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ひからびん通信

日頃思ったことなどについてコメントします。

地方公務員の退職金、平均でいくら?

2019年11月23日 | 社会問題

地方公務員の退職金の平均額が、約2250万円だそうです。
これを高いとみるか、低いとみるか意見は分かれますが、
こんなもんだろうとというのが率直な印象です。
ちなみに高給取りと思われる銀行員でも、退職金の額は公務員よりやや少なめで、
半分を一括で受け取り、残りを年金方式で受け取るやり方が行われているようです。銀行以外のメーカーなど一般会社の場合は、もっと低い額に抑えられているものと思われます。

サラリーマンの多くは長年勤務した会社から、最後にまとまった
お金としてもらえるのがこの退職金ですが、その使い道はどうなのでしょう。
老後に備えなければならない資金としての貯金、住宅ローンの繰り上げ返済、住宅の修理・リホーム費用、旅行代、車などの購入資金などなどいろいろあると思いますが、二千数百万円の金額ではとてもカバーしきれないのも事実です。

さらに年金の支給開始年齢は原則65歳(60歳からの受給を繰り上げる場合は、年金の支給額は約30パーセント減)からですので、それまでの生活費等も考えると退職金の額としてはとても寂しいものだなあというのが率直な感じです。
また、これからも続く介護費用、病院にかかる治療費、薬代などを考えたらいくらあっても足りないというのが現実なのではないでしょうか。

世間では、公務員は恵まれすぎているなどと批判されますが、中央官庁のキャリア官僚を除いて、ノンキャリアや地方公務員ら実際の公務員の生活はつつましいものです。退職金がろくに出ない中小企業、事業所は多数あり、また厚生年金の受給が見込まれない自由業者などは国民年金のみの支給しかありませんから、状況はさらに厳しいものとなるのでしょう。

ではどうしたらいいのか答えはもう出ています。
老後の生活を年金だけに頼れない以上、70歳まで働いたうえ、もらえる年金の額が減少することをはっきり認識することが絶対に必要です。
そのうえで、生活を質素に、健康を維持しながら生きていくしかありません。

能力、才能に恵まれた人は別ですが、退職金を元手に株に手を出したり、
下手な起業に挑戦することはお勧めできません。
自分だけが貧しいのではなく、みんな生活に苦しい社会になるのでしたら、それほど不幸な気持ちにならなくて生きていけます。
過去を振り返っても、少なくとも物質面の生活の豊かさは今が最高なのですから。




養育費の額はどのようにして決まるのですか

2019年11月13日 | 社会問題
離婚する際に問題になるのは、幼い子供の親権はどちらが持ち、

離婚後子供はどうやって育てていくのかということです。

親権は双方の話し合いにより決めますが、一般的には妻が親権を持つケースが多いです。

ただ、離婚原因が妻の浮気などの場合は、夫が子供の親権を持つこともあります。

次に、妻が親権を持つとして、子供の養育はどうやってするのかが問題となりますが、

収入の乏しい妻に対しては、別れた元夫からの養育費の援助が必要です。

その額は夫の経済状態次第ですが、離婚に至る夫婦は貧困家庭が多く、支払われる

養育費の額も大した金額はもらえないのが一般です。

養育費などいらないから、こんな男とはとにかく別れたい

という思いから離婚する女性もいます。

一方、裕福な夫婦は、多少夫に問題があっても妻ら離婚を求めることはないのですが。

裁判実務では、子供一人について2,3万円が相場なように思えます。

一応最高裁判所で作成した養育費の基準表みたいな資料があり、弁護士は

これを利用しているようですが、金額が少なく、母子家庭の貧困問題に

つながるからということで、今後基準が見直されることになりそうです。

しかし、基準が多少改められても、離婚夫婦の経済状況は何も変わっていないのですから

養育費の支払い額が増加することはないでしょう。

さらに問題なのが、養育費の支払い義務を公正証書にした場合でも、結局最初の数か月は

約束通りの支払いがなされても、しばらくすると滞るようになり、困った元妻が

公証役場の公証人に連絡してくるのです。

わざわざ公正証書まで作ったのに、相手の所在が分からなくなったり、勤務先を

くびになっていたりなど、強制執行に及んでも、養育費の支払いが確保できない

というケースが多くあります。

このように法律でいくら解決しようとしても、金のない者からは養育費は取れない

という現実が立ちはだかるのです。

困った妻は、行き場がなくなり、新しい男を作ったり、風俗に走ったり、さらに子供を

虐待する場合もあるのでやり切れません。一番の被害者は生まれた子供です。

結婚が困難な状況は続き、結婚しても離婚になるのが半数近くあり、離婚しないでも

実質的に夫婦関係が破綻しているのも多くあり、そのような状況は今も昔も同じです。

でも、なぜか人は結婚して幸せな家族を作ろうとするのは、それが人の本能ですからね。




復興への祈りのゴールが決まった

2011年03月30日 | 社会問題
 2011年3月29日,大阪・長居スタジアムで4万人の観衆を集めて行われたサッカー日本代表チームとJリーグ選抜チームとの東日本大地震復興支援チャリティーマッチの試合はすごかった。

 僕は,その試合が終わるころ,薄暗い銀座の街を歩いていたが,その試合でカズは,腰をくねらせながら,左手を股間に当てて,復興への祈りを込めて,右手人差し指を天高く突き上げた。
 
 そして選手と観客がひとつになり,涙にむせんだ
雄たけびが,暗い夜空に吸い込まれていくのだった。

 Jリーグ選抜チームが2-0とリードされた後半37分,後半途中からピッチに立ったカズが,DF闘莉王がヘッドで落としたボールに走りこみ,右足で希望の放物線を描きながらゴール右隅に鮮やかなシュートを決めた。

 それは空中でボールが一瞬静止するような,まるでスローモーションの映像を見るかのようだった。

 カズのゴールは希望の1点であり,このゲームの最大の見せ場となった。

 カズには,やるべきかどうかの葛藤があったようだ。

 しかし,カズは,予め試合でゴールを決めたらカズダンスを踊って被災地に勇気を送ると約束し,その約束どおり祈りのゴールを決めたのだ。

 試合後,カズは,「暗くなったらだめなんだ。その思いは今日,きっと東北の皆さんにも届いたと思います。僕は44歳になったけど,サッカーで諦めたことは一度もない。今苦しんでいる人も絶対に諦めてほしくない。やっていいのか迷いはあったけど,日本中が少しでも明るくなってくれればと思い,微力ながら躍らせていただきました。」などと語った。

 中村俊介も,「一番気持ちがあるから,カズさんのところにボールが転がっていく。サッカーの神に感謝したい。」,大船渡町出身の小笠原も,「生き抜くという勇気をもらっているのは僕らのほうかもしれない。今,必要なのは救援物資のはずだけど,僕らにはこれしかない。」などと熱い思いを語っている。

 今,日本は,総悲観の渦の真っ只中にある。

 すでに選手としての峠は過ぎたカズだが,サッカーへの思いは少しも衰えはなく,乾坤一擲のゴールが多くの人の心を揺さぶった。
 
 思い続けると,それはいつか必ずかなうと言われる。
 
 つたない経験だが,それは本当だと僕も思う。
 
 この日,大阪で行われたサッカーチャリティーマッチは,最高の試合だった。

 そして改めて思ったが,世の中で起きることは,決して偶然ではなく,すべてが破壊と創造を繰り返す必然の結果であるのではないかということだった。
 
 だから,先の見えない今だからこそ,自分が正しいと思うことを貫く勇気を持たなければならないことを教えられた。


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平成三十年の空の色

2010年05月25日 | 社会問題
 (小説平成三十年が予想する日本の姿)
 堺屋太一の近未来小説「平成三十年」を読んだのは平成10年のころだった。
 この小説は,20年後の平成三十年の日本経済の姿を次のように予想した。日本は,官僚主導の政治の下,政治家は目先の国民受けの政策を提示するだけで,非効率な政治・行政部門が温存され,抜本的な体制の変革や構造改革を断行できないまま,日本の国力の低下が進行し,経済が崩壊していくというシナリオが描かれている。

 具体的には,①国際競争力の低下に伴い,1ドルが250円を切り,300円を窺う超円安の出現,②貿易・サービスの収支が1000億ドルの赤字に達し,国際収支が500億ドルの赤字にものぼる,③資源価格の急騰によりハイパーインフレが進行し,消費者物価が約3倍,ガソリン価格が1リッター千円となる,④消費税が12パーセントに引き上げられ,20パーセントが視野に置かれる,⑤所得税は地方税を含め50パーセントに据え置かれ,⑥年金・医療費等社会保障費の増大により国家予算は総額307兆円に膨張し,毎年77兆円の財政赤字は国債発行で補う,⑦国民1人当たりのGDPはアメリカの半分で,中国や韓国に抜かれつつある,⑧超少子高齢化の進行,地方の過疎化の深刻化と治安の悪化,⑨気象変動に伴う環境問題の悪化等様々な現象が同時並行的に発生し,日本は,何もできないまま衰退と崩壊に突き進むという最悪のシナリオであった。

 このようなシナリオが,産業情報省に勤務する主人公の木下和夫の視点を通して描かれていくのですが,総務省の情報通信部局と経済産業省が合併されて,その所管大臣に改革派の織田信介が就任し,その後改革の断行を目指して新党を結成して総選挙で大勝し,真の改革を推し進めようとするものの,ドラマは織田信介が航空機事故に遭って,死亡し改革は中断して幕を閉じるというものであった。

(変革の必要性)
 土地に植えられた種子が芽を吹き,葉をつけて成長し,やがて大きな木になって果実をもたらすが,その後次第に木は葉を落としながら痩せていき,次の種子がまた芽を吹き出す。 植物も人間も同じであり,時々の環境の中を生き抜いて花を咲かせて朽ちていくのだが,成長期を終えて衰退期に入ったところで,更なる成長を求めていくためには,今までと同じ方法ではおよそ困難である。

 しかし国民生活の困窮,文化の荒廃,治安の悪化,経済の混乱といった事象が現実に身に降りかからなければ,本当の変革は始まらないのだろう。
 現状の生活は,成長期に蓄えた貯金がまだあることから,それを取り崩しながらしばらくはやっていけるのでしょうが,貯蓄が底をつき始めてくるのが目前に迫っている。何の手を打てないまま批判を繰り返し,既得権益を守ろうとするだけだとすると,予想もつかないような困難が現実化するのであり,それは想像しただけで憂鬱になってしまう。

 その兆候はいたるところに垣間見ることができる。就職難,年金・社会保障制度の維持の困難,地域・学校における規範の崩壊,家庭内における殺傷事件の頻発,自殺の増加等の現象は,社会の内部崩壊が急速に進行していることを示唆している。

(変革の可能性)
 では,人間や人間が作る社会が生まれ変わるということは可能なのだろうか。
 現在の生活水準を落としてまで新しいことにチャレンジすることは,とても面倒なことであり,莫大な労力や時間が必要となり,まして成功の保証もないのなら,ふつうは現状を肯定して変革を求めることはしまい。成人病の危険は理屈としては認識できても,明確な自覚症状が出て初めて病巣の深刻さが分かるのであって,自覚症状が出てからでは抜本的な対応はできない。

 国民は,自治体や政府等に様々な施策や援助を求め続け,政府は政府で国民に痛みを伴う政策は打ち出せないままで事態を悪化させるだけである。一方の国民自身も,一応改革の必要性には理解を示すが,各論の具体化になると意見は分散・対立してまとまらない。

(改革と停滞の最後の決戦)
 しかし何年後かには,改革と停滞の最後の決戦が始まるだろう。
 どちらが勝利を収めるのかは分かりませんが,過去のように変革が成功に至る可能性はそれほど高くはないかもしれない。
 明治維新の時は,大胆な変革は成功を遂げたと言えるが,そのころの欧米・列強には各国の個別事情もあり,各国間の対立が継続していた。また日本は資源がなく,植民地とする国には適さず,さらに当時アメリカにしても南北戦争の渦中にあった事情があり,それらいろいろな条件が重なることにより,日本は中国やインドのような植民地化されることを免れることができた。
 また,昭和の戦後復興についても,アメリカがソ連による北海道・東北地方への侵攻に先んじて,日本全国の占領政策を遂行したことにより,ドイツや朝鮮のような分断がなかったこと,朝鮮戦争による特需の発生があったこと等の特殊な事情が重なった幸運があった。

 今後の変革がどのような形で行われるのかは,前提条件が確定できないので予想ができないが,少なくとも過去のように好条件がそろった形で成功に至る可能性は小さいように思えてならない。

 本当の改革・革命ができるとしたら,それはもっと先のことだろう。
 強い政治的リーダーシップと,それを支える国民の支持が重要だが,現在のところはそのいずれもない。
 堺屋太一の予想のすべてではないが,その多くが的中する可能性が徐々に高まりつつある。しかし必然としての変革が始まるには,まだまだ機は熟していない。

ゲゲゲの女房と勝間和代、2人の女性の生き方

2010年04月24日 | 社会問題
 ゲゲゲの女房は,漫画家水木しげるの夫人武良布枝が著した自伝を原案として,実話を基に作られた現在放送中のNHKの連続テレビ小説です。
 松下奈緒演じる主人公の飯田布美枝は,島根県安来市で生まれ,29歳のとき,太平洋戦争で南方に出征し,片腕を失って帰還後,ハンデを持ちながらも東京で漫画雑誌を執筆していた当時39歳の水木しげると結婚し,その後貧乏生活や様々な試練を乗り越えながら,売れっ子の妖怪漫画家として成長していく水木しげるを支え奮闘していくというのがこのドラマです。

 布美枝は,幼少のころからおっとりした性格で目立たない子であり,「電信柱」とあだ名がつく長身にコンプレックスを持ちながらも,心優しく,いざとなったときには大胆な行動に出ることもできる大らかな女性でした。
 その布美枝の父伝平は,婚期を逸した布美枝に持ち込まれた縁談話にあたり,他の家族らが反対するにもかかわらず水木との縁談話を積極的に勧めるのです。
 水木は,戦争で片腕を失ったが,誰にも頼らずまさに腕一本で仕事に取り組む男であり,みてくれがどうのとか,いい学校を出ているのかどうかというよりも,40年,50年連れ添う相手としては水木のような男が良いと言って,水木との結婚を布美枝に勧めるのでした。そして布美枝も父の助言を素直に受け入れて難しい結婚に踏み切ったのです。

 布美枝と水木の結婚生活は,もちろん順風満帆とはほど遠く,多くの困難に遭うのですがそれを乗り越えながら一つの夫婦の在り方を形作って行くのですが,ドラマの方は快調にすすんでいます。
 なお,水木しげるの「ゲゲゲの鬼太朗」は,確か少年サンデーに連載され,妖怪少年の鬼太朗が,一反木綿に乗って飛びながら,針の髪の毛を発射して悪い妖怪たちを退治してくれるとストーリーでした。

 一方の勝間和代は,公認会計士である傍ら,今旬の女性経済評論家として活躍中であり,最近は主に働く女性に向けられた自己啓発関連本を次々に著し,その支持者は「カツマー」と呼ばれています。

 勝間は,東京葛飾のテ-プレコーダーのヘッドを製造する町工場の家に4人兄弟の末っ子として生まれ,慶応の付属中・高を経て,慶大商学部を卒業しているのですが,大学在学中に公認会計士試験に合格しています。
 2度の離婚を経て,女性としての新しい行き方を追求するその弁舌は切れ味鋭く,最初はとっつきにくい風貌と相まって,ストレートな主張は反発も買ったようですが,内容はなるほどと思わせる部分も多いのです。
 柔らかな細髪を肩まで流し,鼻の穴を広げて話す顔には,自ら困難を乗り越えて現在の成功をつかんだ自信のようなものを漂わせています。

 「利益の方程式」「インディでいこう!ナチュラル&インディペンデントな生き方実践ガイド」「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」「起きていることはすべて正しい,運をつかむ勝間式4つの技術」「勝間和代の成功を呼ぶ7つの法則」「断る力」「会社に人生をかけるな」「目立つ力」「勝間和代のお金の学校ーサブプライムに負けない金融リテラシー」「綺麗が勝ち」等タイトルを見ただけで面白そうな本が立て続けに出版されとどまるところがありません。

 勝間は,先日行われた女子大生らとのテレビ討論番組で,「結婚に期待しすぎてはいけない。いい結婚生活を続けるためには年収が700万円はある相手を選ぶべきである。経済基盤が脆弱になると愛も冷めて,結婚生活は破綻していく。しかし同世代の男性で年収700万円が確保できる人は14パーセントしかない。恋愛感情の賞味期限は4年間で,その間は脳はハイテンションの状態を維持するが,その後には愛も恋もなくなり離婚が増える。だから結婚の継続は4年がひとつの目処になる。」などと従来からの主張を熱っぽく語っていました。

 勝間のリサーチは徹底しているから,言うことには説得力があるのですが,これでは非婚化・晩婚化を助長させるばかりで,少子化に歯止めがかかりません。
 好き嫌いもあるかもしれませんが,女性のオピニオンリーダーとしては男性に劣らないパワーと真摯さを持つものの,少し引いてしまう男性も多いのでは。

 私の知る限りにおいては,勝間の思い描くサクセスストーリーというものは,どうも彼女流のアイデンティティーをとことん追及していくことであって,アメリカ型の競争社会においてあくまで勝者として生き抜いていこうというものであることに尽きるように思われます。
 それは経済合理性を限界まで追求した分析に基づくものであり,彼女がマッキンゼーで経営コンサルタンととして,JPモルガン・チェースで証券アナリストとして勤務した経歴等で培ったものがベースになっているのでしょう。
 彼女の著書の中には,過酷な競争社会からの離別を志向するような表現もあるものの,全体をみるとやっぱり形を変えた勝ち組の勝利宣言のように聞こえてしまうのであって,だから批判も結構根強いものがあるのです。
 
 しかし勝間自身も認めているように,彼女の私生活は必ずしも順調だったとはいえなかったようです。大学在学中の21歳で出産し,3女の母親であるが,2回の結婚を失敗し,長女は最初の父親の元で暮らしているのであって,普通に幸せな家族を築くことはできなかったと自身の著書の中で紹介しています。

 女性の幸福は,良い家庭を持つことなのかそれとも男と同様に仕事で成功を収めることなのかという2者択一型の「そもそも論」があるのですが,布美枝と勝間のそれぞれの生き方を比べて見ると,まさにこの議論に行き着いてしまいます。
 
 勝間は,人生を戦略的に生きようと提案しますが,彼女も含め誰も計算どおりに行かないのが人生であり,またそもそも戦略を立てる前に,とにかく目も前の問題を解決して生きていかなければならないのが普通に生きる多くの人間なのです。
 香山リカも,「しがみつかに生き方」や普通の幸せを手に入れることの大切さを説き,勝間和代の生き方は無理を強いると言って批判しています。

 島根の片田舎にある商家に生まれ,片腕の漫画家水木茂の妻となった古風な布美枝の生き方と,町工場の娘に生まれて,自分の才能と努力で社会的な成功を収めた自己啓発型の勝間和代の生き方,さてどちらが素敵だといえるのでしょうか。