ズッキーニの味噌煮込みBlog版

コンピュータのこと、食べ物のこと、なんでもないこと、とんでもないこと。

鈴木さんと一緒に消えたもの

2009年10月14日 07時48分32秒 | Weblog
1.起き抜けの恐る恐る

犬の17歳と言えばかなりの高齢。体も自由に動かなくなり、頭にも少し霞がかかっていたらしい。いつも三階の寝室で一緒に寝ていたのだが、別の和室やアタシの書斎(えっへん)にお漏らしをすることがあった。

起きるとまず、恐る恐るほかの部屋を点検する。先に目が覚めた方の役割で、「今日は大丈夫だぞーっ」「やったぁー」、「やられたーっ」「どこー?」という会話が一日の始まり。

2.慌ただしい朝夕の散歩

ポメラニアンのチャコとは違って室内で用を足さないので、一日二回の散歩は欠かせない。そのほかに寝る前と朝食前にはかならず連れて行くのも嫁さんの担当。ふたりで行くと鍵をかけなければならないので、アタシは留守番。

時計を見て「あ、こんな時間。オシッコさせてくるから」という嫁さんの声で、最後に少し残った眠気が覚める。留守番にも炊きあがったご飯を混ぜたり、猫にエサをやったりの仕事がある。

3.カシャカシャカシャ…

なにを思ってそうしていたのか最後までわからなかったが、鈴木さんは実によく部屋の中を歩いていた。居間はフローリングなので、鈴木さんの爪が気に当たってカシャカシャカシャと音を立てていた。

この音がぴったりとやんだ。寝込んだこの四日間はそれを感じる余裕もなかったが、今朝本当にその音がない。静かだ。

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コメントやメールでのお悔やみ、みなさんありがとうございます。鈴木さんはちょっと照れているかも知れません。