クワガタ~スズメバチ等の覚書

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アカマダラハナムグリ・2-羽化

2016-08-15 18:04:13 | アカマダラ

2016年5月に孵化したアカマダラ(購入)が羽化しました。

孵化から成虫になるまでの期間は2か月ちょっとで

これまで得ていた情報の通り

本当に短い幼虫期間です。







しかしながら、他のハナムグリがどれだけの期間を得て

羽化するのか判りませんので

それが特別なものかどうかは知るところにありません。


三つの繭玉

3つの蛹室をそれぞれ暴いてみると

一つ目は既に羽化していました。


↓中央の変色部が蛹室






↓まだ触覚が綺麗な朱~赤色


二つ目はまだ蛹で、羽化の様子が観察できそうです。




三つ目も蛹。

↓蓋のすぐ近くで蛹室






羽化

アカマダラは、オレンジと黒の文様が綺麗で

とても個性的な種です。

アカマダラは果たしてどのような体色で羽化し

色付いていくのか?

興味のあるところでした。


2016年8月14~15日にかけて

1頭の蛹が羽化しました。


↓メスのように思う



↓羽化当日

↓頭部・胸部・脚部は既に色着き

↓羽化最中





羽化したてのアカマダラの羽は白く

黒い文様は肩のあたりにらしきものが

うっすら見える程度でした。


↓腹面



羽化から約6時間経過した新成虫の羽は

薄めとはいえ既にオレンジで

通常の成虫に近い状態になっていました。


↓羽化から約6時間後







羽化して間もない新成虫の体からも

かすかながらもあの独特な匂いを感じとることが出来ました。





考察

アカマダラの幼虫期間は2か月強と短く

ものすごいスピードで成長して行きます。

大型鳥類の巣から幼虫が発見されることが

珍しくないとされることを重ねると

それらの鳥類の成長期間に同調したかのような生育速度です。

また、情報通り

今季羽化した個体は翌年に産卵するのであれば

冬季にアカマダラの幼虫は存在しない可能性があり

管理されなくなった鳥類の巣との関連性も気になるところです。


今回は運よくアカマダラの羽化を観ることが出来ました。

羽化したてのアカマダラの羽は透き通るように白く

大変綺麗なものでした。

そして、羽化から数時間で羽も本来の色合いに近づき

更に時間の経過を経て色は濃くなり

より成熟していくものと思います。





↓野外個体



今回の観察からアカマダラハナムグリ

テネラルが短いということも感じました。


今後も引き続き新成虫の様子や

今年6月に採集された野外個体の観察を通して

アカマダラの世界を覗いてみたいと思います。



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