+3Kの牛の如く

前に向かってひたすら歩く。
感動し、希望を胸に、明るく楽しく元気に。
大地を踏みしめて歩く。牛の如く。

白髪岳を守る会の活動

2009年06月09日 | 熊本県の山
白髪岳を守る人々への「感謝という感動」を何ゆえに覚えたのか。今日はそのことに触れてみたい。
それは登山口から歩き始めて直ぐに目に付いてきた。いわゆる木々の名称を記した木札である。知っている名前もあれば、初めて知る名前もある。
名前どころか、同じような木で見分けが付かない木もある。
勿論私が無知なことは百も承知であるが、そんな自分のことよりも、むしろ物知りな山の会の人々の存在に先ずは驚くばかりであった。
併せて、白髪岳を愛する思いがこれだけの自然林に名札を付ける行為へと結びついたのだろうと、正に頭の下がる思いが沸々と湧いてきた。
黒髪山との姉妹山調印記念の陶板に記してあるとおり「豊かな自然を次代の人々に豊かな自然のままに残すために」という思いがひしひしと伝わってきた。
以下の写真は、白髪岳を守る人々の足跡を残したいと思って撮ったものである。本来ならば、特徴が分かるような葉や幹まで紹介すべきところではあるが、カメラも腕も限界だった。
「えごのき」と「いぬかや」

「もみのき」

「さわぐるみ」と「さるなし」

ばいけい草

「アブラチャン」と「あかがし」

「みやましきみ」と「シラキ」

「ヒメシャラ」

「ハイノキ」と「ツルマサキ」

「みづめ」と「いぬしで」

「水の守り神ブナ」

枝が大きく繁っている。守り神の精霊を感じようと手を当てる仲間。

「つたうるし」と「つるあじさい」いずれも他の木に巻きついている。

「なつつばき」と「くましで」

「しろもじ」と「いちい」

「はりきり」

「ホーホーほうのき」

「みづき」

「コシアブラ」と「あおはだ」

「いたやかえで」と「こつくばねうつぎ」

「たんあさわたぎ」

「かなくぎのき」「つるまさき」と「かまつか」

「コバノガマスミ」と「ヤハズアジサイ」
 

この他にもまだ名前があったかもしれないが、それにしても凄い活動である。
しかしながら、これ程までに山を守る活動をされていても、立ち枯れしている木や倒れてしまった巨木、消えてしまったスズタケの群生など、台風や温暖化、それに鹿の影響等々による自然環境の変化は著しいものを感じざるを得ない。山頂付近の木々もまばらで寂しさすら感じるほどである。

とはいえ、一方で倒れて土に化しながらも新たな生命を育んでいる木。
僅かに残った根っこから懸命に水分を吸い上げながら新たね芽吹きをしている木。
正に命の連鎖、自然の営みの神秘さを教えてもらったような気がした。

「白髪岳自然環境保全地域」という表示板には、「指定地域は、九州山地のほぼ南端に位置する標高1416メートルの白髪岳と、標高1233メートルの猪ノ子伏を結ぶ稜線部一帯の国有林で150ヘクタールです。区域内は標高1300メートル前後を境として、下部にはモミ、ツガ林、上部にはブナ林が発達し、白髪岳山頂周辺はノリウツギ低木林となっており、特にブナ林は、わが国におけるほぼ南限に近く、「伐られたことがない」といわれる樹林が残り、すぐれた林相を呈しています。・・・」国民の大切な財産として保存するために指定するという趣旨が書かれていた。

山を守る会の人々の活動には頭が下がる。正に感謝の一語に尽きる。
山に癒してもらう人間として、私もまた自然を守る担い手の一人ということを感じさせてもらう白髪岳の自然林であった。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとう御座います (山馬鹿)
2009-06-10 20:40:16
素晴らしいレポ、ありがとう御座います。

自分が登った時のことを、少し思い出しました。ほんとに、愛されている山ですね!

「豊かな自然を次代の人々に豊かな自然のままに残すために」 ・・・この言葉通りだと、思います。(陶器に、書かれてあったのを)

山への感謝の気持ち、ほんとにありがとう御座いました。
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私こそ山に感謝です (+3k)
2009-06-13 00:13:06
山馬鹿さん出張ご苦労様です。
豊かな自然の大切さを教えて貰って、私こそ山に感謝です。
山に行き始めて丸3年になりましたが、山の仲間が出来、自然の大切さをこの眼で実感し、自然の偉大さまでもが四季折々の草木の生命から教えてもらうのですから、凄いです。
少しずつ無垢な少年時代に戻っているような・・・。
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