先日は府中の公園で、ロウバイを満喫した。何とも言えない良い香りで、孫娘も喜んでいた。自分の家には、庭がないが、ベランダがあり、ローズマリーの鉢植えもある。
そして、まだ大寒であるが、何とも言えない良い香りを放っている。2月4日、立春がまじかである。これから、春にかけ、大好きな香りを放つ沈丁花も咲き始める。
人間に与えられた五感の一つ臭覚。心地よい香りは、あたたかい感情を直接湧きあがらせるようである。匂いも心地よいが、湧き起る感情も素敵である。
さて、今日は、防衛機制の抑圧を取り上げてみよう。テキスト(生き甲斐の心理学)によると、≪人からの非難、嘲笑を恐れて意識・無意識に、何かの感情、自己主張を我慢すること≫とある。感情を抑圧する例がテキストにも載っているが、自分にも思い当たることがある。
20歳後半から32-33歳ごろまで、コンピュータ営業の一線で働かせていただいた。大阪で営業で良い成績をとっていたころは、一日のうちで、Aというお客様には喜ばれて、平安感一杯になり、次のBというお客様には叱られて不安一杯になり、次のCというお客様に注文をいただき有頂天に・・・そんな感情生活を送った。先輩にこんなに感情が変化して自分は大丈夫なのだろうか?そんな質問をしたことさえある。
その後、東京に転勤となり、新しい場所で営業活動をした。出産を控えた妻と一時別れ、関西とは違う商文化で商いをした。そのうち、体調もここ一つ、また、変な動悸がして、大病院で精密検査をしてもらったことも。結果は、身体は問題はないとのことだった。今考えると、軽い神経症だったようだ。
自分の不安感を、そのまま放置すると、不安感ー>怒りー>身体症状ー>ウツー>錯乱 の階段をいつの間にか登って行く。恐らく、何かの不安感を抑圧し、身体症状にまできたのだろう。感情の抑圧は怖い。
大阪でバリバリ仕事をし、結構期待されて東京に来たこと。東京の仕事にどこか慣れず、仕事も決して順調ではなかったこと。妻子への心配、そんなことが重なった。心の病は、6つの要因があるといわれる。①遺伝 ②老化 ③環境 ④自律神経 ⑤免疫 ⑥内分泌
新しい環境の中で、③環境が決してよくなく ④感情を抑圧したことで自律神経に影響もあったのだろう。そんな風に6つの要因から、病理が発生するのだろう。ただ、その後、妻子が上京したり、仕事にも慣れたりして、環境が改善されたりし、いつのまにか自然に良くなっていった。
感情はどのように抑圧されるのか?
意外と自分も知らなかったが、湧き起る感情を否定的に解釈してしまい、肯定的に解釈することを忘れてしまうことだと思う(テキストにもあるとおり)。営業活動をすると、軽い罪悪感とか、劣等感などストレス曲線の感情も日常茶飯事である。それを、こんな感情を持つ自分はダメだとか思っていると、感情そのものを抑圧してしまうのだろう。
感情は、うまく言語化されたりして意識化され、しかも肯定的に解釈する習慣をつけるとへんな抑圧もなく、好循環が始まる。例えば、極端な例として嫉妬心が起こるとする。嫉妬する自分をなんて嘆かわしいと解釈するのではなく、Aさんに嫉妬するのは何でかと考える。そうすると、その背後にいろいろ見えてきたりする。そこで、熟慮の末にBという行動をとるのだ。嫉妬心を抑圧して、いつの間にかAさんに無意識につらく当たるのではなく、あるいは自分を責めてストレス曲線の階段をのぼるのではない、第3の道がかならずある。
こころの防衛機制を考える 14/15