クワガタ~スズメバチ等の覚書

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朽木屑を運ぶオレゴンルリクワガタ♂

南米の大きなカブト虫

2014-09-02 11:23:46 | ネプチューン

南米にはヘラクレスオオカブトやゾウカブトなど

非常に大きなカブトムシが分布しています。


画像奥がヘラクレスオオカブト・手前がネプチューンオオカブト



今日はその中のネプチューンオオカブトを載せてみます。



今年7月中頃に展示会用としてオスを入手しました。

大きさは体長約135mm、まあまあの個体です。






一週間の展示会が終わり

さて このネプチューンどうしたものか?

少し悩みましたが とりあえずは飼育することにしました。

が、どうせ飼うなら♀も一緒にということで 

8月上旬にメス到着!


点刻が多い! 上翅中央付近に微毛が二筋



このぺアは同腹で、コロンビアのサンタンデール産です。





一週間ほど別々に飼育して

その後2回交尾、そして産卵セットを組みました。




セットから10日ほど経過した今日

産卵の確認をしたところ

7個の卵を見つけました。

一日の産卵指数は0.7個位でした。




母虫が誤って潰してしまわないように7つの卵は回収し

別の容器で管理します。

そして、母虫の容器にはマットを追加し

底から10cmほど固く詰めて

その上に軽くマットを載せ、再び母虫を入れました。

次の産卵床の出来上がりです。

卵の大きさは米粒より少し大きく楕円にした感じです。

卵は新しいものほど白味が強く、

日にちが経つにつれ、クリーム色がかってくるようです。




このカブトムシのグループは体に微毛が多く

特に♂の胸角や、頭部・お尻の付近は顕著です。


♂ 頭部


♂ 腹部末端


♀ 腹部末端



♂胸角下部のライン状にある微毛は

フェロモンを出しているとの説もありますが 

詳しくは判りません。

個人的には体の微毛が果たす役割の一つに

害となる生物の付着防止と

湿度・水分との関係があるのでは? と思っています。


また、♂は気性荒く

少し触るとシューシューと威嚇発音し、独特の臭いも出します。


♂ 正面1


♂ 正面2



甲虫類は、胸部と腹部との接合部が急所で

そこに刺激を与えると画像のように強い力で挟みます。

場合によっては人の指が切れてしまうほど恐ろしい場所です。

試しに500円コインで触れてみると

がっちり挟んだまま離しませんでした。

市場流通量の多いコーカサスオオカブトなどは特に注意が必要です。





それでは ネプチューンの現地生態についてザックリと・・・

ヘラクレスと混生していますが 

本種の方が個体数は少ないとされています。


高温を好みません。 

標高2000m付近の湿度の高いところに棲息しており

気温は日中でも23度くらい

明け方の気温14.8度の時でもライトに飛来したことがあるそうです。


発生期は雨季の始る4月から7月初めころ。

野生での寿命は不明ですが

飼育では上手に飼うと1年くらい生きます。


参考文献:鈴木知之,2005,クワガタ・カブトムシ飼育大図鑑,世界文化社.



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