、充実していることが多い。反対に、あのころ何を食べていたっけと考え込む時代は、精神的にも何か問題があるような時だったようだ。美味しいものをあの時食べていれば人生変わったかも・・・
吉野に30回以上行幸をされた持統天皇。私は、秘かに大変失礼かもしれないが、吉野でしか食べられない美味しい食事があったのではと想像している。それは何だったのだろうか。考えるだけで楽しくなる。
私は、縄文時代にも興味があるので、五千年前の祖先が食べた絶品料理も妄想する。縄文クッキーとか考古学講座で経験上食べてみたいと思うものもあるが、美味しくなければ嫌だ。食材も今と比較にならないほど豊富であった縄文時代。どのような絶品があったのだろうか。日本食は世界で注目されているが、そのルーツは一万年以上つづく縄文文化にあると秘かに思っている。そして、縄文時代の料理を妄想するためにはアイヌ料理や沖縄料理も参考になるかもしれないと最近思い始めている。さらに、身近な正月のお節料理、特に栗きんとんや黒豆などは縄文料理を妄想するのに最高かもしれない。
冒頭の写真は浅草でどじょうを食べた時。次の写真は高倉町カフェのパンケーキ。
私にとっての吉野 10/10
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森 裕行 | |
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