お役立ち情報ブログ

日々の生活やビジネスにおいて役に立ちそうな情報を収集、公開しています。

仕事って何 「脳がちぎれるほど考えよ」  (孫正義ソフトバンク社長)

2014年04月12日 07時56分54秒 | お役立ち情報
 4月、多くの若者が新社会人として第一歩を踏み出す。日本企業を取り巻く競争環境が厳しさを増す中、仕事とどう向き合うべきか、何のために働くのか。壁を乗り越え、実績を積み重ねてきた経営者や識者に語ってもらう。



 米携帯電話大手スプリントの買収など、世界規模で事業展開を推し進めるソフトバンクの孫正義社長。「世界一の企業になる」という目標を掲げ、創業30年余りでグループ企業は1300社を数え、さらに成長し続けている。飽くなき事業欲はどこから来るのか。若い世代に何を望むのか。

■5分で発明、毎日挑んだ

 ――ソフトバンクは猛スピードで事業を広げています。そこまで急ぐ理由は何でしょう。

 「企業の価値は挑戦と進化で決まる。受け継いだものを守るだけでは会社は大きく強くなれない。世の中の進化に置いていかれて地盤沈下していくだけだ」

 「例えば、創業後30年間生き残る企業がどれくらいあるか。ありとあらゆる会社の0.02%しかないといわれる。今から30年後、新社会人の多くは今の僕よりちょっと若いくらいだが、家庭を持ち、大黒柱として支えているだろう。ただし、創業から30年で99%以上の会社は無くなっている。米アップルですら、倒産するのではといわれた時期もあった。30年後どうなるのか、先を読む選球眼が大事だ」

 ――挑戦や進化を続けるには、どうすればよいのでしょうか。

 「僕が考えた、働く上での極意が幾つかある。1つは『脳がちぎれるほど考えよ』。米国に留学した19歳のころ、1日5分で1つ発明するノルマを自らに課した。1年間で250件ほど特許に出願できるようなアイデアを生み出した。そのうちの1つが音声付きの多言語翻訳機で、試作機まで作り、1億7000万円を稼いだ」

 「さっそく今晩にも、ストップウオッチできっちり5分間測って、世界初のモノを考えてみてほしい。新しい水道の蛇口とか、今までにない自動車のワイパーとか何でもいい。脳がちぎれるほど考えて、それがモノにならなかったとしても、そのアイデアは人生のどこかで役に立つはずだ」

 「ソフトバンクを創業する時も、どんな事業をすべきか40くらいアイデアを作った。恐らくどれを選んでも、少なくとも日本一、さらには世界一を狙えたと思う。それくらい最初に考え抜いた」

 ――英ボーダフォン日本法人や米スプリントなど、兆円単位の買収を仕掛けてきました。どんな勝算があったのですか。

 「『資金があるから事業をやる』ではなく『何をしたいか』で事業を決めることが大事。ソフトバンクはモバイルインターネットの分野で成長を目指すと決め、情報革命で人々を幸せにするという理念を掲げた。ボーダフォン日本法人の買収は2兆円近くを投じる大ばくちだったが、携帯電話事業への参入はソフトバンクにとって欠かせない選択だった」

 「後押ししてくれたのが私の同志である、ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さん。『本気でモバイルネットに攻め込むなら、ボーダフォン日本法人を買うリスクより、買わないリスクの方が大きい』という柳井さんの一言で決断した」

 「やみくもに突き進むのではなく、戦うためには武器も必要だ。ボーダフォン日本法人の買収は、多くの人に『うまくいくはずがない』と言われたが、私は『日本で一番になる』と言い続けてきた。アップルのスマートフォン『iPhone』が世に出る前から、創業者の故スティーブ・ジョブズと日本での独占販売権について約束を交わし、収益源になると見通していたからだ」

 ――事業を手掛ける上で判断に迷うことは。

 「義と利のどちらを選ぶか。東日本大震災の時に考えさせられた。我々の電波があと10メートル、20メートルでも届いていたら、1人でも多くの命を救えたかもしれない。その反省から3兆円ほどのお金をかけて一気に通信網を整備した。お金がかかるとかは問題ではなく、義を取る必要もある」

 「志を共にする者を集めることも大事だ。アイデアを考えるくらいなら1人でできるが、革命的なことをなすには仲間を集めなければならない。良いときも悪いときも、本当に志を共有できる仲間こそ頼りになる」

(学生向けに話した内容と書面回答をもとに再構成しました)

【私のこだわり】 時代は追わず、仕掛けて待つ

 孫社長が常に心に念じているのが「時代は追ってはならない。読んで仕掛けて待たねばならない」という言葉だという。既にあるモノをちょっと変えて売る、という程度のモノはどのみち続かない。「新しい時代を作るんだ、世界中の人に興奮を与えるんだ」というくらいの情熱が必要と説く。先を読む冷静な目と熱い情熱とが混在しているところが、孫流経営らしさかもしれない。

(川上尚志)



孫正義(そん・まさよし) 16歳で単身米国に渡り、1980年カリフォルニア大バークレー校を卒業。81年ソフト卸販売の日本ソフトバンク(現ソフトバンク)を創業し、社長。果敢なM&A戦略を通じ、日本のIT分野で先駆的な役割を果たしてきた。佐賀県出身、56歳。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ファストリ純利益3%減 14年8月予想、国内ユニクロ伸び悩み

2014年04月12日 07時41分01秒 | 経済
 衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは10日、2014年8月期通期の業績予想を修正した。連結純利益は前期比3%減の880億円と従来予想(2%増の920億円)から一転して減益見通しとなる。13年末に在庫処分のため値引きを進めたほか、人件費や物流費の増加で国内ユニクロ事業の採算が低下。海外の好調で補いきれず減益となる。

 売上高は前期比20%増の1兆3700億円と従来予想を480億円上回る見通し。中国などアジアを中心とする積極的な出店を背景に、海外ユニクロ事業の売上高は59%増の4000億円と従来予想を500億円上回る。一方、既存店の伸び悩みで、国内ユニクロ事業の売上高は5%増の7150億円と従来予想を50億円下回る見込みだ。

 営業利益は1455億円と9%増えるものの、従来予想を105億円下回る見通し。海外ユニクロが350億円と91%増える半面、国内ユニクロは1000億円と3%増にとどまるとみている。

 同日発表した13年9月~14年2月期の連結決算は、売上高が前年同期比24%増の7643億円、純利益が1%減の645億円だった。発熱保温肌着「ヒートテック」が好調。単価の高いシルクやカシミヤの衣料品も伸びたが、在庫処分のため値引きを進めたことが利益を圧迫した。

 14年8月期末のユニクロの店舗数は、国内が857店と1年前に比べ4店増を計画。海外は632店(前期末は446店)と大幅な増加を予定している。柳井正会長兼社長は記者会見で「近い将来、海外ユニクロの売り上げが国内ユニクロの数倍になる」と語った。

 消費増税の影響については軽微との認識を示した。3月の国内ユニクロの既存店売上高は前年同月比0.6%増。「駆け込み需要はほとんどなく、(増税後も)以前と同じように計画通り売れている」と述べた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする