著名人が次々に天に旅立っていく。同世代の人間として寂しい思いである。
特に印象的なのは、独特の「個性」の持ち主である。
樹木希林、西條秀樹、津川雅彦さん等ユニークな存在だった。
いずれにも共通しているのは、「己に忠実に生きた方々」だったように思う。
卒業式の寄せ書きに「自分らしく生きたい」と書いた記憶があるが、果たして実践出来たか、疑問符がつく。
人生の半ばまでは、流れに掉ささずに、流れに沿って飄々と生きてきたように思う。
後半生は、「自分流」を貫いてきたように思うが、妥協せずに生きてこられたか、些か疑問だ。
同世代の有名人は「自分らしさ」を貫き通されたように思う。
余生は、もっと「自分らしく」生きたいものである。
雲 海 に 浮 ぶ 阿 蘇
自民党の総裁選挙が行われている。甚だ低調の感を免れない。
下馬評では、現職有利と云われ、対抗馬に勢いが見えない。
各派閥は損得勘定で、離合集散しているようで、日本国の総理を選ぶ選挙とは到底思えない。
これも自民党の人材不足を象徴してのことだろうか。
もっと堂々と、国の未来を競い合う、総裁選挙であって欲しいものだ。
価値観の多様化と社会の想像を絶する変化により、未来のビジョンは描きにくいと思うが、
その未来像を示すのが政治家の使命ではなかろうか。
総裁選挙で「この国のかたち」が争点になった記憶がないのは、淋しい限りだ。
総理を目指す人には、未来に夢と、希望を託せる人になって欲しいと思う。
雄 大 な 阿 蘇 連 山
現代は、高学歴社会になって、猫も杓子も「学士様」になってきている。
高学歴になって結構なことだが、人間としての教育が為されているのか、はなはだ疑問だ。
昔の「寺子屋」の方が、しっかりと人間教育が行きわたっていたのではなかろうか。
不祥事続きの中央官庁の役人達を見れば、「学歴はあっても、バカはバカ・・・」と云わざるを得ない。
折角の高学歴が、豊かな「教養」にまで、昇華されていないのではないか。
学歴のあるエリートの人達に言いたい、「学歴」を人間としての教養を身につけてもらいたいと。
「教養」という「徳育」を身につけて、不祥事のない明るい社会を築いてもらいたいものだ。
松 島 周 航
退院して、リハビリを始めて間もなく1年半になる。
その間、歩行訓練と軽度の運動は、リハビリとして根気よく続けている。
依然として「フラツキ」と「視力」の低下は続いている。
リハビリには、忍耐と継続が求められる。時には絶望的な思いに駆られることがある。
艱難には、「忍耐」を必要とし、「忍耐」は「練達」をを呼び、さらには「希望」を招くという。
未来に「希望」を託して、連日リハビリに励んでいます。
この連鎖から、何時解放されるのか、半信半疑のリハビリを続けている。
退院時に比べれは、確かに復調してはきているようだ。
「病」は人間を我慢強くするというが、何時まで続くのだろうか・・・。
秋 色 漂 う 大 山
コミュニケーションは、話し上手と聞き上手によって、会話も弾むようになる。
一般的に、日本人は話下手と云われているが、聞き手の姿勢によって、その展開が変わってくる。
受け手の人が、上手く誘導すれば、会話は楽しく、イキイキしてくる。
「サワコの朝」の番組では、彼女は話し上手でもあり、聞き上手でもあって、鮮やかな二刀流の達人だ。
突っ込みは鋭く、ユーモアとウイットがある上に、聞き出す巧みさに舌を巻く。
流石にプロだと何時も感心して観ている。
彼女の多くの「引き出し」と、豊かな感性に魅せられている。
本当に爽やかな番組である。
深 緑 の 水 の 底 ( 蔵 王 の お 釜 )
全米オープンテニスで「大坂なおみ」さんが優勝して、コーチの重要性が、指摘されている。
日大のアメフト問題から次々にパワハラが、雨後の筍のように、告発され続けている。
日本のスポーツ界全体に「組織体制」と「指導方法」等が抜本的改革が求められている。
旧来の日本式指導体制では、近代スポーツに馴染まないからだろう。
特に徒弟制で根性重視の指導法では、若い人達には馴染みにくい。
選手とコーチがイコール・フッティングでパートナーシップが求められているのではないか。
「組織」は管理能力のある人財が必要であり、元名選手でなくてよい。
名声と権力が結び付くと、パワハラの温床になりかねない。
功なり名を遂げた、組織運営とコンプライアンス能力のない会長や理事長は、この際、身を引くべきである。
京都駅でのコンサート風景
IT化の進展により、顔の見えない会社・企業が増えたきたように思う。
これは費用削減策の一環だろう。営業拠点のない、姿の見えない会社が、増えていくということだ。
テレビのコマーシャルを見ていても、何の会社か、何のコマーシャルか判らないことが多い。
姿・形の見えない会社・企業は、不気味であり、信用できるのか否か、判らなくなってきている。
今後ともこの傾向は続くのだろうが、何を以て信頼できるのか判り難い。
会社の信頼の物差しは、どうなっていくのだろうか。
店舗やオフィスを減らすばかりでは能がない、何か信用の指標が欲しいものだ。
動 か ざ る こ と ( 大 濠 公 園 )
全米オープン・テニスで優勝を飾った「大坂なおみ」さんが、日本へ帰ってきた。
早速待ち受けていたのが、「凱旋インタビュー」だった。
ややタドタドしい日本語だったが、戸迷いながらの素直な「なおみ節」だった。
素直で率直な受け答えに好感が持てた。彼女の人柄が出ていたように思う。
その時、頭を過ったのが不朽の名作「ローマの休日」の最後のインタビューシーンだった。
王女役のヘップバーンが、各地の印象を聞かれた時、迷いながら「印象に残ったのはローマ」と答えたシーンだった。
それほど彼女は堂々としていて可愛らしかった。
素直な喜びは人々に感動を呼ぶものだと思った。
祝 福 の 浦 上 天 主 堂 の 祭 壇
1960年頃、森政弘氏の著書「非まじめのすすめ」がベストセラーになったことがある。
氏はロボット博士と呼ばれて、「ロボコン」の創設者」であり、仏教に造詣が深い人であった。
その著作はユニークで、「真面目集団」にとっては「意識改革」のお手本となった。
硬直した思考にはソフトに、「豊かな発想」を軽妙に記された、名著であったことをはっきりと記憶している。
柔軟な思考は、発想力に繋がると説く素晴らしい本で、現代にも通用するように思う。
加齢が進むと、とかく頭は固くなりがちだが、柔軟な思考力は持ち続けたいものである。
老人よ、頑固に凝り固まるな、豊かな人生は、豊かな想像力にある。
常識は、時代とともに、移りゆく。
平 和 と 希 望 の シ ン ボ ル
マスコミは連日、その偉業をたたえている。
まさか私が生きているうちに、優勝シーンを見られるとは思わなかった。
世界のマスコミもその偉業を褒め称えているという。世界的アイドルになった感がある。
その素晴らしさは彼女の飾り気のない「自然体」の中にある。
その偉業の裏には、母親の指導、教育にある。また、コーチのポジティブなパートナーシップにあると思う。
何をおいても、世界は彼女の人間的な素晴らしさに驚嘆したのではないか。
ユーモアあり、謙虚さあり、人間的魅力ありで、久しぶりに感動させてもらった。
日本のスポーツ界の選手とコーチの有り方にも、一石を投じたのではないか。
日本の親子の有り方にも、資するものがあると思う。
美 し く 咲 く