貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

カールトナイト(カーレトナイト)

2022-10-05 20:04:47 | ややレア

Carletonite。オタワにあるカールトン大学にちなんで名付けられたものなので、「カールトナイト」が正しい。
採集地の Mont Saint-Hillaire は「モン・サン=ティレール」ないし「モン・サン=チレール」であって、「サン・チラール」ではない。検索すると「もしかしてモン・サンチラール?」とかグに言われるけど、そうじゃねえよ。そっちが間違えてるんだよ。
なんでこんな間違いをするの? そしてその間違いを踏襲するの? いい加減にしてほしい。(そんなに怒るなよ) シャッツク石だのモンブラ石だのデュモルチ石だの、どうしてこう(もうやめとけ)

はい、気を取り直して。
稀少石の宝庫モン・サン=ティレールの石がやってきました。あまり産地とかに詳しくないあちきでも、ツメブとここは知っている。詳細はめんどいので別項で。

カールトナイトはモン・サン=ティレール特産の稀少石。ただしmindat にはロシアのムルンスキー山塊でも出るとある。固有鉱物とは言えないのかな。
組成は KNa4Ca4Si8O18(CO3)4(OH,F)・8H2O。珍しい元素は入っていないけれど複雑。ケイ酸塩なのか炭酸塩なのかハロゲン化なのか水酸化なのか。鵺のような石ですな。堆積岩とマグマがぶつかってできたいわゆるスカルン鉱物なのでしょうけど、どうしたらこうなるのか。
石好きの間ではレアストーンとして人気があるけど、劈開結晶がほとんどで自形はあまりない。

で、そのレアストーンをなんと1000円でゲット。お店の名前は書かない。これ以上スナイプ合戦がエスカレートするとあちきが買えなくなる。(心が狭いぞw) これは滑り込みセーフで買えたけど、もう一つ目をつけたものは駄目だったorz
しかし珍しいものを安く売ってくれるお店はありがたい。

Z

あちきの写真では出ないけど、すこーしグレーがかった青。ごくかすかに赤みが入っているようにも見える。何かに似ているようで、似ていない。劈開の端麗な姿もいい。

とにもかくにも、モン・サンチレールの石ですからね。えへん。(あほw)

     *     *     *

と、ここで終わるはずだったのだけど、驚天動地の発見。(大げさなw)
これ、蛍光するのです。長波。肉眼では緑と薄赤(ピンク)と黄色が見える。
写真で撮ると、赤と青になる。わけわかめ。

さらに何と何と、テネブレッセンスを見せる。UVライトを消した後、しばらくの間ぼんやりとした赤が浮かぶ。ピカッという燐光ではなく、ハックマナイトと同様の「変色」。
青い石の青がなくなって、暗い赤になる。写真だと何のことやらになってしまいますな。

はええ。こんなこと知られていますか?
青く美しいレアストーンだというだけでなく、こんな芸当も見せてくれるなんて、実に素晴らしい石ではないですか。


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